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自分の時間を自由気ままに楽しむ「おひとり様」が増えています。
生涯未婚率が上昇したこととも関係がありそうですが、このような社会的な背景を受け、「ひとりカラオケ」など、単身のお客様をターゲットにしたお店やサービスも増え、利用者も拡大。
おひとりさまのニーズをキャッチすることがビジネスチャンスにつながる可能性もあります。
そんな時代だからこそ、おひとり様を歓迎するサービスをお店に取り入れてみませんか?目次
おひとり様を楽しめる人は結構多い!
アサヒグループホールディングスお客様生活文化研究所が実施した「おひとり様消費」に関する意識調査(2014)によると、外食やレジャーなど、ひとりで出かけるのは好きですか? という質問に対し、約4割が「一人で出かけるのは好き」、約7割が「おひとり様ができる」と回答していることがわかりました。
また、ひとりならではの良さについて尋ねたところ、最も回答が多かったのは「自分のペースで楽しめる」(72.3%)で、人を気にせずに、自分の気分次第で行動できる点が一番という声が多く寄せられたそう。
この調査ではひとりでも躊躇なく外食などできるのは女性より男性に多い傾向にあり、女性は周囲の人の目が気になってしまうという意見が目立っています。
女性のおひとり様でも気兼ねなく食事などが楽しめるサービスや店づくりが求められている証ともいえそうです。意外とたくさん?おひとり様客を受け入れるべきメリットを考えてみる
おひとり様だと客単価が低いのでは…と思ってはいませんか?
実は単身のお客様を受け入れることで生まれるメリットはたくさんあるのです。
それではどんなメリットがあるのか、考えてみましょう。回転率が早い
グループのお客様の場合では、飲んだり食べたりと必然的に滞在時間が長くなります。
また、会話に夢中になるあまり注文せずに何時間も居続けられる……。
店側としては困ってしまいます。
一方、おひとり様は食事を終えると長居することなく、すぐに帰る方が比較的多いです。
こうしたことから、おひとり様を何名もご案内することで回転率アップに繋がるといえるでしょう。静かなお客様が多い
「隣の会話がうるさい」といったクレームは、お客様同士のトラブルになりがち。
しかし、おひとりさまでご来店いただいた場合、読書やスマホを操作されている方がほとんどなので、騒音などのクレームの心配はありません。相席になっても意外とOKしてくれる可能性が高い
基本的におひとり様はカウンター席に通されることがほとんどですが、例えば4人掛けのテーブル席になった場合、店が混雑してきて相席をお願いしても了承していただける可能性が高いもの。
またランチタイムなどピーク時には率先して空いているカウンターに移動してくれるのもおひとり様だからこそといえるでしょう。客単価が意外と高い
ひとりで外食に行く場合、「○○が食べたい!」と目的意識が明確なことがほとんど。
誰に気兼ねすることなく自由にメニューを選ぶことができるので、意外と客単価が高くなる期待があります。入店率が高い
「おひとり様は外食ではなく家でご飯を食べる方が多いのでは?」と思った人も多いかもしれませんが、そんなことはありません。むしろ、結婚して家族がいると、家で夕食が用意されているのが一般的であるため、立ち寄らずに時間に合わせて帰るというケースが多いと言えます。
しかし、おひとり様の場合には、誰かに時間を決められているわけではないことから、身のこなしが軽いと言えます。そのため、ディスプレイなどに魅力的なメニューを並べておくと、意外とおひとり様の方が入店してくれやすいと言えるでしょう。おひとり様を取り入れるための工夫
二人やグループだと食費が高くなってしまうため、なかなか外食への一歩を踏み出せない場合でも、「たまには贅沢もいいか」、「帰って作るのは面倒だし」とおひとり様の場合は気軽に外食をしようとする場合が多いです。そのため、少しだけ贅沢なメニューやリーズナブルなおひとり様用のメニューを用意しておくと、そういったおひとり様の需要を満たし易いでしょう。
