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独立成功のカギを握るのは、会社を辞める前の計画や準備です。
独立する前の準備としては、事業の形態・内容の決定があります。
また、資金・人脈・知識の3つを身に付けられるよう、独立する前から心がけていくことも大切です。この記事では、独立を目指す方が行うべき具体的な行動について解説していきます。目次
個人で独立するならまず考える「個人事業主」とは?
独立する際に「個人事業主」か「法人」かの大きく分けて2つの選択肢があります。
日本の法律で定められる法人は医療法人や漁業協同組合などの分類を含め250種類以上ありますが、とりわけ一般的なのは、株式会社、合同会社、NPO法人、一般社団法人などです。
利益を拡大していく見込みがある場合は株式会社や合同会社を選ぶと良いでしょう。
ただし、個人事業主と比べて株式会社や合同会社ルールや手続きが煩雑です。また、定款作成・登記が必要でおよそ25万円の費用がかかるなど、コスト面での負担も大きくなります。
開業費用と法人化する目的を加味し、独立の形態を決めると良いでしょう。
一般社団法人とNPO法人でも売り上げを上げることは禁止されていませんが、出た収益を配分することが禁止されている点が会社とは違う点。
つまり、営利目的の場合は向いていません。公益性の高い事業を行いたい場合は、一般社団法人やNPO法人を選ぶと良いでしょう。
ちなみに一般社団法人は事業内容の自由度が高いですが、NPO法人は国が指定した20の事業に当てはまらなければならず、一般社団法人よりも自由度が低いと言えます。
一般的に法人はルールや手続きが煩雑なほか、約25万円の費用がかかりますで。
もしも個人事業主で開業し、事業が軌道に乗ってきた場合は、法人化することもできるので、最初は個人事業主としてゆるやかなスタートを切ることをおすすめします。独立して成功するために「事業内容」と「運営方法」をよく考える
独立する前に考えるべきこととして「どの事業にするか」「どのように運営するか」を考えて事業計画を立てることが大切です。
これは法人化する場合は「定款」という書類を提出する必要があり、定款に書いた商号(社名)や目的(事業内容)などを事業の詳細を記載する必要があるためです。
個人事業主の場合も、事業が軌道に乗ってきた場合は法人化したほうが節税できる可能性もあります。
こうした法人化の可能性も考えると、やはり中長期的な計画を立てるべきでしょう。
参考記事:独立開業におすすめの仕事19選!資格や成功するためのポイントについても解説保有しているビジネススキルと独立後に必要なスキルの棚卸
事業計画を立てるために行うべきことは、自分が持っているビジネススキルと独立後に必要なスキルの棚卸をすることです。
独立後に必要なスキルを自分が持ち合わせていない場合は、従業員を雇って補填するか、自ら学ぶことが必要になります。
たとえば、独立後に必要なスキルの例として、営業力、マーケティングスキル、コミュニケーションスキル、PDCAを回すスキルなどが挙げられます。
これらのスキルの中でも、中小企業庁が調査した起業後の実態と課題によると、起業を希望している人が準備期間に勉強したスキルとしてマーケティングに関する知識が上げられており、特に重要であることが分かります。
マーケティングスキルは、お客様を喜ばせるための仕組みづくり全般を指します。
サービスづくりのタイミングや販売価格、販売方法などです。独立に向けてマーケティングスキルを身に付けるには、できるだけ実践に近いケーススタディを積み重ねるしかありません。
マーケティング本を読んだり、セミナーを補助的に利用したりするのも良いでしょう。事業計画の立案
事業に必要なスキルの棚卸ができたら、事業計画の立案をしていきましょう。
とは言え、最初から完全な事業計画を立てることは不可能です。
事業計画を立てる上で考えるべき項目には、「創業の動機」「経営者の略歴」「取扱商品・サービス」「取引先」「従業員数」、年単位での売上目標などを記載した「売り上げの見通し」、資金調達が必要な場合は「必要な資金と調達方法」などがあります。
事業ごとに追加すべき項目は異なりますが、基本的には、日本政策金融公庫のホームページ上にあるひな型に添って記入していけば最低限の項目は埋められます。
ただし、上記のフォーマットも万全ではなく、項目ごとに記入することで全体像が見えにくくなるデメリットもあります。
事業計画書を過不足なく書くコツは、事業の大枠を書き出し、全体像をつかんだうえでフォーマットを利用することです。
余力がある人は、フォーマットを記入したうえで第三者から客観的な疑問を投げかけてもらうと精度をさらに上げることができます。
事業計画の立て方がわからなくなってしまった場合は、日本政策金融公庫ホームページ上の「創業の手引き」の参照、税理士や中小企業診断士などのプロの手を借りるのも方法の1つです。
簡単な起業相談であれば、商工会などに問い合わせてみましょう。独立する準備として会社を辞める前に行うべき重要な3つの行動
