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ストレス社会の味方「ムードフード」とは?2023年話題の食トレンドを紹介!

ストレス社会の味方「ムードフード」とは?2023年話題の食トレンドを紹介!

忙しい毎日を過ごす中で気付かぬうちに疲労やストレスが溜まり、イライラしやすい、夜寝つけないといった悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。そうした悩みやストレスを緩和する手段の一つとして注目されているのが「ムードフード」です。
2023年注目の食トレンドといわれる「ムードフード」とはどんなものなのか?注目を集める理由は何なのか?代表的な食品例も交えながら詳しく解説します。

ムードフードとは?

雰囲気の「ムード(Mood)」と、食べ物の「フード(Food)」を掛け合わせた造語で、不安や緊張を和らげたり、睡眠の質を高めたりする効果が期待できる成分を含んだ食品を指します。
リラックス効果が得られるイメージの強い「ハーブ」や「緑茶」のほか、2022年に大ヒットした乳酸菌飲料「Yakult(ヤクルト)1000」もムードフードの一つ。ムードフードを摂取することでリラックスできたり、ストレスが緩和されたりと、心身の健康を保てるようになると注目を集めています。

ムードフードが注目される理由

ストレス社会といわれる現代。日々の生活で感じるストレスが原因となって、疲れやすい、イライラしやすい、寝つきが悪いといった悩みを抱える方が多く見られます。
そんな悩みやストレスを緩和する手段の一つとして注目されているのがムードフード。コロナ禍で心身の健康に対する意識が向上していることも相まって、手軽に取り入れやすい食を通じて健康を維持しようとする動きが活発化しています。

ムードフードの中でも急激に人気が高まっているのが、「Yakult(ヤクルト)1000」をはじめとする機能性表示食品です。日本は睡眠時間が世界で最も短い国といわれますが、特に睡眠改善をうたう機能性飲料は日本人が長年抱えてきた悩みに上手くはまり、大きな支持を得ています。

代表的なムードフード

ハーブ

ハーブは薬草・香草の総称で、食用や薬用、虫よけなどに使われる植物を指します。独特な香りや風味を持ち、効能は種類によってさまざま。リラックス効果、疲労回復、不眠改善のほか、冷え性や便秘の改善、肌荒れ改善などの効果が期待できるハーブもあります。
ハーブを取り入れる際は「料理に使う」「ハーブティーにする」のがおすすめです。

【料理に合うハーブ例】
バジルやパセリ、ローズマリーは、料理に取り入れやすいハーブです。

■バジル
バジルの香りは食欲を促進するだけではなく、消化も促進して胃腸の不調に働きかけます。神経系にも働き、イライラや不安、不眠の改善、集中力アップなどにも効果的です。パスタやピザ、カプレーゼのほか、ガパオライスなどのエスニック料理によく使われます。

■パセリ
パセリに含まれるビタミンCの含有量は野菜の中でトップクラスといわれ、ビタミンCは抗ストレスホルモンであるアドレナリンを生成するのに役立ちます。イライラを抑え、精神を安定させるカルシウムが豊富で、口臭を予防する成分も含まれています。

■ローズマリー
清涼感のある強い香りが特徴のローズマリーは、憂鬱な気分をリフレッシュさせたり、集中力を高めたりする効果が期待できます。肉や魚の下処理に使うことで食材の臭みを消すことができるほか、料理にアクセントを加えて味わいを引き立ててくれます。

【ハーブティーに合うハーブ例】
ハーブティーは植物の葉や茎、花、果実などを煎じた飲み物です。代表的なものとして以下が挙げられます。

■カモミールティー
青りんごのような甘くさわやかな香りが特徴で、心を落ち着かせてリラックスする、安眠を促す効果が期待できます。消化器官の機能を良好に保つ働きがあり、ストレスからくる胃炎や胃もたれ、下痢などの消化不良にも役立ちます。

■ラベンダーティー
美しい紫色と上品で優雅な香りから「ハーブの女王」とも呼ばれるラベンダー。ラベンダーの香りは心身のリラックスを司る副交感神経を優位にする効果があるとされ、不安や緊張、イライラを鎮めて心と体をリラックスさせてくれます。入眠前に飲むことで、緊張をほぐして深い眠りに導くことが期待できます。

■ペパーミントティー
ペパーミントは「西洋ハッカ」とも呼ばれ、スーッとしたメントールの爽やかな香りは気分をリフレッシュさせてくれます。鎮静作用があることから、ラベンダーティーと同様に入眠前に飲むことで、心身をリラックスさせて深い眠りに誘ってくれます。また、消化液である胆汁の分泌を促し、胃腸の調子を整える効果も期待できます。