また、おひとり様の中には一人で入ったことのないお店に入店することに抵抗があるという方もいます。そんなおひとり様でも一歩を踏み出しやすいように「おひとり様歓迎」という雰囲気を出すことが重要です。
外観だけではおひとり様を迎え入れているかどうか分からない場合には、ディスプレイにその旨をアピールするほか、SNSなどを駆使しておひとり様歓迎アピールをすると、情報を得たおひとり様が少しずつ足を運んでくれるようになるかもしれません。
またアピールの方法も直接「おひとり様歓迎」と張り紙などを出すのではなく、普段は2~3人前のメニューをおひとり様用にアレンジした料理の宣伝をしたり、カウンター席を設置したりして気軽に寄れる雰囲気を出してみましょう。もしおひとり様で来店したときに満足してもらえたなら今度は知り合いと一緒に来店してくれたり、宴会などに使ってもらえたりということもあるかもしれません。おひとり様専門店の例
おひとり様のハードルが高い焼肉やしゃぶしゃぶも、アイディア次第ではおひとり様を呼び込むことが可能です。また、おひとり様率が高いラーメン店も、さらにおひとり様を呼び込む施策がありました。その例を紹介します。
焼肉・しゃぶしゃぶ店
池袋駅西口エリアにある黒毛和牛A5専門店「美そ乃(みその)」では、お店のカウンター席に一人用の鉄板を用意。また、しゃぶしゃぶで人気の「ざくろ」が展開する「しゃぶせん」には、カウンター席におひとり様用の鍋が用意されています。
ラーメン店
天然とんこつラーメン専門店「一蘭」は、カウンター席の両横が仕切られているので隣のお客様の存在を気にせずにいられ、しかも正面には暖簾がかかっているため必要であればボタンを押して、店員がやってくるというシステムを採用。
せんべろ居酒屋はおひとり様客をターゲットにしやすい
ひとり飲みの聖地と呼ばれるのが、最近なにかと話題の東京・赤羽。
昔ながらの赤ちょうちん系居酒屋が多く集まっています。
千円でべろべろになれる「せんべろ」のお店が多いのも特徴で、はしご酒をする方も多いよう。
また、世代交代が進み、若いオーナーやお客様が増えた新宿のゴールデン街もひとり飲みが多い場所。
長屋建ての店舗が200軒以上密集し、狭い店が多いので、隣り合ったお客様と会話もはずみ、初対面で意気投合してそのまま一緒に2軒目へ、という方もいるようです。漫画でもおひとり様? おひとり様需要が高まる?
累計出荷数が100万部を突破した『ワカコ酒』(著:新久千映)は『月刊コミックゼノン』(徳間書店)で連載されている人気漫画。
ドラマやアニメにもなり、女性版・孤独のグルメと呼ばれるなど注目を集めています。
『ワカコ酒』は女性のひとり酒を描いた作品で、主人公の26歳のOLワカコが仕事終わりにひとりでふらっと居酒屋に立ち寄り、酒やつまみを楽しむというストーリー。
出てくる料理はアジフライや焼きとん、もつ煮込みといった居酒屋の鉄板メニューで、これがまたお酒とよく合う料理ばかり。
気ままに居酒屋に行き、酒と料理を堪能し、喜びのあまり「ぷしゅー」と至福の溜息をもらすワカコの姿に、「私も旨い酒とつまみを楽しみたい!」と女性のおひとり様の居酒屋人気が再燃したといわれています。この記事の監修
株式会社USEN/canaeru 開業コンサルタント
○会社事業内容
IoTプラットフォーム事業・音楽配信事業・エネルギー事業・保険事業・店舗開業支援事業・店舗運用支援事業・店舗通販事業。
○canaeru 開業コンサルタント
銀行出身者、日本政策金融公庫出身者、不動産業界出身者、元飲食店オーナーを中心に構成された店舗開業のプロフェッショナル集団。
開業資金に関する相談、物件探し、事業計画書の作成やその他の店舗開業における課題の解決に取り組む。出店:アサヒグループホールディングス株式会社HPより
http://www.asahigroup-holdings.com/news/2014/0813.html- NEW最新記事
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