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飲食店の開業にあたって衛生管理は必須。
衛生管理がしっかりできていないと集団食中毒などが起こる可能性もあるでしょう。
そこで、食中毒などを起こさないよう、飲食店を開業する際に気をつけておくべき衛生管理のポイントをご紹介します。目次
- 飲食店に求められる衛生管理とは
- 飲食店における衛生管理のポイントとは
- 食材における衛生管理のポイント
- 従業員における衛生管理のポイント
- 設備における衛生管理のポイント
- 衛生管理を徹底することによるメリットとは
- 食中毒等の食品事故の防止
- 企業のイメージアップ
- コスト削減
- 飲食店の衛生管理を準備するために参考になるもの
- 飲食店の食品衛生管理マニュアル
- 飲食店衛生管理チェック表
- HACCP(ハサップ)の考え方を取り入れた食品衛生管理の手引き
- 衛生管理に欠かせない!HACCP(ハサップ)とは?
- HACCP(ハサップ)についてはこちらの記事でも紹介しています。
- HACCPは「7原則12手順」で管理・監視する
- HACCP導入のメリット
- メリットも多い衛生管理!お客とお店を守るためにも徹底していきましょう
飲食店に求められる衛生管理とは
厚生労働省によると、食中毒の約6割は飲食店で発生していると言われています。
飲食店で食中毒が発生すると行政より営業停止命令、または営業禁止処分を受ける場合があります。また、被害を受けたお客様から損害賠償請求を受ける可能性もあるのです。
大事なお客様だけでなく、店舗を守るためにも、徹底した衛生管理が求められます。飲食店における衛生管理のポイントとは
飲食店営業許可が下りたからといって、そこで衛生管理が終わるわけではありません。
むしろ、営業を続けている間は常に衛生管理に気を配り続ける必要があります。
では、具体的にどのようにして衛生管理を徹底させていけばいいのでしょうか。
飲食店における衛生管理は大きく「食材」、「従業員」、「設備」に分けて考えて行うとよいでしょう。それぞれのテーマ別の衛生管理方法のポイントをご紹介します。食材における衛生管理のポイント
食品取扱の三原則は「清潔・迅速・温度管理」です。
食品は時間が経つと細菌が増殖するため、迅速に処理をすることが求められます。また、細菌は温度変化に敏感であるため、食品の保存をする場合は菌が繁殖しないよう冷やすなら5℃以下、加熱するなら65℃以上で管理すると菌が繁殖せず、安全です。腐った食材を誤って使用しないよう、保管する食材には開封日、破棄予定日、賞味期限などがわかるようにしっかりと日付管理を行うことも大切です。加えて、食品を保存する場合は、魚、肉、野菜など食材別に区分けして保管することで相互汚染を防止できます。従業員における衛生管理のポイント
食中毒等を引き起こす細菌は、ヒトを介して食材に付着する可能性があります。
そのため、食材を扱う従業員の衛生管理を徹底して、食材に細菌を付着させないことが大切です。
食品を扱う従業員においては、正しい手順での手洗いを徹底させましょう。手洗いは一定の間隔でこまめに洗う習慣づけをさせ、食品を扱う手が常にきれいな状況を保たせましょう。
また、従業員の体調管理もしっかり行うことも必要です。体調不良の従業員が出た場合、該当従業員の厨房への立ち入りを禁じ、必ず休ませるようにしましょう。また、従業員が体調不良等を申し出やすい環境を作ることも求められます。
厨房に菌を持ち込まない、持ち込ませないように徹底することで、従業員が発生源とする食中毒等を予防できます。設備における衛生管理のポイント
食中毒等を引き起こす細菌は、包丁やまな板などの調理器具を介して食材に付着する可能性もあります。厨房で使用する調理器具や調理設備は常にきれいにして、衛生的に保つことが求められます。調理器具等から食材に菌を付着させないためにも、包丁やまな板は食材の種類ごとに使い分けをすることが大切です。また、使用後は洗浄、消毒、乾燥を徹底しましょう。厨房にある冷蔵庫等の設備においてもこまめに掃除を行い、常に清潔に保ちましょう。
衛生管理を徹底することによるメリットとは
衛生管理を徹底することは食品を提供する飲食店の義務であると同時に、お店にとっても大きなメリットがあるでしょう。衛生管理を徹底することにより得られるメリットには次のようなものがあります。
食中毒等の食品事故の防止
衛生管理を徹底することで食中毒や異物混入などの事故を防ぐことができます。食中毒等が発生しなければ、当然行政からの営業停止命令などを受けずに済みます。また、店内や食材の衛生管理を徹底的に行い、事故を起こさないことで、お客様に対して食の安全性を訴えることもできるでしょう。
企業のイメージアップ
