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フランチャイズにおける7つのリスク&デメリットを解説。失敗しないためのポイントとは?

フランチャイズにおける7つのリスク&デメリットを解説。失敗しないためのポイントとは?

「開業(起業)したいけれど経営のノウハウもないし、事業を成功させられる自信がない」といった不安を抱えている方は、フランチャイズに加盟して開業する手段があります。

フランチャイズに加盟すれば、事業立ち上げに必要な知識や経営ノウハウを身につけられます。すでに仕組みが確立したビジネスモデルを踏襲して開業できることは、フランチャイズに加盟する最大のメリットです。

しかし、多くのメリットがある一方で、知っておくべきリスク&デメリットがあるのも事実です。この記事では、フランチャイズ開業のリスクを詳しく解説しています。「フランチャイズ開業が自分に適しているか」を判断したい方は、ぜひご一読ください。

参考記事:フランチャイズで開業したい方必見!メリットやデメリット、加盟の流れをご紹介

フランチャイズとは?

フランチャイズとは、「フランチャイズ本部の企業」と「ノウハウを借りたい個人・法人」が契約を交わし、経営をおこなうビジネスモデルのことです。フランチャイズ本部の企業を「フランチャイザー」、加盟する側の個人・法人を「フランチャイジー」と呼びます。

「フランチャイジー」は、事業に関するノウハウを提供してもらう代わりに「フランチャイザー」に対して加盟金やロイヤリティ(手数料)を支払います。

「確立されたビジネスモデル」や「企業のブランド力」を借りながら事業に取り組めることが、フランチャイズビジネスの特徴です。店舗経営の経験がない、ノウハウがないなど開業に不安がある人でも利益を生み出しやすいのは、大きなメリットと言えるでしょう。

一方で、フランチャイズのリスクを事前に把握しておかないと、後々自分の首を締める結果につながりかねません。次の章からフランチャイズに加盟するリスクを解説するので、開業に失敗しないためにもぜひ読み進めてみてください。

フランチャイズとは?

フランチャイズに加盟する7つのリスク&デメリット

加盟金とロイヤリティ(手数料)が必要

本部の経営ノウハウやブランド力といったフランチャイズパッケージの利用料として、フランチャイズ加盟時にかかる加盟金と、毎月継続的にかかるロイヤリティを支払う必要があります。こうしたコストの存在は、フランチャイズならではのデメリットと言えるでしょう。

しかしながら、加盟の際に受ける教育やノウハウの提供に加えて経営のアドバイスや従業員の育成支援、マーケティングの代行といったサポートを受けられるのであれば、イニシャルコストである加盟金や月々のランニングコストであるロイヤリティを支払ってもよい、という考えの方もいるでしょう。

これらのコストを「経営の顧問料」であると割り切ったうえで、フランチャイズ本部に加盟するメリットに対して支払う加盟金やロイヤリティ率が妥当かどうかを判断するのが、フランチャイズ開業の肝と言えます。

ブランド毀損により売上や集客力が落ちるリスクがある

近年、アルバイト従業員がSNS上でいたずら写真や動画を公開して炎上し、ブランドイメージが傷つけられるといった出来事が大きな社会問題となっています。

たとえ自分の経営している店舗が炎上と無関係だったとしても、他の支店でこうした不祥事が起こると「あの店(ブランド)は従業員が炎上した店なので、質が悪いだろう」といったイメージ低下に繋がることがあり、結果としてフランチャイズ加盟店全体の集客や売上に悪影響が及ぶことがあります。

フランチャイズに加盟する大きなメリットのひとつとして、フランチャイズチェーンのブランド力を利用して集客を行うことができるというものがありますが、同時にブランドイメージが損なわれた際のリスクもあり、これらのメリットとデメリットは表裏一体と言えるでしょう。

オーナーの裁量権が小さい

フランチャイズ加盟者と本部はそれぞれ独立した存在ではありますが、本部のブランドを借りて営業している以上、加盟店は本部の方針を守り、ブランド価値と品質を維持する義務があります。

