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【人気飲食店の開業白書】第1回『急な階段、目立たない立地、広くない店内ながら月商270万円――東京・永福町「日常酒販人(にちじょうさはんじ)」』
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飲食店開業を目指す方に、目標としてほしい店舗や参考にすべき店舗を厳選してご紹介。開業時の投資計画や人気店になるブレイクスルーポイントなどを参考に、現在計画中のお店のコンセプト設計にぜひ役立てて欲しい。
第1回は東京・永福町の立ち飲みワインバル「日常酒飯人」さん。
今回は不動産会社や金融機関などに提出した企画書の一部も特別に公開する。
【SHOP DATA】
「日常酒飯人(にちじょうさはんじ)」
東京都杉並区永福2-51-12 安藤ビル2F
TEL 080-9562-1049
営業時間:17:30~00:00(金・土・祝前日~01:00、日・祝日~23:00)
定休日:不定休(月0~2日)
規模:9坪13席+スタンディング10人(改装後)
客単価:4300円
月商:270万円
instagram
食べログ
【開業サマリー】
オープン:2023年9月30日
最寄り駅(1日乗降客数):京王井の頭線永福町駅(3万0659人)
立地:永福町駅から徒歩1分、雑居ビル2階
規模:9坪8席+スタンディング16人(改装前)
家賃(坪当たり家賃):19万8000円(2万1666円)
初期投資:自己資金350万円、融資1250万円目次
- ナチュラルワインが差別化アイテム。9坪で月商270万円のスタンドバル
- 大学を辞めるほどに惹きつけられたもの
- 開業をめざしていたが、計画的に資金を積み立ててこなかった
- 物件探しに3ヵ月、物件が決まってから3ヵ月で開業
- 業態を決め込みすぎず、エリア特性と客層にアジャストする
- canaeru開業資料室
- 初期投資の内訳 ~内外装費の内訳を細部まで確認し、見積もり900万円を650万円に減額~
- 店舗レイアウト ~ワンオペ営業を前提にしたU字型カウンター設計~
- 商圏情報(マップ) ~目的来店に不向き。ふらっと立ち寄れる店を目指した~
- 商圏情報(データ) ~店舗から半径500mのエリアと当初の希望エリア溝の口駅との比較(参考:東京都全体)~
- 資金調達 ~開業支援サービスの活用で自己資金350万円でも融資1250万円を調達~
- 物件探し ~自己PRと業態説明の資料によって倍率6~7倍の物件を獲得~
- 内・外装工事 ~見積もりの詳細な内訳を確認。不必要な設備、工事を省く~
- 求人 ~ワンオペでスタートし、開業2年目に社員1人を採用~
- 広告、プロモーション ~空中階でも店のイメージを守るためにA看板は設置しない~
- 店内の様子
- 入口隣の小窓
- カウンター
- 2026年8月上旬のメニュー表
- 冷蔵庫
- 特別公開資料~開業時の企画書(一部抜粋)~
- 店主の経歴
- お店のコンセプト
- 商品イメージとメニュー例
- 想定客単価と内装イメージ
- 取材協力
- 日常酒販人(にちじょうさはんじ)/古屋皓瑛(ふるやこうよう)
ナチュラルワインが差別化アイテム。9坪で月商270万円のスタンドバル
京王井の頭線永福町駅から徒歩1分の線路沿いに建つ雑居ビル。その2階に2023年9月30日にオープンした「日常酒飯人」は創作イタリアンとナチュラルワインをメニューの柱にしたスタンドバルだ。
決して広くない店内、乗り入れ路線も一本だけ、さらに縁もなかった場所ながらしっかりと売上を伸ばしている同店オーナーに開業からここまでに至る経緯を語ってもらった。
大学を辞めるほどに惹きつけられたもの
永福町駅は急行停車駅ではあるものの、1日乗降客数は3万人ほどで、駅周辺に目立った繁華街があるわけではない。居酒屋はチェーンを含めて数えるほどしかなく、決してアルコールマーケットが大きなエリアとはいえないが、日常酒飯人は20代後半~70代の幅広い地元住民の支持を獲得。9坪13席+スタンディング10人の小型店ながら、オープン後6ヵ月間の平均月商は150万円を確保し、現在は月商270万円を計上している。