年々、食の安全への意識が消費者の間で高まってきており、衛生管理が店の隅々まで行き届いていると、安心して通えるお店だと認識してもらえるようになります。お店のイメージがよくなれば、結果として集客力がアップし、売上も増加するでしょう。逆に不衛生なお店と一度認識されてしまうと、客足は遠のきます。一度下がった企業イメージの回復は容易ではなく、多大な時間と労力が必要になるでしょう。
コスト削減
衛生管理を徹底することで、食材を腐らせたり、余らせたりすることが減り、食品のロスが減ります。また、冷蔵庫等をこまめに掃除し、食材を無駄なく保管することで、効率よく冷却でき、冷蔵庫等の消費電力を下げることもできます。結果として無駄にかかる食材費や光熱費等が削減でき、利益の向上にもつながります。
飲食店の衛生管理を準備するために参考になるもの
飲食店の食品衛生管理マニュアル
「飲食店の食品衛生管理マニュアル」は食品を扱う上で注意すべき基本的な項目を解説しています。清掃と消毒などの具体的な対処法が掲載されているため、店舗で実施する衛生管理の参考にもできるでしょう。
飲食店衛生管理チェック表
衛生管理を従業員へ徹底させる場合、全国生活衛生営業指導センターが公開する衛生管理チェック表を参考にしてみましょう。チェック表を作成する場合は、従業員数や取り扱う食品によっても必要な項目も変わってくるはずです。自分の店舗に沿ったチェック項目を適宜作成していきましょう。
HACCP(ハサップ)の考え方を取り入れた食品衛生管理の手引き
衛生管理の手法でもあるHACCAP(ハサップ)のマニュアルが厚生労働省から出されています。食品関係団体が作成したもので、小規模の飲食店であっても導入をしやすいよう具体的な方法が示されています。
衛生管理に欠かせない!HACCP(ハサップ)とは?
ここまで飲食店の衛生管理の大切さについて述べてきましたが、ここでは具体的な衛生管理の方法をご紹介します。
飲食店の衛生管理は実は難しくなく、HACCP(ハサップ)に従えばどんなお店でも衛生管理を徹底できます。ちなみに、HACCP(ハサップ)とは『食品製造の安全性確保の管理手法』のことで、食品に関わる全ての事業者に導入義務があります。HACCP(ハサップ)についてはこちらの記事でも紹介しています。
HACCPは「7原則12手順」で管理・監視する
HACCPでの衛生管理は、食品汚染や異物混入などの危険要因を予測、回避するための対策をし、実行記録を残すというのが基本的なやり方です。
そのため、HACCP導入にあたって特に新しい機材や設備の導入は必要ありません。HACCPのガイドラインにある「7原則12手順」に従って、仕入れから料理提供までの工程を全て監視・管理して記録に残していきます。
詳しいガイドラインや実行方法は厚生労働省のHP、もしくは「飲食店でも導入の義務化のHACCP(ハサップ)とは?導入方法やメリットを紹介 」の記事を参考にしてみてください。HACCP導入のメリット
HACCPでは実行記録を残し、定期的に衛生管理方法のチェックが入るので社員の衛生管理意識を向上させ、安全に料理を提供できるメリットがあります。また、HACCPによってしっかりと衛生管理がなされていることを対外にアピールでき、食の安全を求めるお客を呼び込む結果につながりやすくなります。その他、食中毒や異物混入が起こった際に、工程の管理記録から迅速に原因究明ができ、対策が取れるため、企業イメージの低下を最小限に抑えられるでしょう。
メリットも多い衛生管理!お客とお店を守るためにも徹底していきましょう
衛生管理を疎かにすると食中毒などを起こす可能性が高まります。飲食店における衛生管理の徹底は、安全な料理を提供するためにも意識しなければいけない項目と言えるでしょう。
飲食店を開業する際、衛生管理の観点からは「食品衛生責任者」の資格取得と、施設基準を満たす必要があります。衛生管理の方法がわからない場合、HACCPのガイドラインに従うとよいでしょう。HACCP導入は義務でもあるため、飲食店を開業する際は忘れずに行いましょう。
参考記事:飲食店の開業に必要なこととは?開業までの準備を紹介この記事の監修
株式会社USEN/canaeru 開業コンサルタント
○会社事業内容
IoTプラットフォーム事業・音楽配信事業・エネルギー事業・保険事業・店舗開業支援事業・店舗運用支援事業・店舗通販事業。
○canaeru 開業コンサルタント
銀行出身者、日本政策金融公庫出身者、不動産業界出身者、元飲食店オーナーを中心に構成された店舗開業のプロフェッショナル集団。
開業資金に関する相談、物件探し、事業計画書の作成やその他の店舗開業における課題の解決に取り組む。- NEW最新記事
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