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【小阪裕司コラム】第214回:捨てられていたものも看板商品に
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全国・海外から約1,500社が参加する「ワクワク系マーケティング実践会」を主宰する小阪裕司が商売成功のヒントを毎週お届けします。
思い込みと慣習で手放していた宝もの
あなたの会社やお店で、「商品にならない」という理由でいつも廃棄されているものがあるとしよう。それが実は看板商品になるとしたら…。今回はそういうお話。ワクワク系マーケティング実践会(このコラムでお伝えしている商売の理論と実践手法を実践する企業とビジネスパーソンの会)会員のある農園からのご報告。
サツマイモを栽培しているその農園では、収穫される芋の中で、大きいものは干し芋用、中ぶりは丸干し用、小さめは焼き芋用、さらに小さいものは廃棄や家畜用と分類されてきた。もちろん、「さらに小さいもの」も味や品質に問題はない。十分食べられるが、毎年大量に手放す現実を「小さすぎて売れないからと自分に言い聞かせてきた」と、今回報告してくれた直売所店主は言う。
しかし、ワクワク系で価値創造活動に取り組み成果をあげる中で、このチビ芋も改めて価値化し、れっきとした商品にできるのではないかと思い立った。
また彼女の脳裏には、香港のスーパー視察で見た、小ぶりの日本産サツマイモが好まれている事実があった。「蒸して皮ごと食べる」文化がある地域では、小さい方が調理が速く、扱いやすい。香港では生姜シロップのデザート「糖水」にもよく使われている。——「価値がない」のではなく、「価値を伝えていない」だけだった。そう考えたのである。
「売る」こととは何か?
そこで今回は、チビ芋を二つの用途で提案した。一つは、「蒸かし芋最適サイズ」。小ぶりゆえに約10 分で蒸し上がり、皮ごと甘く、ほくほく。皮にはポリフェノール・食物繊維・ビタミンが含まれ、体にやさしい。二つ目は、「家庭用丸干し(家庭乾燥)」。蒸したチビ芋を丸ごと天日乾燥。小ぶりだから2日程度で可愛い形の丸干しに仕上がる。
販路は自社直売所や地元農産物直売所などで、売り場のPOP(店頭販促物)にはこう書いた。「なぜかチビになってしまいました。チビだけど、旨みがぎゅっと詰まって、すごーく甘くて、ほくほく。本当においしいです」「チビだから捨てられちゃう…?お願い、まず蒸してみて。びっくりするほどおいしいんです。皮ごと食べると健康にも◎」。
販売開始から1カ月。チビ芋は大人気で、看板商品になった。「蒸して食べたらおいしかった」「干し芋にしたら孫が喜んだ」など、お客さんの喜びの声が次々と届いているという。
彼女は言う。チビ芋を「売る」という行為は、健康価値や使いやすさを伝え、使い方を教え、喜んで食べてくれるお客様を育て、広めることなのだと実感したと。「売る」とはすなわち、そういうことなのである。
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