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【事例:飲食店開業】DIYができる場所とできない場所[人気記事]

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開業におけるコストは、決して安くありません。そのため、コスト削減のために内装をDIYで仕上げようと考える事業主も多いのではないでしょうか。しかし、いざDIYで開業準備をしようとしても、どうしたら良いかわからず手を付けられなくなる瞬間が必ず出てきます。
今回は、飲食店開業を事例として、効率的にDIYをするコツをご紹介します。

飲食店開業においてDIYが難しい部分

飲食店を開業する際、素人でも内装工事ができる部分と業者に依頼しなくてはならない部分があります。この判断を誤ると、開業に必要な基準を満たせず、開業許可が下りない場合があります。どれだけ内装工事の知識があってもDIYできる部分には限りがあるため、注意が必要です。
特に以下の2箇所はDIYが難しい部分です。

1.厨房の設置

厨房は、開業にあたり保健所の職員が実際にお店を訪れ、開業要件を満たしているかチェックします。お客様の口に入る料理を取り扱う場所であるため、衛生管理体制が整っているか慎重に判断するのです。細かいチェック要件が設けられているため、素人が厨房の内装をしただけでは基準を満たすことが難しく、開業許可が下りない場合があります。
保健所が設ける厨房の基準は以下の点などです。

・床は水を使った掃除ができる構造になっている
・排水溝が設置されている
・シンクのサイズが基準を満たしている
・厨房と客室が扉で区切られている
・厨房内に冷蔵庫が収まっている
・食器棚が扉についている
・扉付きのゴミ箱になっている

このように、厨房の設置には内装基準が細かく決められています。飲食店を開業するにあたり、保健所による審査は避けて通ることができません。そのため、厨房の内装をDIYで行うのは難しいといえます。衛生面に関わる厨房は、こうした事情に精通した専門業者に依頼するようにしましょう。

2.電気、ガス、水道などのインフラ設備

インフラ設備の工事は、有資格者が行う必要があります。これらの設備は、設置後の安全性を確保する必要がある場所であるためです。例えば、DIYがきっかけで漏電して火事になったり、ガス漏れや水道漏れしてしまうなど。最悪の場合、建物を所有する人だけでなく、隣人や通行人にまで被害を及ぼしてしまうこともあります。
インフラ設備は非常に繊細な作業です。一工程でも作業を誤ると、思いがけない事故を引き起こしかねません。このようなリスクが大きいことから、インフラ設備は誰しもが容易に工事することができないのです。

DIYのアドバイスが受けられる専門業者を探す

飲食店の内装を手がけている専門業者は数多くありますが、DIYでのコスト削減を考えているなら、DIYのアドバイスをしてくれる業者を探しましょう。こうした業者は、塗装のやり方、安く備品を買う方法など、様々なDIYのノウハウを教えてくれます。また、DIYのノウハウを持っている業者を通すことで開業費用を安くできる場合もあります。

DIYのアドバイスが受けられる専門業者を探す

DIYするなら居抜き物件がおすすめ!

DIYでコスト削減を狙った開業をするなら、居抜き物件が狙い目です。居抜き物件とは、売り上げ不振や移転などで閉店し、設備を残したまま貸しに出されている物件のことです。居抜き物件でDIYをするメリットとは何でしょうか?

居抜き物件はコストを大幅削減できる

居抜き物件は、設備が丸ごと取り除かれたスケルトン物件とは違い、開業に必要な設備が整っています。費用面では、スケルトン物件が10坪約500万円かかるところ、居抜き物件であればその半額で工事が可能です。初期費用の面で、居抜き物件は大きなメリットがあるのです。
また、最も開業費用として負担となる厨房器具があるということも利点です。厨房器具は、その購入費用から設置費用まで、なかなかコスト削減するのが難しい部分です。はじめから厨房設備付きの居抜き物件を選ぶことで、開業費用をおさえることができるのです。