店主の古屋皓瑛(ふるやこうよう)さんは34歳で独立したが、外食業の道に進んだのは、明治学院大学在学中に下北沢の居酒屋「汁ベゑ」を利用したことがきっかけだった。汁ベゑはたくさんの居酒屋経営者を輩出してきた「独立道場」として知られる㈱楽コーポレーションのフラッグシップ店。臨場感溢れる店づくりやユーモアに富んだ接客など、「繁盛居酒屋の教科書」といえるほどノウハウが詰まっているが、これに強い衝撃を受けた古屋さんは大学を中退し、楽グループへの入社を決意したのである。
↓下北沢の居酒屋「汁ベゑ」の店舗運営に衝撃を受けたと語る古屋さん
開業をめざしていたが、計画的に資金を積み立ててこなかった
渋谷にある楽グループの「三十五段屋」で研鑽を積んだ後、さらなるステップアップを図るべく他社に転職。イタリアンバールやホテルレストランに勤務した他、楽卒業生が経営する神奈川・綱島の居酒屋「ダイキチきんぎょ」や横浜のステーキレストラン「鉄板焼 一如」にも身を置いて飲食店運営のさまざまなスキルを習得していった。さらにイタリア料理の調理技術を学ぶため、学芸大学、都立大学エリアで繁盛ビストロをドミナント展開する㈱タバッキに入社。ここで現在のメニューの柱になるナチュラルワインの知見を深めた。
飲食店の勤務経験は延べ13年。古屋さんは諸先輩方が築いてきた繁盛店の成功要因や再現性の高い勝ちパターンを冷静に分析し、自身のノウハウとして蓄えてきた。そうしたロジカル思考を持つ反面、即断即実行をモットーにしているように「計画的に物事に取り組むのが苦手」だと自分の性格を分析している。
それが開業に向けた動きの中で資金難という形で表面化することになった。
「自己資金500万円、融資1000万円の計1500万円が飲食店の開業に必要な資金だと認識していましたが、そのための積立てを疎かにしていました。経験は積んだものの、資金がなければ独立は無理。ステーキ弁当のテイクアウト専門店など元手がかからない事業も検討しましたが、さまざまなハードルによってそれも断念。進むべき道を迷っていた時、妻に『30代半ばにもなってなにをフラフラしているの?』と一喝され、心を入れ替えて飲食店の開業に集中することにしました」
物件探しに3ヵ月、物件が決まってから3ヵ月で開業
一念発起したのはオープン半年前の2023年3月だったが、手元にある資金をかき集めても350万円しかなかった。「開業に必要な自己資金はミニマムで300万円」と受け止めており、それをクリアしていたものの、「急がないと危ない」と考えていたという。すでにタバッキを退職していたため、開業までに時間がかかれば生活費として資金がどんどん目減りしてしまうためだ。
古屋さんは短期決戦を覚悟して開業に向けて走り出すが、そこで最大の難関になるのが物件探しだ。「自宅から自転車で通える」という理由から神奈川県川崎市の溝の口駅(東急田園都市線、東急大井町線、JR南武線)周辺で物件探しをはじめたが、「規模6~15坪」「1坪当たり家賃2万円以内、家賃総額30万円以内」という条件に適う物件は皆無だった。古屋さんは即座に頭を切り替え、出店エリアを東急田園都市線・大井町線、小田急線、京王線、JR中央線の各沿線に拡大。その結果、見つかったのが現在の永福町(京王井の頭線)の物件だった。
物件情報サイトで当該店舗を見つけたのが6月初旬。それから問合せ、内見、申込みを経て、6月末には契約締結というスピード感で駆け抜けたが、それを可能にしたのは、古屋さんが事前の勉強期間中に開業準備を整えていたことによる。
「物件が決まらないとやれることは限られますから、その時期をインプット期間と割り切って開業関連の書籍を読み漁りました。実績のない個人が物件の入居審査で苦戦することは諸先輩方の体験談から知っていたため、少しでも優位に戦えるように自己PRと業態コンセプトをまとめた資料(※)を作成していたことが功を奏しました」
(※)当該資料を本ページの最後に掲載中
↓店舗周辺の様子。赤枠の大きな窓が「日常酒販人」
業態を決め込みすぎず、エリア特性と客層にアジャストする