■レモングラスティー
レモンのような爽やかな香りが特徴で、頭をすっきりとさせてくれることでリフレッシュ効果が期待できます。抗菌・殺菌効果が高いため風邪予防に役立つほか、胃腸の調子を整える働きがあり、食後の消化を促進する作用もあります。

緑茶

緑茶などのお茶に含まれるアミノ酸の一種「テアニン」は、脳の神経細胞を保護する働きをします。テアニンを摂取するとリラックス状態を示す脳波(α波)が発生し、ストレスの緩和が期待できます。交感神経の興奮が鎮まることから安眠効果も。緑茶の旨味成分であるテアニンは、玉露や抹茶など高級なお茶になるほど多く含まれる傾向にあります。

メンタルバランスチョコレートGABA

2005年に江崎グリコが発売した「メンタルバランスチョコレートGABA(ギャバ)」は、GABA成分を多く含有した機能性表示食品チョコレートです。「ストレス社会で闘うあなたに。」 というキャッチコピーが共感を呼び、大ヒット商品となりました。
GABA(Gamma Amino Butyric Acid)はアミノ酸の一種で、発芽玄米、キムチ、トマト、カボチャにも多く含まれています。脳の興奮作用(交感神経)を抑え、副交感神経の働きを優位にする(心身をリラックスさせる)手助けをすることから、ストレスの緩和や睡眠の質向上が期待できます。

Yakult(ヤクルト)1000

2019年10月にヤクルト本社が発売した乳酸菌飲料「Yakult(ヤクルト)1000」は、ストレス緩和、睡眠の質向上が期待できる機能性表示食品です。生きて腸内まで到達する乳酸菌「シロタ株」が、1mlあたり10億個、100mlに1000億個というヤクルト史上最高密度で含まれています。
「Yakult(ヤクルト)1000」は宅配専用商品ですが、2021年10月からは市販向け商品の「Y1000」が全国発売となり、スーパーやコンビニでも購入可能に。
飲んだ感想をSNSなどでレビューする消費者が多く、投稿をきっかけに発売から数か月後に大ヒットして「2022ユーキャン新語・流行語大賞」では見事トップ10入り。日経トレンディが選ぶ2022年ヒット商品ランキングでは1位に選ばれて大きな話題となり、2023年に入っても品薄状態が続いています。

ピルクル ミラクルケア

2022年9月に日清ヨークが発売した乳酸菌飲料「ピルクル ミラクルケア」は、睡眠の質改善による日常生活の疲労感軽減の機能を持つ機能性表示食品です。生きたまま腸に届く乳酸菌「NY1301株」が65mlに600億個含まれ、「Yakult(ヤクルト)1000」「Y1000」に続く機能性飲料として注目を集めています。

睡眠改善

2022年9月に森永乳業が発売した睡眠サポートドリンク「睡眠改善」は、緑茶に多く含まれるアミノ酸の一種「L-テアニン」を200mg配合した機能性表示食品です。カロリー、カフェインともにゼロ。りんごジュースのような見た目で、甘さ控えめのライチ味となっています。4〜6日間の摂取で起床時の疲労感を軽減し、睡眠の質向上が期待できます。
発売から2か月で出荷本数250万本を突破しており、「ピルクル ミラクルケア」と同様に、新たな勢力として注目されています。

ムードフードを上手く取り入れて、心身ともに健康で過ごそう

現代社会は何かとストレスフル。薬のように劇的に効果があるわけではありませんが、手軽に取り入れられるムードフードは今後さらに需要が高まっていくと予想されます。毎日の規則正しい食生活をベースに、ムードフードを上手くプラスしてみてはいかがでしょうか。
食品メーカーからもムードフードの新商品が続々と発売されていますので、その動向を追いながら、飲食店のメニューに取り入れていくことも検討してみてください。

ライター:上田はるか(フリーライター)

大学卒業後、輸入食品商社に勤務し、新規店舗の立ち上げや自社直営ティーサロンのメニュー開発を経験。その後、大手ギフト会社の企画開発部、広報宣伝部を経てフリーランスに。現在はWEB媒体をメインに、食ジャンルの原稿執筆を行う。

この記事の監修
株式会社USEN/canaeru 開業コンサルタント

○会社事業内容
IoTプラットフォーム事業・音楽配信事業・エネルギー事業・保険事業・店舗開業支援事業・店舗運用支援事業・店舗通販事業。

○canaeru 開業コンサルタント
銀行出身者、日本政策金融公庫出身者、不動産業界出身者、元飲食店オーナーを中心に構成された店舗開業のプロフェッショナル集団。
開業資金に関する相談、物件探し、事業計画書の作成やその他の店舗開業における課題の解決に取り組む。

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