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今話題のトレンドワード「ヌン活」という言葉をご存じでしょうか?アフタヌーンティーを楽しむ活動、略して「ヌン活」はコロナ禍をきっかけに人気が再加熱し、「2022ユーキャン新語・流行語大賞」のノミネート30語にも選ばれるなど、大きな盛り上がりを見せています。
今回は、ヌン活・アフタヌーンティーの魅力と注目を集める理由について解説するとともに、既存の飲食店がアフタヌーンティーを導入するメリットについても紹介します。
目次
ヌン活とは?
ヌン活とは、ホテルのラウンジやカフェなどで提供されるアフタヌーンティーを楽しむ活動のこと。若い女性を中心にSNSで使われ始め、浸透した言葉です。アフタヌーンティーそのものは「ヌン茶」と略されます。ホテルの優雅な空間でゆったりとくつろげ、非日常的な気分を手軽に味わえることから人気を集めています。
アフタヌーンティー自体はそれほど目新しいものではありませんが、コロナ禍でさらに人気が上昇。ヌン活は「2022ユーキャン新語・流行語大賞」のノミネート30語にも選ばれました。
アフタヌーンティーとは?
アフタヌーンティーは1840年頃にイギリスの上流階級で始まった喫茶習慣で、3段のスタンドに盛り付けられた軽食やお菓子を紅茶と一緒に楽しみます。英国式アフタヌーンティーでは、スタンド上段にケーキ類、中段にスコーン、下段にサンドウィッチが盛り付けられ、下段から上段に向かって順番に食べていくのがマナーです。
日本では、1990年代から外資系ラグジュアリーホテルが続々と上陸し、開業と同時にアフタヌーンティーの提供が始まりました。日本で初めて英国式アフタヌーンティーを取り入れたとされるのは、1992年に開業した、現在の「ホテル椿山荘東京」の前身である「フォーシーズンズホテル椿山荘東京」です。
1994年には「パーク ハイアット 東京」、2005年には「マンダリン オリエンタル 東京」が開業。2007年には「ザ・リッツ・カールトン 東京」や「ザ・ペニンシュラ東京」が開業し、アフタヌーンティー文化が徐々に日本に浸透していきました。
さまざまなホテルがアフタヌーンティーの提供を始めたことで、次第に競争が激化し、アフタヌーンティーの内容も年々多様化。抹茶やあんこを使った和テイストのアフタヌーンティーが登場したり、人気のファッションブランドやキャラクターとコラボレーションしたり。本場イギリスのテイストを残しながらも、日本ならではのバラエティに富んだアフタヌーンティーに進化しています。
季節ごとにテーマやメニュー内容が変わっていく場合が多いため、訪れるたびに違った雰囲気が楽しめて何度も足を運びたくなるのもアフタヌーンティーの魅力の一つです。ヌン活が注目を集める理由
手軽に非日常感を味わえる
ホテルで優雅な時間を過ごしたいけど、宿泊やレストランでの食事は高額で手を出せないという方にとって、アフタヌーンティーはちょうど良いサービス。高級感があり、敷居が高く感じるラグジュアリーホテルであっても、アフタヌーンティーなら宿泊やディナーよりもリーズナブルな価格で楽しめます。
食事マナーも厳格ではないため気軽に利用でき、手の届く価格で手軽に非日常感を味わえる、優雅な空間でプチ贅沢できることが人気の理由といえます。
ホテルで楽しむスイーツといえば、スイーツビュッフェも昔から人気ですが、非日常感やプチ贅沢を重視する点から、アフタヌーンティーを選ぶ傾向が強まっているようです。SNS映えする
従来はマダムの優雅なティータイムという印象が強かったものの、SNS、特にInstagramの流行をきっかけに、若い女性の間でもアフタヌーンティーの人気が急上昇。さまざまなホテルを巡ってアフタヌーンティーを楽しみ、その様子を自身のSNSにアップするヌン活がどんどん広がっていきました。
旬のフルーツをふんだんに使った華やかな見た目のアフタヌーンティーは、つい写真を撮って誰かに共有したくなるものばかり。Instagramでは「#アフタヌーンティー」に約168万件、「#アフタヌーンティー巡り」に約9万1,000件、「#ヌン活」に約10.5万件の投稿がアップされており(2023年1月時点)、注目度の高さが伺えます。新型コロナウイルスの感染拡大による影響
新型コロナウイルスの感染拡大によって緊急事態宣言やまん延防止等重点措置が出された際、飲食店は夜の営業時間の短縮を余儀なくされ、利用人数・酒類提供も制限されました。
そんな中、多くの人から注目を集めたのがホテルでのアフタヌーンティーです。昼から夕方の時間帯での提供、酒類がなくても楽しめる、1人でも楽しめる、コース料理と違ってお客様と従業員の接触が少ないという点から需要が急拡大。旅行に行けない、飲みにも行けないといった我慢が続く中で、アフタヌーンティーはストレス発散や気分を上げてくれる息抜きの場として支持され、コロナ禍をきっかけに人気が再加熱しました。アフタヌーンティーを提供する飲食店が増加中
昨今のヌン活の盛り上がりを受けて、ホテルだけでなく、カフェ・レストラン業態でもアフタヌーンティーを提供するケースが増えてきています。
ホテルで提供されるアフタヌーンティーの価格相場は5,000円〜1万円程度ですが、カフェやレストランのアフタヌーンティーは2,000円〜5,000円程度。ホテルよりも手軽な価格で、よりカジュアルに楽しめることから学生も利用しやすく、顧客層が広がっています。
飲食店にとっては、アイドルタイムを有効活用できるほか、客単価アップや滞在時間が長くなることによる追加オーダーの獲得につながるメリットも。
ヌン活を楽しんでいる人は、常に新たなヌン活先を探しているので、アフタヌーンティーの提供を始めることで新規顧客の獲得につながります。その後定期的にメニュー内容を一新していくことで、リピーターを獲得することも可能です。まだまだ続くヌン活ブーム!新たな施策として検討してみては?
コロナ禍を経て再注目され、より一層人気が高まるヌン活。SNSとの相性が抜群なアフタヌーンティーの勢いは、まだまだ続く見込みです。アイドルタイムを上手く活用したい、新たな客層を開拓したいとお考えの方は、新たな施策の一つとしてアフタヌーンティーの提供を検討してみてはいかがでしょうか。
ライター:上田はるか(フリーライター)
大学卒業後、輸入食品商社に勤務し、新規店舗の立ち上げや自社直営ティーサロンのメニュー開発を経験。その後、大手ギフト会社の企画開発部、広報宣伝部を経てフリーランスに。現在はWEB媒体をメインに、食ジャンルの原稿執筆を行う。
この記事の監修
株式会社USEN/canaeru 開業コンサルタント
○会社事業内容
IoTプラットフォーム事業・音楽配信事業・エネルギー事業・保険事業・店舗開業支援事業・店舗運用支援事業・店舗通販事業。
○canaeru 開業コンサルタント
銀行出身者、日本政策金融公庫出身者、不動産業界出身者、元飲食店オーナーを中心に構成された店舗開業のプロフェッショナル集団。
開業資金に関する相談、物件探し、事業計画書の作成やその他の店舗開業における課題の解決に取り組む。- NEW最新記事
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