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「旬の食材」というと秋なら秋刀魚、夏ならスイカ、などなど多くの食材が思い浮かびますが、それら「旬の食材」が持つ利点をしっかりと把握している人は意外に少ないのではないでしょうか。旬の食材の利点を抑え、うまく利用することができれば大きくコストを削減しつつ、普段よりも良質な料理を出すことも可能です。この記事では旬の食材を紹介しつつ、飲食店でそれらを使うことでどのような利点があるのかを解説しています。
飲食店開業後、メニューに困っていて旬の食材をうまく活用したいと考えている方など、ぜひ参考にしてみてください。
旬のものを使うことで得られるメリット
旬のものを使うことで得られるメリットとしてはコスト削減・栄養価の高さ・季節感・健康面などが挙げられます。以下で旬の食材を使うことで得られるメリットを解説していますので是非参考にしてください。
安く新鮮でコスト削減につながる
旬のものを使うことで得られるメリットとしてまず、安く新鮮なうえに、安いという点が挙げられます。そのため、通常では費用の掛かる食材であっても安く新鮮に仕入れることができ、大幅にコスト削減をすることができます。なお、これは旬の季節であるために食材が沢山取れやすいこと、需要が高く供給が多いので値段が安いということが理由です。
たとえば4月~7月下旬が旬であるタケノコは旬の季節とそうでない季節を比較した場合、2倍以上もの価格差があり、旬でない時期と比較して非常に安価であることがわかります。このように旬の食材は安く新鮮であるため、旬の食材を利用することによって大幅にコストを削減できるといえます。旬でない時期よりも栄養価が高い
旬の食材のメリットの1つとして旬でない時期よりも栄養価が高く、美味しいという点が挙げられます。そのため旬の食材を使用した料理は、特に顧客に満足してもらいやすい傾向があるといえるでしょう。旬の食材の栄養価が高い理由としては、食材の種類にもよりますが天候や餌となる生物数の変化などによって生活環境が良好になることが要因です。
たとえば1年の間スーパーなどでいつでも出回っているトマトを例にしてみると、主要な栄養成分であるカロテン(動植物に含まれる色素の一種)の含有量は旬である7月では528㎍となっています。一方冬場、とくに11月に至っては241㎍と栄養素の含有量に倍以上の差がついており、旬と旬から外れた季節では大きな差が存在します。季節感がありオシャレ
季節感が出てオシャレという点は旬の食材を利用するメリットの1つといえます。これは旬の食材がその季節を象徴するような食べ物であることも少なくないため、手軽に季節感を出せるからです。たとえば夏が旬であるスイカはその特徴的な見た目と相まって、デザートなどに少し利用するだけでも、普通のデザートから簡単に季節を感じられるデザートにさせることができます。
その季節の体に合いやすい
旬の食材は豊富な栄養成分を含んでいることが多く、旬の季節の体に合いやすいというメリットもあります。これは旬の食材はその季節の特徴(夏であれば暑くて水分が失われやすいなど)といった部分をカバーするため独自の進化を遂げているために、旬の季節に失われやすい栄養素を豊富に含んでいることが多いためです。
たとえばトマトなどの夏野菜は水分を多分に含んでおり、暑さによる水分不足から脱水症状を起こしやすくなる夏の体に合う食材となっています。そのほかピーマンやニガウリなどといった野菜は紫外線による酸化作用を防止するビタミンCやカロテン類を多く含有しており、夏の強い紫外線を緩和する働きもあります。
またそのような効果を売りとして「熱中症対策!」などといったキャッチコピーのメニューを出すこともできます。季節別旬の食材
季節別旬の食材「春」
春を旬とした食材において、魚は脂がたっぷりとのっているほか、野菜はビタミンA・B・Cなどのビタミン群や苦み成分となるアルカロイド・タンニンなどを多く含んだものが多いことが特徴です。ビタミン群は肌や粘膜の調子を整え、春の時期に流行る花粉症などの症状を緩和する効果があるほか、アルカロイドなどは肝臓の働きを活発にしてくれる効果があり、お酒の飲み過ぎによる肝臓へのダメージも緩和してくれます。
春の旬食材ですが、魚に関してはサワラ、アオリイカ、カツオ、タコなどが旬です。
野菜に関しては、タケノコ、タマネギ、キャベツ、フキなどといった野菜が旬の食材になっています。いずれも旬でない季節よりも栄養が豊富につまっているほか、玉ねぎは疲労回復、フキは食物繊維による整腸効果などそれぞれの食材が独自の健康効果を持っています。季節別旬の食材「夏」
夏が旬の食材の魚は旨味が通常よりも強くなっており、野菜はカリウムやビタミンCなど夏の暑さ対策となるような栄養素が豊富になっている点が特色です。カリウムは汗とともに排出される成分で、大量の汗をかきやすい夏には特に不足しやすい栄養素です。
低カリウム血症として「夏バテ」の要因になることもあり、トマトなどカリウムを多く含む夏野菜は低カリウム血症による夏バテを緩和・防止してくれる効果があります。またピーマンやニガウリなどが多く含有するビタミンCは、その抗酸化作用から夏に一層強くなる紫外線の毒性を弱め、日焼けなどを緩和する働きがあり、夏の紫外線対策にチョイスしたい食材といえるでしょう。
魚に関してはアジ、鮎、アワビ、太刀魚などの魚が旬です。野菜においてはピーマン、トマト、ナス、キュウリなどといった野菜が旬とされています。季節別旬の食材「秋」
秋が旬の食材は、野菜は食物繊維やカロテンが豊富なほか、海産物に関しては普段よりも大幅に旨味が増しているのが特徴です。食物繊維は整腸作用のほかにコレステロールの吸収抑制や食後の急激な血糖値上昇の緩和効果があるともいわれており、冬の健康対策に取り入れたい栄養素といえます。
ほかにカロテンは冬の乾燥からなる刺激から肌・粘膜を保護してくれる働きがあり冬場における肌のケアにも適しています。
魚に関してはカレイ、タイ、ウツボ、サンマなどの魚が旬であるほか、野菜ではごぼう、にんじん、さつまいも、しいたけなどといった食材が旬となっています。季節別旬の食材「冬」
冬に旬の食材は個性的なものが多く、ジアスターゼをふんだんに含むカブや豊富なミネラル・ビタミンをバランスよく備えたホウレンソウなどさまざまな野菜があるほか、魚に関しても脂がたっぷりとのっているために旨味が非常に強くなっているという点があげられます。ジアスターゼとは酵素の一種で、消化を助ける働きがあり、消化酵素役として医薬品化もされている成分です。
旬の魚としてはアナゴ、ヒラメ、ブリ、なまこといったものが挙げられます。
野菜に関してはカブ、ホウレンソウ、白菜、ブロッコリーなどが旬とされています。旬の食材を生かしたメニューを作ろう
旬の食材は栄養素が豊富であったり、値段が安価であったりとさまざまな利点があります。それらの利点をうまく活かすことにより、料理のメニューをより魅力的にしつつ、コスト削減という目的を達成することができるようになるでしょう。
この記事の監修
株式会社USEN/canaeru 開業コンサルタント
○会社事業内容
IoTプラットフォーム事業・音楽配信事業・エネルギー事業・保険事業・店舗開業支援事業・店舗運用支援事業・店舗通販事業。
○canaeru 開業コンサルタント
銀行出身者、日本政策金融公庫出身者、不動産業界出身者、元飲食店オーナーを中心に構成された店舗開業のプロフェッショナル集団。
開業資金に関する相談、物件探し、事業計画書の作成やその他の店舗開業における課題の解決に取り組む。- NEW最新記事
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