そのため、原則として商品の価格や仕入れ先をオーナーの裁量で変えるといったことはできず、本部の経営方針を守る必要性があることから、経営の自由は制限されます。

契約を打ち切ると違約金が発生する場合がある

ほとんどのフランチャイズ本部は契約期間を定めており、契約期間中にフランチャイズ契約を解約する場合には、違約金が発生する場合があります。

他にもノウハウ流出を防止するために競合避止義務契約を結び、契約終了後にも同業種での営業を禁止しているケースが多く、個人開業と比べると様々な制約が付いて回ります。

エリア内で競合が発生しやすい

一般的に、フランチャイズ加盟店の出店可能エリアを決定するのは本部側です。1店舗の集客範囲を広めに設定する本部がある一方で、利益を最優先に考えて近いエリアに重ねて出店させる本部も存在します。利益重視で加盟店を増やしている場合、半径数百メートルの範囲内に複数出店を許可するケースも珍しくありません。

加盟店同士で顧客を奪い合う状況を避けるためには、加盟を決める前に、すでに出店している店舗同士の距離を確認しておくことが重要です。

なお、出店可能エリアの取り決めは「テリトリー権」と呼ばれており、フランチャイズ契約を締結する際に確認する「法定開示書面」に記載されています。詳しくは「一般社団法人 日本フランチャイズチェーン協会」が定めている基準を参考にしてみてください。

参考 日本フランチャイズチェーン協会|JFA開示自主基準について

本部とトラブルになりやすい

フランチャイズのビジネスモデルは、契約内容に関するトラブルが発生しやすいシステムです。トラブルになりやすい契約内容には、以下のようなものがあります。


  • ●本部から加盟店へのサポート内容

  • ●ロイヤリティの料率

  • ●売上が低下した際の本部対応

  • ●契約の終了時期

  • ●途中解約した場合の措置(主に違約金)

  • ●競業避止義務の適用範囲


本部との間でロイヤリティに関するトラブルが発生した事例に、芸能人御用達の高級食パン専門店「乃が美」のフランチャイズ問題が挙げられます。乃が美のフランチャイズ加盟者は、本部に対して売上の10%をロイヤリティとして支払う契約になっていますが、コロナ禍をきっかけに売上が低迷し、ロイヤリティを支払うと加盟店は赤字になる状態に。本部に対して再三ロイヤリティの引き下げを交渉するも実らず、加盟側のオーナーを集めて、交渉の場に立つための団体を発足する事態にまで発展しています。

参考 文春オンライン|「乃が美」運営会社にフランチャイズ店オーナー有志が“要望書”を提出

契約終了後に競業避止義務が発生する

一般的なフランチャイズ契約の内容には「競業避止義務」が含まれています。
競業避止義務とは「フランチャイズ契約の終了後、一定期間同じ業種のビジネスを禁止すること」です。本部側としては、事業に関する情報やノウハウ漏洩を一定期間阻止できるメリットがあります。
一方、加盟者は新規事業を始める際に同じ業界へ参入できないため、デメリットしかありません。

フランチャイズ開業をした人の中には、フランチャイズで得た知識や経験から独自のノウハウを生み出し、独立を考える方もいるでしょう。将来的に自分の看板を携えて経営したい場合は、競業避止義務の内容を把握しておくことが重要です。適用範囲や期間は本部の方針によって異なるため、契約前に必ずチェックしておきましょう。

リスクを回避してフランチャイズに加盟するためのポイント

フランチャイズ加盟におけるリスクを回避するためのポイントを2つ紹介します。


  • ✓契約書の内容を精査する

  • ✓本部の内情を調査する


リスクは事前に知っておけば軽減できるものなので、予備知識を得るための参考にしてみてください。

リスクを回避してフランチャイズに加盟するためのポイント

契約書の内容を精査する

フランチャイズへの加盟において、契約書のチェックは最重要項目です。なぜなら、万が一本部とトラブルが起きた場合、契約書の内容次第でどちらが有利な状況になるのか変わるからです。

