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《第14回》ワンオペでもOK!飲食店の客単価アップ術24-お客様と楽しむ “メニュー選び”
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愛嬌接客®専門家の木村氏による、飲食店向け接客コラム第14弾!
人手不足やコスト高により、ワンオペ経営の飲食店が増えてきている昨今。忙しい中でもちょっとした接客テクニックを取り入れることで、満足度の向上だけでなく客単価アップにもつなげることができます。
本コラムでは誰でもすぐに実践できるテクニックを全24回に分けて余すことなくご紹介!
第14回は、年始の営業で取り入れたい、お客様参加型のメニュー選びの仕掛けをご紹介!また、忘れてはいけない景表法に触れないための条件もお伝えします。目次
はじめに
いよいよ年末年始が迫ってきましたが、まだ年始の準備が追い付いていない方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、まだ間に合う年始の仕掛けをご紹介します。「新春」というスペシャルなタイミングを活用し、「運だめし」など、ただのメニュー選びではない、ゲームのように楽しくメニューを決める方法を考えてみました。これらは、口頭でメニューを勧めなくても売りたい商品が選ばれる仕組みです。そのため、お客様に楽しんでもらいながら、おすすめのメニューも販売できて一石二鳥です!もしかして今、ゲームの準備が大変そうだな……と思いましたか?安心してください。昭和感が漂う懐かしいアナログゲームばかりで、準備やコストは少しだけです。繁忙期でもワンオペで大変なみなさんも実践いただけると思いますので、ぜひトライしてみてくださいね。
① コイントスで運だめし!「500円玉☆チャンスめし」
◆ルール
お客様が500円玉を投げて、キャッチした向きによって注文する商品が決まるゲーム。
例えば、
表 →おすすめA
裏 →おすすめB
など、どちらになっても“当たり”としておきましょう。
◆ポイント
・原価の差が少ないメニューを設定しましょう
・「せ~の!」など、フレーズを決めるとさらに盛り上がります
・お正月限定の500円メニューで対決するなどもGood!
◆キャッチフレーズ
「2026年の食運、試してみませんか?」
② ドキドキ♡ミステリー!「箱の中身は何でしょう?」
◆ルール
サッカーボールが一つ入るくらいの箱の中に、100均で購入できるおもちゃの野菜や肉を数個入れる。お客様に箱の中に手を入れていただき「タッチは無し!1回でつかむ」というルールで選んでもらう。引いたおもちゃの食材がメインの料理を召し上がっていただく。
◆ポイント
・箱の表をくり抜いておくと、選ぶ様子が周りから見えるため盛り上がります
・箱ではなく中身が見えない濃い色のビニール袋におもちゃを入れて、おみくじ形式にするとさらに低コストに
◆キャッチフレーズ
「幸運をつかみとるのはアナタかも?」
③ くるっと回して盛り上がる!「ワンルーレット注文」
◆ルール
卓上ミニルーレットで注文するメニューを決定!
◆ポイント
・すぐに決まってしまうと盛り上がりに欠けるため、「あえて3回目に刺さった方向で決まる!」など少しドキドキ感を作るのもあり
・ミニルーレットは100均で購入しましょう
◆キャッチフレーズ
「今日は止まった場所がベスト!」
④ 出た目がご縁の「サイコロめし」
◆ルール
サイコロを1回振っていただき、出た目の料理を召し上がっていただく。
◆ポイント
ワンオペ対策として、など、混雑時でもオペレーションできるメニュー構成にしておきましょう。1〜2:定番で早く出せるメニュー
3〜4:回転のいい人気メニュー
5〜6:店長イチ押しメニュー
お店にまつわる数字をラッキーナンバーとして扱ったり、サイコロを二つ用意し、出た目を足すのも盛り上がります。
◆キャッチフレーズ
「何がでるかな♪何がでるかな♪」⑤ 店員さんに勝てるかな?「ジャンケンでトッピング・グレードアップ!」
◆ルール
通常通り注文していただき、スタッフとジャンケンをします。勝ったらトッピングが豪華に!