万が一の閉店にも居抜き物件ならお得になりやすい

居抜き物件は、閉店の際の費用もお得になりやすいメリットがあります。閉店時にスケルトンにして返却すると、解体費用がかかります。費用は物件によって変わりますが、坪5~7万ほどといわれます。居抜き物件にすることで、解体費用の一部を節約することができるのです。
また、状態がよければ、厨房設備を新たに買い取ってもらえる場合もあります。万が一お店が閉店しても、居抜き物件であれば大きなメリットがあるのです。

店舗作りでDIYが可能な場所

DIYは、コスト削減はもちろん、お店作りに自分も関わりたいという思いから挑戦する人が多くいます。飲食店は食材を取り扱うために、DIYが難しい部分もありますが、自分で手を加えることができる部分もあります。どんな部分に対してDIYできるのでしょうか?

店舗作りでDIYが可能な場所

壁の漆喰

DIYをしたことがない人でも比較的チャレンジしやすいのが、壁を漆喰で仕上げるという工程です。もし塗りムラができてしまっても、それ自体が良い味になります。近年は、塗りムラをわざと演出した飲食店もあるなど、素人でも挑戦しやすい工程です。
最近のホームセンターでは漆喰の試し塗りができるところもあるため、実際にやってみると良いでしょう。また、DIYのノウハウを持っている内装業者の方に教わるのもおすすめです。

家具や壁の塗装

家具や壁への塗装も比較的DIYしやすい部分です。ホームセンターなどで売られている塗料はサンプルが設置してあるため、色のイメージがつきやすくなっています。また、塗料の種類も豊富です。アンティーク加工、クラシック加工、特殊加工のもの、シックハウス対策された塗料など。自分が思い描く飲食店像にぴったりな塗料を選ぶことができるでしょう。

椅子やテーブル、棚など

椅子やテーブル、棚といったお店の中で使用するインテリア、家具類などは、DIYすることができます。例えば、まったり落ち着ける雰囲気を演出したい場合は、木材そのものを基調とした店内を作り出すのがおすすめです。椅子、テーブル、床、棚に至るまで木の温かみを感じられる店内にすることができます。
全てのアイテムをDIYしなくても、インテリア目的の小さな小物を作るだけでも店内の雰囲気に良いアクセントになります。演出したいお店の雰囲気に合った家具をDIYしましょう。

まずはホームセンターで必要な材料を揃えよう

最近は様々な場面でDIYが人気になっているため、大型ホームセンターではDIYに必要な材料がほとんど取り揃えられています。よく使われるのが、板、塗料、工具、ビスなどです。これらは、その種類も豊富で選択の幅が広がっています。自分がイメージする材料をみつけることができるでしょう。
また、ホームセンターでは大量仕入れによって値引きサービスが受けられる場所もあります。軽トラックの貸し出しや配送までしているところもあるため、コスト削減を考慮し、選択肢として検討すると良いでしょう。

まとめ

DIYをすることで得られるのは、コスト削減だけではありません。すべてを業者に任せるのではなく、自分自身が手をかけることによって愛着が生まれます。その愛着があってこそ、素敵な空間作りができるのです。
昨今は、ホームセンターでも手軽にDIYの材料が手に入り、指導してくれる専門業者もいるため、DIYに挑戦しやすい環境が整っているといえます。
これからDIYで開業を考えている事業主の方は、業者やホームセンターなどをうまく活用し、自分だけの特別な場所づくりにチャレンジしてみて下さい。

この記事の監修
株式会社USEN/canaeru 開業コンサルタント

○会社事業内容
IoTプラットフォーム事業・音楽配信事業・エネルギー事業・保険事業・店舗開業支援事業・店舗運用支援事業・店舗通販事業。

○canaeru 開業コンサルタント
銀行出身者、日本政策金融公庫出身者、不動産業界出身者、元飲食店オーナーを中心に構成された店舗開業のプロフェッショナル集団。
開業資金に関する相談、物件探し、事業計画書の作成やその他の店舗開業における課題の解決に取り組む。

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