リスク軽減のために確認しておきたい項目は、以下の通りです。


  • 違約金が妥当な金額か

  • 本部側の協力義務が明記されているか

  • 加盟店側が負う責任の範囲は適正か

  • 「競業避止義務」の適用範囲や期間が適正か

  • 口頭で説明された内容と相違がないか


総合的に見て「加盟店側が一方的に不利な条件になっていないか」を重点的にチェックする必要があります。しかし、法律知識の浅い素人が、記載されている内容を適切に判断するのは難しいでしょう。

自分で判断できないと感じた場合は、企業法務やフランチャイズ契約に強い弁護士へチェックを依頼することをおすすめします。費用は発生しますが、トラブルの阻止につながると考えれば、必要経費と捉えられるでしょう。

なお、canaeruでは無料で受講できるフランチャイズ加盟に関するセミナーを定期開催しています。「契約内容を判断するための知識が必要だ」と感じた方は、ぜひ受講を検討してみてください。

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本部の内情を調査する

リスクを少しでも軽減するために、フランチャイズ本部の内情もしっかり調査しておきましょう。本部の内情を大まかに把握できていれば、予期せぬトラブルが発生する可能性をリスクヘッジできます。

調査時には、以下のようなポイントに着目します。


  • 本部の売上が低迷していないか

  • 過去に加盟店とトラブルを起こしていないか

  • 直近の加盟実績は増えているか


少しでも情報を得るために、フランチャイズ本部の決算情報に加えて、すでに加盟している店舗の経営状況も調べておきましょう。可能であれば、すでに加盟しているオーナーから本部の対応や実情を聞いておくのもおすすめです。

フランチャイズにはメリットもたくさんある

リスクをメインに紹介してきましたが、フランチャイズ開業には多くのメリットも存在します。
フランチャイズに加盟する代表的なメリットは、以下の通りです。


  • 開業資金を抑えられる場合がある

  • 本部のブランド力に頼れる

  • 開業初期に必要な手間を省ける


店舗ビジネスを行いたい人がもっとも重荷に感じるのは、高額な開業資金です。日本政策金融公庫が2021年に実施した開業実態調査によると、開業費用の平均値は941万円、中央値が580万円でした。

参考 日本政策金融公庫|2021年度新規開業実態調査

フランチャイズに加盟する場合は、直営店を引き継げたり、店舗に必要な機器を安く仕入れられたりするため、開業資金を抑えられるケースが多い傾向にあります。また、すでに直営店で利益が出ている実績を提示できれば、融資審査も有利に働くでしょう。

フランチャイズに加盟するメリットは以下の記事でも解説しているので、詳しく知りたい方はあわせてチェックしてみてください。

関連記事 ​​フランチャイズを活用して経営するメリットとは?開業するまでの流れも紹介

リスクやメリットを理解してフランチャイズへ加盟しましょう

フランチャイズでの開業は、魅力的な側面がある一方で見逃せないリスクも存在します。リスクを顧みずに契約してしまうと、予期せぬトラブルに発展しかねません。契約書のリーガルチェックを実施したり、本部の内情を調査したりすれば、加盟後に発生しうるトラブルのリスクは大幅に軽減できます。

メリットとデメリットを十分に理解して、フランチャイズというビジネスモデルを有効活用しましょう。

なお「canaeru(カナエル)」には、店舗開業におけるプロのコンサルタントが在籍しています。フランチャイズ開業について不安がある方は「canaeru(カナエル)」の無料開業相談をぜひご活用ください。

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この記事の監修
株式会社USEN/canaeru 開業コンサルタント

○会社事業内容
IoTプラットフォーム事業・音楽配信事業・エネルギー事業・保険事業・店舗開業支援事業・店舗運用支援事業・店舗通販事業。

○canaeru 開業コンサルタント
銀行出身者、日本政策金融公庫出身者、不動産業界出身者、元飲食店オーナーを中心に構成された店舗開業のプロフェッショナル集団。
開業資金に関する相談、物件探し、事業計画書の作成やその他の店舗開業における課題の解決に取り組む。

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