あらかじめ確定していた業態コンセプトは「ナチュラルワインを主軸にした日常使いできる酒場」だ。トレンドから定番へと移行しつつあったナチュラルワインだが、東京都内でも中心部を除くと手軽に飲める店は少なく、差別化になると踏んだのだ。
一方、フードメニューなどの細部はあえて固めなかった。出店エリアやターゲット層に合わせて業態を柔軟にアジャストするためだが、これは多種多様な業態で経験を積み、幅広いノウハウを蓄積してきた古屋さんだからこそできる作戦だといえる。実際にフードは創作イタリアンを柱にしながら、シューマイやエビチリなどの中華もメニューに織り交ぜた。これは若年層の単身世帯の割合が高い永福町のエリア特性に合わせ、20代~30代女性を惹きつけることを意識したことによる。
6月末の物件契約から、9月末のオープンまで3ヵ月間。開業支援サービスを活用することにより、自己資金350万円で融資1250万円を獲得した他、設備や工事内容を細部までチェックすることによって見積もりで900万円だった内外装費を650万円に圧縮した。
「こうしたコストコントロールとスピード開業を両立できたのは事前に学び、準備しておいたからに他なりません」と古屋さんは言う。2026年1月には150万円を再投資して内装の一部をリニューアル。「元手に限りがある開業時に理想の立地や店づくりは望めませんから、リスクとリターンのバランスをとるにはどこに投資すべきかということを明確にすることが大切です」と語る。
↓開業当初のメニューボード。現在この部分は窓になっている
canaeru開業資料室
人気店のオーナーが開業時に考えていた経営や資金の計画、多くの人を悩ます物件探しや店舗設計などについて、貴重な資料とエピソードを交えながら振り返る。

初期投資の内訳 ~内外装費の内訳を細部まで確認し、見積もり900万円を650万円に減額~
当初、施工業者から提示された内外装工事の見積もりは設計デザインを含めて900万円。詳細なコストの内訳を出してもらい、不必要な箇所を削ることによってそれを650万円まで減額した。
「厨房は必要最低限の設備を揃えた」と古屋さん。厨房設備の手配も手がける施工業者だったため、コールドテーブル1台、冷蔵ショーケース2台、シンク2台などは業者を通じて新品を手配し、4リットルサイズの小型フライヤーやIHコンロは楽天で購入した。テーブルと椅子は「IKEA」に買い出しにいき、テーブルについては天板と脚を別々に購入し、DIYで組み立ててコストを抑えた。
運転資金は250万円。「月商3ヵ月分が適正額と言われますから、やや心許ないものの、ワンオペ営業で人件費がかからないことから、十分だろうと受け止めていました」と古屋さんはその意図を説明する。
↓できることは極力自分で行い、設備投資を抑えることに成功した投資計画
店舗レイアウト ~ワンオペ営業を前提にしたU字型カウンター設計~
ワンオペ営業を前提とし、作業動線を緻密に計算して店舗レイアウトを組み立てた。ダクトの位置を店内最奥部から動かせないため、そこにコンロとフライヤーを設置。一方、U字型カウンターの突端に冷温菜の作業場を置き、そこを定位置にすることによって調理をしながら接客やオーダーテイクができるようにした。さらにコンロ場と冷温菜場の作業動線上に洗い場、蒸し場、ドリンク場を配置し、商品提供や食器の片付けなどの動作の流れの中で各ポジションの作業をこなせる厨房設計になっている。
フロアに設置した冷蔵ショーケースにはボトルワインやクラフトビールを保管。これらはお客自身がショーケースから取り出すセルフサービススタイルを採用することにより、テーブル席の商品提供以外はカウンター内で作業が集約される設計になっている。
↓狭いながらも効率的に動けるよう考え抜かれた厨房レイアウト
商圏情報(マップ) ~目的来店に不向き。ふらっと立ち寄れる店を目指した~
ある物件情報サイトで条件に合う物件が見つかったのが永福町。1日乗降客数が約3万人の京王井の頭線永福町駅に古屋さん自身も降り立ったことは一度もなかったが、申し込みが速いほうが熱意が伝わるという考えから内見を済ませるとすぐに申し込みをした。
