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【店舗内装工事の秘密に迫る】内装工事業者とともに美容室づくり。そのメリットとは?

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東京・文京区にある大人女性のヘアカラー専門店「ブラン クルール」。このお店では、内見の段階から内装業者に同行してもらい、店舗を作り上げてきました。
会社勤め中に美容師免許を取得、独立してヘアカラー専門店を開業した少々変わった経歴を持つオーナーの金沢様に、内装業者の探し方や見極め方、内見に同行してもらうメリットなど、開業者の目線から経験談を語っていただきました。

美容室の常識を覆す!開業に至った3つの理由

独立開業に至った経緯は3つあります。1つ目は、超高齢化社会にある日本の大人女性たちをキレイにしてあげたいという想いからです。女性は40代になると髪悩みが一変して、悩みの1位が白髪になるんです。2位がツヤがない・パサつく。3位が薄毛や、ハリ・コシがない。このようなエイジングサインを解決して差し上げたいなと。
2つ目は、美容師の労働環境の改善を図りたかった。夢を持って美容学校を卒業した生徒が実際に勤めだすと、夜は遅いし、給料が安い。当然、日曜日や祝日は仕事。女性は家庭との両立ができなかったりもします。そういったきっかけで辞めていく美容師さんの雇用の受け皿になれないかなと思って。
3つ目は、自分自身の夢。サラリーマンとして定年退職するという選択肢もあったかもしれませんが、お客様から「ありがとう」とか「今日もよかったわ」とか、自分自身が想い描いたビジネスモデルを通して、世の中に自分がどう貢献ができているのかというのを量りたいという想いがあったからです。

美容室の常識を覆す!開業に至った3つの理由

なぜヘアカラー専門店を立ち上げたのか?

ヘアカラー専門店にしたのは、大人女性は「髪を切りたい」よりも「白髪を染めたい」と先に思うからです。白髪って30代後半から気になり始めるんです。今までファッションカラーをしていた人が、ファーストグレーという形で初めて白髪染めをする年代が30代後半です。だからターゲットは40~70代の女性。
一度美容室で染めると、今のサロンの平均来店サイクルが2ヵ月半から3ヵ月なので、根本が3センチ以上伸びることになるんです。大人女性は、髪の根元の白髪が1センチでも伸びたら大変なことになります。でも、まだカットは必要ない。ですから、その間仕方なく3回~4回自分で白髪を染めちゃうんです。こうやってホームカラーで「染まりムラ」や「髪ダメージ」を引き起こしてしまう。これをしっかりサロンでキレイにしましょう、という発想なんです。
お世話になっていたサロンのオーナーさんにも、「こういう形態って必要なんじゃないでしょうかね」って訴え続けていたんですけど、やっぱりカットと、カラーのメニューを切り離して考えられないんですよ。それなので、自分がやるしかないのかなって(笑)。

なぜヘアカラー専門店を立ち上げたのか?

開業はターゲットが在住するエリアで!

私どもがやろうとしているビジネスのターゲット(40~70代)が多く在住しているエリアで物件探しを行いました。それで、昼間人口、夜間人口も考えて、夜間人口が多ければその地域にしっかりと人が在住しているということですから、そのようなことを加味して地域を絞り込んでいきました。
あとは、郵便局があるところがベストだなと思っていて。その理由として、大人女性は65歳から年金があります。年金がどこに振り込まれるかと言えば、郵便局ですよね。郵便局のATMは、スペースが狭くて外に並ぶところもしばしば。そこに看板を出しておけば、自然と宣伝になるのではないかと。

開業はターゲットが在住するエリアで!

候補の物件が挙がったときに、内見時はやっぱり内装業者の方に一緒に見に行ってもらいたいと考えていました。それで、物件探しと並行して、内装業者にもコンタクトを取りました。一緒に見てほしい理由としては、本当にここで美容室ができるのかを判断してもらいたかったからです。物件を決めてから内装業者さんに連絡する人がいると聞きますが、ほんとうにそれはチャレンジャーだなと(笑)。
もし、物件を決めた後に内装業者にお願いして、「工事できませんでした」となったら、不動産屋にも、内装業者にも迷惑がかかってしまいますからね。
それで、知人から紹介を受けた内装業者さんのほかに、相見積りやデザイン、対応など、諸々の比較をしたかったので、インターネットで調べたユニオンテックさんにも連絡を取り、別々に内見に同行してもらいました。
実は、ユニオンテックさんの方が若干見積もりが高かったんですよ。
でも、内見した物件は建てられてから30年以上経っていて、図面もなかったのですが、内見時に全部測ってくれて。翌日には図面がもう出来ていた。
とにかくレスポンスも含めて、対応スピードが速いんです。それだけで信用に値しますよね。
金額も業者を決める重要な要素ではあると思うのですが、一番大事なことって自分が伝えたことが形になって返ってくるかどうかだと思うんです。それは信用できる業者でなければあり得ないと思います。
ちなみに、この物件に決める前に4~5日間ターゲットが何人通るのか数を数えていました。内装のことはプロに任せて、経営者なんですから、そういうことに時間を割いた方がいいと思っています。

