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仕入れの基本は「安く」「安全」|個人飲食店の仕入れ業者はどうやって探すのか?

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飲食店に欠かせない食材の仕入れ。
それには食材を提供してくれる業者が必要不可欠です。
そこで業者はどのように探すのか、仕入れ先はどのように選べないいのかを解説。
仕入れの基本は安く、そして信頼できる業者から安定して供給してもらうこと。
妥協せずに決めなければいけないポイントです。

仕入れの前に、お店のコンセプトをはっきりさせないと大損することも

仕入れの前に、お店のコンセプトをはっきりさせることが重要です。
実際に提供するメニューを考え、ブランドや産地、銘柄はどれがベストなのかを決めていきます。
また、提供する価格も決めておきましょう。価格を決めることによって仕入れの予算も決まります。

取引業者の探し方

業者選びのポイントをいくつか挙げていきます。

お店から近い業者を選ぶ

近くの業者を選べば配送料もかからない場合がありますし、顔なじみになることで価格交渉がしやすくなり、また、「あの食材を確保してほしい」などの細かい注文ができるようになります。

専門業者を選ぶ

こだわりの料理をメニューにした場合は、専門業者をあたってみましょう。
例えば、パンや麺なら、店舗オリジナルを一緒に開発してくれるかもしれません。

ネットで注文

ここ数年で急速に発達しているのがこのネットでの仕入れ。全国各地からその日に獲れた新鮮な野菜、肉、魚を届けてくれます。
また、市場に出せない商品を格安で手に入れられることがあります。
この市場はこの先も注目していくべきでしょう。

直接仕入れ

農家さんなどと直接交渉して食材を届けてもらう方法です。
こだわりの食材がある場合は、現地に足を運び、交渉してみましょう。

仕入れ先の選び方

取引したい業者の目星が付いたら次は、本当にその業者でいいのかを確認しましょう。

毎日同じ食材を届けてくれる

飲食店は同じ食材が毎日必要です。
必ず同じ食材を同じ量だけ届けてくれる業者なのかを見極めしょう。
これができなければ、同じメニューを提供することができなくなります。

価格の安さ

食材がよくても値段が高くては意味がありません。
メニューに見合った価格なのかをしっかりとチェックしましょう。
まとめ買いなどで価格が下がることもります。業者に価格を相談してみましょう。

品揃え

業者の品揃えもポイントのひとつ。
複数の業者から仕入れるよりも、まとめて同じ業者から仕入れた方が価格の交渉がしやすくなるからです。

どうやって価格を抑えられるかを考える

個人営業の場合は、小ロットでの入荷が必要なため、食材が割高になりがちです。
だからこそ、安く、そして安定的に提供してくれる信頼できる業者を探す必要があります。
開業する店舗の近くの飲食店にどこから仕入れているのか聞いてみるなど、情報収集も大切です。

仕入先別メリットとデメリット

取引業者を探すにはお店から近い業者や専門業者、ネット、直接仕入れなど、様々な方法がありましたが、それぞれにどんなメリットとデメリットがあるのでしょうか?
仕入先別のメリットとデメリットを詳しく見ていきましょう。

小売店(近隣商店・スーパー)

店舗近隣の小売店の場合には、開店前や急な欠品時などにも対応できるため、万が一の事態でも商品を買い出しに行きやすいというメリットがあります。また、直接手に取って商品を見ることができるため、品質の良い物を選びやすいのもメリットです。

一方で、商品の品揃えや価格は小売店によって大きく異なります。
大口の購入ということで、一般消費者向けの価格から少し値下げを行ってくれる可能性もありますが、基本的に卸売業者よりも高いというデメリットがあります。
月末締めで翌月に支払うという掛け払いに対応していないため、キャッシュフローに影響が出ることもデメリットです。
また、配送を行っていない小売店もあるため、大量に買い込んでも車がなければ、店舗に持って帰るのに苦労するのがデメリットと言えるでしょう。