物件は線路沿いにある雑居ビル2階。踏み切りのすぐそばにあり、北口と南口の両方から徒歩1分とアクセスは申し分なかった。
古屋さんは物件を見つけてから商圏調査に乗り出したが、「永福町駅は急行停車駅ではあるものの、わざわざ訪れるような駅ではありません。近隣の店もひと通りチェックしましたが、目的客を摑んでいる店はごく一部。ナチュラルワインを売りにすることは決まっていましたが、こうした商圏特性から、目的来店をメインにするのではなく、ふらっと立ち寄れる店にすべく、業態の細部を詰めました」と説明する。この古屋さんの分析は商圏データにも符合しており、近隣住民は消費意欲の高い20~30代の層が厚く、ちょい飲みニーズの大きいひとり暮らし世帯が57%と東京都平均の50%を7%も上回っている。また古屋さんが当初出店を検討していた溝の口駅周辺の人口構成と似た傾向を示している。
↓出典:総務省「国勢調査」
商圏情報(データ) ~店舗から半径500mのエリアと当初の希望エリア溝の口駅との比較(参考:東京都全体)~
↓出典:総務省「国勢調査」
(注)人口構成の割合は「その他年齢不詳」は除外して計算しております
資金調達 ~開業支援サービスの活用で自己資金350万円でも融資1250万円を調達~
古屋さんは2023年3月頃から出店準備に本腰を入れはじめたが、その時点でかき集められた自己資金は350万円だった。「自己資金500万円、融資1000万円の計1500万円が開業資金の標準値と受け止めており、心許ないことは承知していました」と振り返る。
資金調達に苦戦することが予想されたため、古屋さんが頼ったのが開業支援サービスだった。開業希望者の頭の中にある事業構想を数値に落とし込み、それを事業計画書にまとめることで融資申請をサポートしてくれるサービスだが、日本政策金融公庫や信用金庫、地方銀行などの各金融機関とのつながりも強いため、融資獲得の確度が上がると考えたのだ。
事業計画書で抜け落ちていることが多いのが事業構想の数値の落とし込みだ。売上は「客単価×客数」によって算出されるが、古屋さんは想定客単価を3883円に設定するだけでなく、お客を「ちょい飲み」「普通飲み」「しっかり飲み」に分け、それぞれの平均支払額と滞席時間を設定した。スタンディングを含めた客席18席が平日は1回転、金曜は1.5回転するという見立てから、開業当初の想定月商120万~130万円とし、さらに半年後、1年後の売上計画も立てた。
これらは古屋さんの考えを支援業者がヒアリングし、数値化したものだが、こうした精緻な事業計画によって公庫の850万円に加え、信金から400万円を借り受けることができた。
↓融資を受ける際に提出した客単価の考え方。古屋さんがイメージを伝え開業支援業者が数値化、見える化した
物件探し ~自己PRと業態説明の資料によって倍率6~7倍の物件を獲得~
物件探しをスタートしたのは東急田園都市線と大井町線が乗り入れる溝の口駅だった。自宅から自転車で通える距離にあること、居酒屋マーケットサイズがそれなりに大きいものの、ナチュラルワインを売りにした店がほとんどなかったことから、溝の口に着目したが、すぐに方針転換を余儀なくされる。
物件条件は「規模6~15坪」「1坪当たり家賃2万円以内、家賃総額30万円以内」。溝の口の不動産店をひと通り巡ったが、条件に適う物件は皆無だったため、古屋さんは頭を切り替え、西東京の東急線、小田急線、京王線、JR中央線各沿線の物件を店舗物件専用の情報サイトで探しはじめた。そのサイトの情報が更新される毎朝9時に物件検索し、見つかったのが永福町の現物件だった。駅から徒歩1分圏内の雑居ビルの2階にあり、9坪で家賃は19万8000円。永福町駅に降り立ったことは一度もなかったが、古屋さんはすぐに問合せをし、内見を済ませて一番に申込みをした。
他にも5~6件の申込みがあったが、古屋さんは自分の職務経歴、日常酒飯人の業態コンセプトや商品構成、内外装イメージなどをまとめたパワーポイントの資料(※)を用意。猛烈なアピールが功を奏し、その物件を勝ち取ることができた。
(※)当該資料を本ページの最後に掲載中
内・外装工事 ~見積もりの詳細な内訳を確認。不必要な設備、工事を省く~
