更新日:

「コト消費」飲食店で生き残る!SNS時代の販促「コト消費」の必勝パターン4点

「コト消費」飲食店で生き残る!SNS時代の販促「コト消費」の必勝パターン4点_記事画像

モノが売れない時代といわれる昨今、ニュースでも耳にすることの多くなった「コト消費」という言葉。
数年前に流行した「断捨離」や「ミニマリスト」という考え方も定着しつつあり、「モノ」に対する世間一般の意識は今、ちょうど変革期にあるようです。
そんな中、飲食店が生き残っていくためのヒントが「コト消費」に隠されているのです。
一体、どのような“コト”なのでしょうか?

そもそも「コト消費」とは?

一般に製品やサービスの「機能」に価値を感じて消費をすることを「モノ消費」と呼びます。それに対し、製品やサービスによって得られる「経験」に価値を感じて消費することを「コト消費」と呼び、さらに、その場で参加、体験することに対して消費することを「トキ消費」と呼びます。

「コト消費」が広まった背景

「モノ消費」から「コト消費」への変化の要因として、まず国内市場の成熟化があげられます。高度経済成長期以降、三種の神器(冷蔵庫、洗濯機、白黒テレビ)や3C(カラーテレビ、クーラー、自動車)のような製品は、生活を豊かにするものとして、多くの消費者に選ばれました。
しかし現在では、そのような製品はほとんどの人の手に行き渡り、もはや、生活になくてはならない必需品となっています。
その結果、機能的な「モノ」の価値を提供するだけでは消費者に選ばれにくくなりました。

「コト消費」が広まった背景

飲食店が「コト消費」に乗り出した要因を考える

そんな時流を捉え、数々の飲食店が客側の「コト消費」に向けた対応へと積極的にシフトしています。その要因とは一体、どのようなものなのでしょうか?

SNSの急激な普及

SNSは一般に「コト消費」を加速させるものだと言われています。
例えば、休日にカフェへ行く理由は、そこへパフェという「モノ」を食べに行くことではなく、SNS映えする今話題のパフェを食べるという「コト」を獲得するためにあるともいわれています。
このように、SNSの急激な普及、拡大によって、「モノ」ではなく「コト」をシェアすることに新しい価値が見出されたことは「コト消費」拡大の大きな要因となっているといえます。

訪日外国人の需要変化

観光庁による発表によると、2017年の訪日外国人数は、前年比19.3%増の2869万人。これにより、訪日外国人数は5年連続で過去最高を更新した結果となり、国別では中国が最も多く735万人、そして韓国の714万人、台湾の456万人、香港の223万人と続いています。加えて、16年は3兆7476億円だった消費額は、17年に、初めて4兆円を突破。
また、費用別に見ると、飲食費は最も多い買物代、交通費に次ぐ結果となりました。
このような訪日外国人の需要変化に対応し「コト消費」に乗り出している飲食店は、ここ最近増えつつあるようです。

飲食店の「コト消費」必勝パターン

飲食店を経営する上で「コト消費」を味方につけない手はありません。「モノ」とともに提供する「コト」の例を、さっそくチェックしていきましょう。

飲食店の「コト消費」必勝パターン

体験(参加)型の例

体験(参加)型のコト消費で、真っ先に思い浮かぶのは、観光がセットとなったもの。
わかりやすい例としては、ホテルや旅館に泊まり、その土地ならではの食事を味わい、温泉に入り、観光地をめぐること。あるいは、ライブやフェス、花火大会などのイベントに参加することなどがあげられます。
このようなオーソドックスな「コト消費」に加え、最近では、和服を着用して、実際に街歩きをするなど、若い女性や外国人観光客を意識した「コト消費」も流行しているようです。
実際、着付け体験とセットになった和食店での懐石料理ランチや、自分が点てた抹茶とともに季節の和菓子をたのしむスイーツセットなど、さまざまな「体験型コト消費」が見受けられます。
このように、体験型コト消費は、飲食業界との相性も抜群。「和」を強調したもの、地域の特性を生かしたものなど、アイディア次第では、よりいっそうの集客効果が期待できます。

