飲食店の物件を探す前に、まず絶対に譲れない条件を絞ること

家族で経営するレストラン。幼い娘さんが、閉店時間まで過ごす部屋が欲しい。飲食店の物件を探す条件として、内装や家賃、居抜き、スケルトンなどとは違う、それぞれの事情もあり、色々な条件を持つ経営者もいます。東京・目黒にある「東京Hands」さんのご主人にお話しを伺いました。

夫婦で経営しているのですが、小学生の娘がいるので店舗フロアとは別に1部屋作ってあげたかったんです。学校から帰った後、自宅でひとりぼっちになってしまうのを避けたい、でも店の客席に座っているのも、夜遅くまでキッチンの中に居るのも可哀そうなので、閉店までの時間を過ごせる小さなスペースを作りたかったんです。壁の向こうに実はその部屋があって外から出入りできるようになっています。

そうですね。不動屋さんに条件を色々言ったら、最初はやはり「そんな物件はないよ」と断れました。潤沢に資金がある訳でもないので「居抜き物件であること、家賃は25万円以下、坪数はこれくらい」と3件くらい廻って条件を出したんです。そしたら数日後には連絡が入って、条件が全部揃ったんです。これは巡り合った！と思いました。1年しか営業していない居抜き物件で状態がとてもよかったんです。

少しは思いましたが、ここが条件にピッタリだったんです。本音を言えば、もう少し駅に近い方がよかったかなぁとは思いますよ。でも、駅に近ければ競争も激しいですし、ここは最寄り駅が目黒、中目黒駅ですので、空中店舗であっても家賃の高さは半端なく上がっていきます。色々思うところはありますが、ここに決めて正解だと思っています。私が決めた条件に合っていたので人通りだとか、交通量がどうだとか、あまり調べませんでした。

いやー、それは厳しかったですよ。開店してお客様が来ない！グルメサイトへ登録してネットでの販促、集客もしています。しかしネット上で検索されたとしても「駅から遠いから行かない」ってことになりますよね。なので、最初にやったこととしては、折り込みチラシを作りました。それと来ていただいたお客様にアンケートをし、顧客リストを作ってDMを送る、これは効果的でした。とにかくご近所、地元の人に来てもらうこと、新規はあまり考えていません。店に来てくれた人に食べて飲んで喜んでもらい、いかにリピートしてもらえるか。その点に尽きますね。

この記事の監修
株式会社USEN/canaeru 開業コンサルタント

○会社事業内容
IoTプラットフォーム事業・音楽配信事業・エネルギー事業・保険事業・店舗開業支援事業・店舗運用支援事業・店舗通販事業。

○canaeru 開業コンサルタント
銀行出身者、日本政策金融公庫出身者、不動産業界出身者、元飲食店オーナーを中心に構成された店舗開業のプロフェッショナル集団。
開業資金に関する相談、物件探し、事業計画書の作成やその他の店舗開業における課題の解決に取り組む。

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