独立する前には、必要な知識を身に付け、人脈や資金を準備することが必要です。
知識を身に付けていなければ経営が立ち行かなくなりますし、起業をしてからは取引先だけではなく、従業員や外注先を含めたたくさんの人との関わりが必要になります。
また、法人化しないにしても独立後は定期収入が見込めないため、ある程度の元手を用意しておかなければなりません。会社を運営するために必要な知識を得て、経営者としての視点を養う
必要な経験を積むことは会社を運営するためにすべき行動の1つです。
具体的には、「自分がかかわるビジネスに関する知識を身につけること」「経営者としての金銭感覚を学ぶこと」の2つがあります。
自分が関わるビジネスに関する知識としては各業界の専門知識はもちろんですが、景気動向の読み方、業界のトレンド、決算書の読み取り方などの基本的かつ広範な知識を身に付けることが必要です。
実際に、日本政策金融公庫 起業と起業意識に関する調査によると、開業してない人の不安として、自己資金の不足や失敗のリスクに次いで、「ビジネスのアイデアが思いつかない」「財務・税務・法務など事業の運営に関する知識・ノウハウが不足している」を挙げる方が多くいます。
中小企業庁の起業後の実態と課題では起業している人は金融の勉強や職場体験を行いマーケットの情報を掴む努力をしています。
こうした知識がなければ、経営自体が立ち行かなくなる可能性があるのです。
自分のかかわるビジネスに関する知識を身に付けるには書籍などでの独学のほか、セミナーに参加するのも方法の1つです。
また、経営者としての金銭感覚を学ぶことも重要なことです。
なぜなら経営者には、経営者には、経営判断を行うための金銭感覚や視点が求められるためです。
具体的には、「損益計算書(P/L)」「貸借対照表(B/S)」「キャッシュフロー計算書(C/S)」と呼ばれる財務諸表の読み方を知って営業利益の視点を身に付けたり、社会保険料について学んだり、コスト意識を身に付けたりすることが挙げられます。
部署の売り上げと経費を差し引きして、営業利益を計算するクセをつけると経営に必要な視点が身に付いてきます。
営業利益を算出するうえでは、何にどれだけのお金がかかっているのかを意識することが大切です。独立後に活かせる人脈をつくる
起業に際してはたくさんの人と関わるので、独立後に活かせる人脈を作るのも重要です。
独立する上では、「見込み客」、「会社運営に関して相談できるメンター」、「仕入れ先や外注先として依頼できる相手」を開拓すると独立後に活用できます。
見込み客がいなければ独立後にゼロから開拓するのは大変ですし、会社運営に関して相談できるメンターを持っておくといざというときに安心です。
仕入れ先や外注先と事前に繋がっておくことも、経営してすぐにスタートを切るために必須な人脈です。
こうした人脈を得るためには、セミナーや業界団体・青年会議所などへの参加、ビジネスプランに関連したブログやTwitter、SNSなどで発信をして識者と交流する方法などを利用すると良いでしょう。開業に必要な金額を知り、資金を貯める
貯めるべき開業資金の額は、業種によって異なります。
開業時に必要な自己資金の金額は、物件の賃料や内装などにかけるお金など事業によって様々です。どの項目にどれだけお金をかけるべきか、詳細なコストについて知りたい場合は専門家に相談すると必要な資金の目安を知ることができます。
物件や工事に関しては工務店に、その他の初期投資に関しては商工会などの開業支援窓口を利用すると良いでしょう。まとめ「独立前には綿密に計画を練る」
独立すると決めたら、まずは事業内容と運営方法を考える必要があります。
それに伴い、必要なビジネススキルの棚卸をし、足りないスキルは普段の業務の中で、あるいはセミナーに通うなどして身に付けておきましょう。
また、資金調達や人脈作りも、会社を辞める前に行うべき必要な独立・開業準備です。
個人事業主の場合、資金調達に関しては自己資金で工面できないときは融資で補填する方法があります。
人脈はセミナーへの参加で広げていくことができます。
このとき、見込み客・メンター・外注先のどれに当てはまるかを考えながら、交流を深めていくようにしてください。
独立にあたっては考えることや準備すべきことがたくさんあります。
勢いで会社を辞めてしまうのでなく、しっかりと準備期間を取って、綿密な計画のもと進めていきましょう。この記事の監修
株式会社USEN/canaeru 開業コンサルタント
○会社事業内容
IoTプラットフォーム事業・音楽配信事業・エネルギー事業・保険事業・店舗開業支援事業・店舗運用支援事業・店舗通販事業。
○canaeru 開業コンサルタント
銀行出身者、日本政策金融公庫出身者、不動産業界出身者、元飲食店オーナーを中心に構成された店舗開業のプロフェッショナル集団。
開業資金に関する相談、物件探し、事業計画書の作成やその他の店舗開業における課題の解決に取り組む。- NEW最新記事
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