施工業者は複数の内装業者が登録している比較サイトに内外装イメージを登録。3社から反応があり、そのうち2社の提案を比較検討して発注業者を決定した。
業者から提示された見積もりは総額900万円。「飲食店開業の本に『一式ではなく、内訳までチェックすることが大事』とあったため、それを業者にお願いしました。すると、スポットライト用のレールに20個の照明設置など不必要な設備、工事がいくつもあり、それらを削ってデザイン費を含めた内外装工事費を650万円まで下げました」と古屋氏は説明する。
ただ、想定外だったのが工事の仕上げが粗かったこと。「コストを切り詰めたことで印象が悪くなったのかもしれません。壁面の仕上げなど詳しい指示を出していなかったこともあってか、一部に釘が剥き出しになったまま引き渡されてしまいました」と古屋氏。壁は父親に手伝ってもらってDIYで補修したが、「業者との意思疎通が中途半端だったことは反省点」と振り返る。
↓この窓枠から釘が剝き出しに
求人 ~ワンオペでスタートし、開業2年目に社員1人を採用~
ワンオペ営業を前提としていたため、開業前の求人費はかからなかった。物件探しにとりかかりはじめた時点で一緒に独立してくれる料理人を口説いていたものの、よい返答を得られなかったため、ワンオペで営業可能な規模で独立することを決意した。
ただ、ワンオペ営業の難しさは売上に限界があることだ。2店目の出店に向けた資金の積み立てに時間がかかる他、店を任せられる人材を育てにくいのも難点。そこで、古屋さんが考えたのが、開業初年度は月7~8日の不定休で営業し、経営を軌道に乗せた2年目に社員1人、3年目にアルバイトスタッフを採用して無休営業に移行する計画。実際に計画通りにスタッフ採用と売上アップを果たしている。
広告、プロモーション ~空中階でも店のイメージを守るためにA看板は設置しない~
古屋さんはかつて音楽イベントの事業を手伝ったことがあったため、関連のInstagramでオープン告知をしてもらったが、その他のプロモーションはとくにしなかった。また、空中階立地であり、視認性を高めるために店前道路にA型看板を置きたくなるところだが、「安易な大型看板は店のイメージに合わない」という考えから、小型の照明看板にとどめた。
かつて永福町と同じ東急大井町線沿線の下北沢に住まいを構えていたことがあったため、その頃の友人に声をかけることで、オープン初月は30日営業で月商200万円を達成。翌年2月は月商120万円で赤字になったものの、少しずつリピート客を獲得することによって半年ほどで営業を軌道に乗せることができた。
なお、2026年2月から「食べログ」の有料プランを導入したが、「ネット予約にしっかりつながっており、開業時からはじめていればよかった」と古屋さんは語る。
↓この狭い階段を上がった右手がお店。目印は小型の照明看板のみ
店内の様子
入口隣の小窓
以前は黒板が掛けられていた壁に窓を設置。店内の様子が一覧でき、格段に入りやすくなった。また窓際にワインボトルを配しお店の雰囲気を伝えている
カウンター
木製だったカウンター下を白いコンクリートに改装。白を基調とした色味で店内が明るくなり、7割を占めるという女性客にも好評
2026年8月上旬のメニュー表
メニュー構成は随時見直しており、昔のメニュー表とは随分と違ったものになっている。さまざまな業態を経験した古屋さんだからこその戦略だ
冷蔵庫
フロアに置かれた冷蔵庫にはお店の売りでもあるナチュラルワインが並ぶ。こちらのドリンクはセルフで提供
特別公開資料~開業時の企画書(一部抜粋)~

店主の経歴
お店のコンセプト
商品イメージとメニュー例
想定客単価と内装イメージ
取材協力
日常酒販人(にちじょうさはんじ)/古屋皓瑛(ふるやこうよう)
1989年7月31日生まれ、山梨県上野原市出身。明治学院大学在学中にお客として利用した東京・下北沢の「汁ベゑ」で居酒屋の面白さに開眼。居酒屋、イタリアンバール、トラットリアなど延べ13年間の外食店勤務経験を積んだ後、2023年9月30日に「日常酒飯人」を開業した。
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