見学(劇場)型の例

日本酒などの酒蔵や、クラフトビール工場などで、積極的に行われているのが、見学型のスタイル。製造過程の見学後、併設されたレストランで食事を提供するというのが、一般的なパターン。
同時に出来立て、詰めたての日本酒やクラフトビールを販売するなど、工場規模の大小を問わず、積極的な「コト消費」と「モノ消費」への取り組みがなされています。
また、蕎麦打ちスペースをガラス張りにした蕎麦店や、大きな塊肉をお客様の前でカットし、その場で焼いて提供する鉄板焼きの専門店などは、劇場型と分類されることもあります。

インスタ映えを意識!の例

カフェの定番メニューである、カフェオレの可愛らしいラテアートは、「インスタ映え」のオーソドックスな一例です。その他、うず高くそびえ立つソフトクリーム、フルーツソースがたっぷりかかったパンケーキ、断面の美しいサンドウィッチなどの「インスタ映え」するメニューは、「見た目」のインパクトが最優先されますが、店側としては、見た目以外にも、店員の対応、店内の清潔さなどにも気を配りたいところ。
というのも、このようなメニューは、SNSで拡散することがもともとの目的。店にとってのマイナスとなる情報もすぐに拡散してしまうため、飲食店側としては、気が抜けません。

時間滞在型の例

大きなソファー席を増やす、あるいは、隣り合うテーブルの間隔を広く取るのなど、お客様にとって居心地の良いと感じる空間を提供し、長時間滞在してもらうことで消費を促すという試みが「時間滞在型」と呼ばれる例。
「ブックカフェ」や「猫カフェ」などはその一例といえます。「ブックカフェ」では、長時間過ごせる居心地のよい空間とともに、飲食メニューを提供。
商品である書籍も、席で自由に楽しめるようにしている店も多く見受けられます。「猫カフェ」では、猫と一緒に過ごす時間と簡単な飲食メニューの提供に加え、写真撮影や“餌やり”などのオプションメニューも。
時間滞在型の店舗では、いかに客単価を上げるかがポイントとなります。

「コト(トキ)消費」で集客アップを狙う

2020年の東京オリンピックの開催を目前に、ますます注目される 「コト(トキ)消費」。
さっそく、飲食店でも取り入れやすいアイディアを紹介しましょう。

 「コト(トキ)消費」で集客アップを狙う

パブリックビューイング

店内でのパブリックビューイングは、比較的導入しやすく、おすすめの集客方法です。
当然ながら、東京で開催されるオリンピックは時差がありません。そのため、無理のない範囲の時間帯での営業が可能。
あらかじめ、競技のプログラムを調べておき、SNSを使った告知をすれば、集客アップも期待できます。
また、競技中に盛り上がっている店内の様子や写真も、こまめにSNSにアップするよう努めましょう。

店内で生演奏

店内での生演奏によるライブも、人気があります。今、この時を逃したら、二度と味わうことのできない「非再現性」の体験は、まさに「トキ消費」の典型パターン。
場合によっては、防音対策も必要となるので、大掛かりな演奏スタイルや編成には、十分注意しましょう。

年中行事を活用して集客

ハロウィンやクリスマス、お正月など、年中行事を意識したイベントやキャンペーンは、常連のお客様はもちろんのこと、新規の顧客獲得のチャンスでもあります。
年中行事を飲食店のイベントやキャンペーン、メニューづくりに反映させることで、年間売上の全体像が掴めるため、来年度の予算計画や、経営方針なども立てやすくなります。

この記事の監修
株式会社USEN/canaeru 開業コンサルタント

○会社事業内容
IoTプラットフォーム事業・音楽配信事業・エネルギー事業・保険事業・店舗開業支援事業・店舗運用支援事業・店舗通販事業。

○canaeru 開業コンサルタント
銀行出身者、日本政策金融公庫出身者、不動産業界出身者、元飲食店オーナーを中心に構成された店舗開業のプロフェッショナル集団。
開業資金に関する相談、物件探し、事業計画書の作成やその他の店舗開業における課題の解決に取り組む。

canaeruは年間300件以上の開業サポート実績!

メールアドレスの登録で
開業までのサポート完全無料で受けられます!

個人情報の取り扱いについて

メールアドレスを入力してください

無料会員登録でできること
① 「日本政策金融公庫」の創業融資をはじめとする資金調達の相談が出来る!
② 開業時に必要な事業計画書の作成サポートが受けられる!
③ 店舗開業や運営に関するさまざまな疑問点・お悩みを何度でも相談可能!
※ 金融機関出身者、元飲食店オーナーら店舗開業のプロが対応します

PAGETOPへ