業務スーパー

業務スーパーは、小売店よりも品揃えが豊富であることが一般的であるため、必要なものが手に入りやすいことがメリットとして挙げられます。
また、小売店と同様、直接手に取って商品を見ることができるため、品質の良い物を選びやすいです。
大量に仕入れることで商品価格を下げているため、小売店よりも安く商品を手に入れることができるのもメリットと言えるでしょう。
一方で、業務スーパーは小売店とは異なり近くにない可能性があります。
そのような場合は、買い出しに行って商品を持ち帰る必要があるため、時間と手間がかかることがデメリットです。
また、小売店と同様、月末締めで翌月に支払うという掛け払いに対応していないため、キャッシュフローに影響が出ることもデメリットと言えるでしょう。

市場

市場は、地元の希少な食材など、小売店などにあまり出回っていない商品も揃っているのがメリットとして挙げられます。
生産者との直接交渉になるため、小売価格よりも価格を安く抑えることが期待できます。
また、市場での取引を重ねることで、馴染みの店ができるため、生産地の状況やトレンドといった飲食店経営にプラスになる幅広い情報を得られることもメリットと言えるでしょう。
一方で、市場は週に2日ほどの定期的な休みがあるため、急な欠品時などには対応できないことがデメリットと言えます。
生産者との交渉次第になるものの、配送や掛け払いに応じてもらうことが期待できます。
しかし、紹介やコネがないとあまり現実的ではなく、市場での取引を重ねるなど、関係性を構築していく必要があるのがデメリットと言えるでしょう。

卸売業者(営業)

卸売業者(営業)は、小売店よりも安く商品を仕入れることができるほか、品揃えも豊富であることがメリットとして挙げられます。
店舗などへの卸売りを専門としているため、掛け売りや店舗までの配送といった卸売業者が用意している便利な仕組みを利用できることもメリットです。
また、店舗ごとに担当者が付いてくれるため、価格交渉や大量発注といった要望に対する融通が利きやすいと言えるでしょう。

一方で、小売店や業務スーパー、市場では、商品を直接手に取ってみることができましたが、卸売業者(営業)の場合には、手に取って選ぶことができないというデメリットがあります。
一度発注した商品の手続きは簡単で楽であるものの、新しい商品の場合は見積もり、交渉、合意の流れを踏む必要があるため、入荷まで時間がかかってしまいます。
ケース販売が基本であるため、少数の仕入れには対応してもらえないケースが多く不便と言えるでしょう。

卸売業者(通信販売)

卸売業者(通信販売)は、ネットショッピングと同じ感覚で、手軽に商品が手に入るだけでなく、小売価格よりも割安に手に入れられるというメリットが挙げられます。
掛け売りにも対応している卸売業者(通信販売)が多く店にとっては大変便利です。卸売業者(営業)の場合には商品を見ることができませんでしたが、卸売業者(通院販売)の場合にはネットやカタログで商品情報や画像、価格などが公開されているため、公平性があることもメリットです。
また、少数の仕入れにも対応しているケースが多いのもメリットと言えるでしょう。
一方で、商品情報や画像、価格などを見ることはできても、直接手に取ってみることができないことがデメリットとして挙げられます。
卸売業者(営業)のように担当者が付くことはないため、交渉ごとへの融通が利きづらいと言えます。また、配送料がかかるのが一般的であるため、コストが多くかかってしまうことがデメリットと言えるでしょう。
仕入先を選ぶ際には、それぞれのメリットとデメリットを総合的に考えてから選ぶようにしましょう。

この記事の監修
株式会社USEN/canaeru 開業コンサルタント

○会社事業内容
IoTプラットフォーム事業・音楽配信事業・エネルギー事業・保険事業・店舗開業支援事業・店舗運用支援事業・店舗通販事業。

○canaeru 開業コンサルタント
銀行出身者、日本政策金融公庫出身者、不動産業界出身者、元飲食店オーナーを中心に構成された店舗開業のプロフェッショナル集団。
開業資金に関する相談、物件探し、事業計画書の作成やその他の店舗開業における課題の解決に取り組む。

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