など、トッピングに関する3つの選択肢を作ってみましょう。勝ち:トッピングが豪華に
あいこ:スタッフの笑顔
負け:お店の “隠れメニュー”トッピング
◆ポイント
ジャンケンは地域・年齢などで掛け声が違うので、それを楽しむのもコミュニケーションの一つです。なお、冒頭に「最初はグー!」を入れるとタイミングが揃いやすくなります。
◆キャッチフレーズ
「勝っても負けても、おいしいよ!」
さらに盛り上がる、ちょっとした工夫
◆タンバリン・鈴・マラカスなどを購入し、鳴らして盛り上げましょう。お連れ様に渡して鳴らしていただくのもいいですね。
◆お客様の動画撮影をOKにしましょう。ただし、他のお客様の姿や声が入らないように配慮が必要です。
◆お決まりの掛け声やラッキーナンバーを決めておきましょう。
(例:店名が「焼き鳥一番」なら1)注意ポイント
◆“ハズレ”と思われるようなメニューは入れない
上記のゲームは、あくまでもお客様に楽しんでいただくことが目的なので、どれが当たってもガッカリされない、お客様に喜んでいただける構成にしましょう。
◆メニュー選びは慎重に
原価が高すぎるメニューが多かったり、提供に時間や手間がかかってしまうメニューが多いと、お店側に負荷がかかります。かといって、お客様に気づかれてしまうほど、原価の安いメニューや、簡単にできる商品ばかりだと、盛り上がりに欠けます。バランスよく決めましょう。
◆アプリや市販のゲームを使用するのはやめましょう
著作権侵害にあたることが大きな理由です。次のパートでは、違反にならない条件をお伝えします。
違反にならない範囲で実施しよう!~違反になりにくい “ゲーム+サービス” の条件~
ゲーム形式はエンタメ性があって楽しんでいただけるサービスですが、度が過ぎてしまうと景品表示法に抵触するおそれがあります。詳しくは消費者庁のホームページで確認いただければと思いますが、主に注意しておきたいポイントをいくつかご紹介します。
①景品(特典)の「価値」が控えめであること
例えば 「ドリンク1杯無料」「トッピング無料」「ミニデザート」「小皿のおつまみ」 など比較的原価の低いサービスや商品なら、景品の“過大提供”になりにくいです。
②ゲームやくじが「小規模」であり、「あくまでサービスの一環」であること
ゲームや抽選がメインではなく「あくまで追加サービス or 遊び心の演出の一部」として位置づけましょう。
「ジャンケンに負けたらサービスなし、勝ったらドリンク無料」や、「サイコロでゾロ目が出たら追加で小皿サービス」といった“軽い特典付与”なら、ギャンブル性や過剰な景品とは見なされにくいです。
③ゲーム自体が「無料 or 低額」かつ、参加や景品獲得の条件に「買い物」が含まれない、または景品がサービスの範囲内であること
例えば、「飲み物を注文した人はジャンケンに参加OK/勝てばトッピング無料」など、“飲食を条件とするサービス”として扱うのが自然です。
また、景品が金券・現金・高額景品(旅行や高価なもの)ではなく、あくまで「店内サービス or 低コスト特典」であれば、景表法の懸賞・景品規制の範囲内です。
あとがき
飲食店に必要なのは、料理の味だけではありません。美味しかった体験と同じくらい「楽しかった」「この店、なんか好き」「また来たい」と思っていただくことが重要です。小さな仕掛けが大きな差を生みます。お店のファン作りの一つとして2026年のスタートに、ぜひ “遊べる注文” を取り入れてみてください。コストは小さく、効果は大きく。新年を、常連様だけでなくご新規さまにもお声がけし、みんなでワイワイ「お客様と楽しむ “5つのメニュー選び”」を実践してみてください!
本年、私のコラムに目を通してくださったみなさま。本当にありがとうございました。
良い年末年始をお過ごしください。来年もどうぞよろしくお願い致します。
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