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内装業者とともに店舗をつくることのメリット

内装のコンセプトは圧迫感のないプライベート空間。プライベート空間って、完全に周りを囲むので圧迫感がありますよね。さらに、プライベート感を出して周囲の視線を遮断しようとすると、技術者のお互いの行動が見えなくなるので、連携も悪くなるんです。
それなので、全体を見渡せるけど、プライベート感を作ってほしい。しかも圧迫感がないようにとお願いしました。すごくめちゃくちゃな要望ですよね(笑)。
ファサードもお店の顔なのですごくこだわりました。色のパントーンだとか、サインの立体感を出したいとか。インターネットで写真を探して、イメージを共有したりもしました。デザイナーさんは打ち合わせの時にはそれを実現しようと一生懸命、こちらが求めているものを探ってくれましたね。
あと、ここの物件はガスがダメで。美容室って、シャワーでお湯を出すときに相当なエネルギーを使うので、ガス管の太さとか、耐久性がないとダメなんです。でも、「工事ができません」となって、どうしようとなったのですが、ユニオンテックさんが一緒に解決方法を考えてくれて。「じゃあプロパンで行きましょう」って。そんなことができるとは思わなかったので、本当にこちらの内装業者さんに依頼してよかったなと思いました。
あと内装工事中は、「ここに何のお店ができるのか、通行人は気になっているから看板を出しましょう」という提案をいただいて。入り口のところに「大人女性のヘアカラー専門店近日オープン!」という、張り紙を出していましたね。

内装業者とともに店舗をつくることのメリット

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大人女性のヘアカラー専門店「ブラン クルール」の次なるステップとは?

お店が成功したかどうかって、お客様に支持いただけているかいないかですよね。お客様から「ありがとう」って言われる数が多ければ成功していると思っているので、その数が増えた今では、オープンしてよかったなと。
あと、うちのお店は美容室なのに日曜日と月曜日が休みなんですよ。「同業者からは日曜日や祝日に休んで何やってんの?」ってよく言われますけど(笑)、でもそれでスタッフが家族との時間が取れるのでみんな喜んでいます。それもオープンしてよかったと思えること。
また、免許を持ちながら働かない状態でいる美容師を休眠美容師って言うんですけど、それが全国で75万人いるんです。今まで勤めていた美容室の労働環境が悪かったりで、美容業界に戻りたくないって言うんですよね。うちで働いてほしい人もいるんですが…。そことのマッチングが今後うまくできればいいなと。
ちなみに、今後は”介護美容”をやってみようと決めています。介護が必要な方に対して、今やっているサービスを展開していきたい。これからの時代、高齢化がもっと進みます。でも、そうなるとお客様は来たくてもお店に来られないんですよ。それなのに、指をくわえて待っているんだったら、迎えに行けばいいんです。設備を整備しなければいけないと思いますけど、今後はそういったことをやっていきたい。
そうやって、ブランクのある美容師さんでも働きやすい環境を作ってここで働きたいと思ってもらえるようにしたいです。

大人女性のヘアカラー専門店「ブラン クルール」の次なるステップとは?

お話を聞いた方:金沢竜矢

大学卒業後、化粧品メーカーに営業として入社。のちに商品開発、マーケティング部門を担当。当時得意先だったサロンスタッフの「金沢さんって美容師じゃないですもんね」の一言をきっかけに、在職中に通信制の美容学校に通い、美容免許を取得。
その後、美容サービスで大人女性をキレイにしたいという想いから、大人女性のヘアカラー専門店「ブラン クルール」をオープンした。

お話を聞いた方:金沢竜矢

この記事の監修
株式会社USEN/canaeru 開業コンサルタント

○会社事業内容
IoTプラットフォーム事業・音楽配信事業・エネルギー事業・保険事業・店舗開業支援事業・店舗運用支援事業・店舗通販事業。

○canaeru 開業コンサルタント
銀行出身者、日本政策金融公庫出身者、不動産業界出身者、元飲食店オーナーを中心に構成された店舗開業のプロフェッショナル集団。
開業資金に関する相談、物件探し、事業計画書の作成やその他の店舗開業における課題の解決に取り組む。

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