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いま最も国内で使われているSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)は、緑色のアイコンでおなじみのLINE(ライン)です。国内ユーザー数は6,800万人を超え、そのうち毎日LINEを利用している人は70.8%にものぼります。LINEは、主にメッセージツールとして利用されていますが、集客・販促ツールとして活用する場合、どのような方法があるのでしょうか。
実は、社会人の支持が厚いLINE
LINEのユーザー属性を調べてみると、10代~20代の若者の利用者が全体の約45%、30代以上が約55%を占めています。職業別で見てみると、会社員が約45%で最も多く、次いで主婦・パート・アルバイトの割合が約34%を占めています。LINEの利用頻度は若者が多いものの、大人にも強く支持されているSNSなのです。幅広い年齢層で利用されているため、業態を選ばず集客・販促ツールとして活用できそうですが、30代~40代をターゲットにしたセレクトショップや飲食店、サロンとの親和性が高いでしょう。
手軽に始められるLINE@を活用しよう
ビジネスでLINEを活用する場合、「LINE公式アカウント」と「LINE@(ラインアット)」の2つの方法があります。LINE公式アカウントは大手企業やメディア、アーティストやタレントなどが多く利用していて、配布スタンプとの連動や高い宣伝効果などが得られますが、年間数百万のランニングコストがかかります。その点、LINE@は無料で始めることができ、LINE公式アカウントの機能の80%を使用することができます。
LINE@はお客様と「友だち」になれるSNS
LINE@は通常のLINEと同じく、お店のLINE@アカウントを「友だち」登録していただくことで、お客様と繋がることができます。公式アカウントと違い、「友だち」になってもらうためにはアカウントを検索していただくか、QRコードを読み取って登録していただくなどの創意工夫が必要となりますが、メルマガのような一斉送信機能や個別トークなど魅力的な機能が満載です。
LINE@でできる主な機能
・メッセージの一斉配信機能……「友だち」登録しているすべての方に、メッセージや写真を一斉配信できます。配信の事前予約も可能で、キャンペーンやイベントに合わせての配信も可能。
・トーク機能……お客様と1対1で会話できる機能です。予約などの問合せを個別に受け付けることができます。
・LINE内に専用ホームページを作成……プラグイン機能を使うと、見栄えのよいホームページを作成することができます。お知らせやメニュー写真、クーポン、地図、予約ボタンなどを設置できます。
・タイムライン……ユーザーのほとんどが閲覧しているというLINEのタイムライン上に、情報を投稿できます。
・クーポン機能……割引やプレゼントなどのクーポンを作成し、管理画面を使って使用数などを確認することが可能です。LINE@の料金プラン
無料で始められる「フリープラン」は、メッセージの配信数が月1,000通まで、タイムラインへの投稿が月4回に制限されています。十分な機能を利用することができますが、「友だち」の数が1,000人を超えた場合は、メッセージの配信数がオーバーしてしまうので、有料プランへの切り替えが望ましいです。
有料プランは2種類あり、月額5,400円(税込)の「ベーシックプラン」は5,000人まで、月額21,600円(税込)の「プロプラン」は100,000人まで無制限にメッセージ配信やタイムライン投稿をすることができます。有料プランから「リッチメッセージ」と呼ばれる、画像とテキストを1つの吹き出しにまとめて配信できる機能が備わっています。「プロプラン」はユーザーの性別や年齢、地域などの属性を表示することができ、それぞれのターゲットに絞ったメッセージ配信などが可能になります。LINE@を始めるには?
LINE@を始めるには、開設者のLINEアカウントが必要です。個人的にLINEを使用している場合は、そのアカウントで構いません。その後、「LINE@アプリ」をダウンロードし、アカウントを取得します。この際、アカウント名は後から変更ができないため、間違いのないよう事前に決めておきましょう。その後、プロフィールなどを設定すればLINE@のスタートアップは完了です。LINE@には「一般アカウント」とLINEの審査を通過した「認証アカウント」の2種類があります。店舗や通販サイト系のショップは審査申し込みが可能なので、「認証アカウント」を取得しましょう。
LINE@の運用方法
アカウントを取得すると、「LINE@マネージャー」という管理画面にアクセスできるようになります。ここからメッセージの配信や、タイムラインの投稿が可能になります。スマートフォンでも操作できますが、パソコンのブラウザからもアクセスできるので、長いメッセージや複数投稿をする場合はパソコンを使ったほうが効率的かもしれません。
LINE@を使ったプロモーション例
「友だち」登録キャンペーン
LINE@を活用する際に重要なことは、お客様に「友だち」になっていただくことです。店内にLINE@アカウントのQRコードを記載したポップなどを設置し、その場で登録いただいたお客様に割引やプレゼントなどのサービスを行うと非常に効果的です。もしくは、登録いただいた際の自動返信メッセージにクーポンを付けるなど、まずは「友だち」を増やすことを目的にしましょう。
地域性を活かしたリアルタイムキャンペーン
LINE@はチェーン展開の支店でも個別アカウントを取得して、地域に根差した情報発信が可能です。キャンペーンを自由に実施できる環境であれば、他店舗にはない独自のキャンペーンを行ってみるのもよいでしょう。また、Twitterと同じくリアルタイム性のあるSNSのため、空席の目立つ平日の時間帯限定のキャンペーンや、雨の日限定のサービスなど、ゲリラ型キャンペーンも有効な手段です。
自動返信を活かしたランダムキャンペーン
LINE@の機能に、「自動応答メッセージ機能」があります。ユーザーから送られてきたメッセージに、登録したメッセージが自動で返信される機能です。メッセージは200件まで設定でき、ランダムな返信が可能です。応答メッセージの中に特典を付けたメッセージを混ぜるなど、アイデア次第でさまざまなキャンペーンを実施することができるでしょう。
LINE@を運用する際の注意点
LINE@は「友だち」の人数やプラン次第で、無制限に投稿を行うことができます。しかし、普段からLINEを使用しているユーザーにとって、店舗からのメッセージの頻度があまりに多いと負担になり、最悪ブロックされてしまう可能性も。そこで、メッセージの頻度は多くても週に1~2回、もしくは月2回ほどでもよいでしょう。予約投稿が可能なので、ターゲットに合わせた時間設定も大切です。また、FacebookやTwitterなどと違い、コラムや何気ないコメントなどは敬遠されがちです。内容は有益な情報に絞り、絵文字や顔文字などでメッセージを装飾するとよりお客様に好まれるLINE@になるでしょう。
この記事の監修
株式会社USEN/canaeru 開業コンサルタント
○会社事業内容
IoTプラットフォーム事業・音楽配信事業・エネルギー事業・保険事業・店舗開業支援事業・店舗運用支援事業・店舗通販事業。
○canaeru 開業コンサルタント
銀行出身者、日本政策金融公庫出身者、不動産業界出身者、元飲食店オーナーを中心に構成された店舗開業のプロフェッショナル集団。
開業資金に関する相談、物件探し、事業計画書の作成やその他の店舗開業における課題の解決に取り組む。- NEW最新記事
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