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【第3回】飲食店の客単価アップ術 24~ワンオペでも簡単にできる仕掛け~③“今だけのプチ体験”で記念日を演出しよう!
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愛嬌接客®専門家の木村氏による、飲食店向け接客コラム第3弾!
人手不足やコスト高により、ワンオペ経営の飲食店が増えてきている昨今。忙しい中でもちょっとした接客テクニックを取り入れることで、満足度の向上だけでなく客単価アップにもつなげることができます。
本コラムでは誰でもすぐに実践できるテクニックを全24回に分けて余すことなくご紹介!
今回は「“今だけのプチ体験”で記念日を演出しよう!」をテーマに、季節イベントを活用したアイデア例をお届けします。目次
- また来たくなる!体験をギフトにする記念日イベントのすすめ
- ①感謝を伝える“ギフトセット” ~大切な人へ「ありがとう」の体験~
- 1月(お正月)
- 3月(卒業・転勤など門出シーズン)
- 5月(母の日)、6月(父の日)、9月(敬老の日)、11月(勤労感謝の日)
- ②思い出を残す参加型セット ~お客様自身が体験する、関与型コンテンツ~
- 2月(バレンタイン)
- 7月(七夕)
- 10月(ハロウィン)
- ③記念日を飾る撮影セット ~写真映え&思い出に残る瞬間を演出~
- 4月(お花見シーズン)、10月(ハロウィン)
- 8月(縁日)
- 12月(クリスマス&忘年会)
- お店に合った記念日を調べてみましょう
- 小さな工夫が、忘れられない大きな価値を生み出せる
また来たくなる!体験をギフトにする記念日イベントのすすめ
特別な日こそ、特別な思い出を。飲食店は「美味しい」だけじゃなく、「楽しい」「嬉しい」「忘れられない」そんな体験もお届けできる場所です。記念日や季節の節目に、お料理と一緒にちょっとした体験を添えることで、付加価値が生まれ、お客様の心にあたたかい余韻を残すことができます。また、事前の告知をしっかり行えば選ばれるお店にもなります。
今回は、大人のお客様を対象に、体験をギフトにする記念日イベントのアイデアをご紹介します。
年間のイベントに合わせた特別なセットやコース、プチ体験の具体例を3つの体験に分けてまとめました。
ぜひ、お店の個性や客層を思い浮かべながら読み進めてみてください。
①感謝を伝える“ギフトセット” ~大切な人へ「ありがとう」の体験~
1月(お正月)
「お年賀セット」で新年をスタートしましょう。
例えば、お食事の最後やお会計の時に「開運おみくじ付きぽち袋」をお渡しするのはいかがでしょう。おみくじに日頃の感謝の一言コメントを添えれば、新年のご挨拶の代わりにもなって一石二鳥です。ぽち袋の中に個包装の飴などを入れて厚みを持たせると、受け取っていただきやすくなります。3月(卒業・転勤など門出シーズン)
卒業や、転勤など送別会が多い時期におすすめなのは「門出セット」です。
例えば、デザートと共に小さな花束を提供できるとよいでしょう。
花束の提供は、近隣の花屋さんと提携するとワンオペでもスムーズに対応できます。Webサイトには「事前予約のみ対応可能」と説明書きを加え、花束のイメージ画像と大きさや、価格を表記しておくと、電話やWebサイトからの注文も受けやすくなります。なお、回を重ねるごとに予約件数が増えてきたらオプション料金を加算し、わずかでも手間賃をいただくことを検討してみてください。5月(母の日)、6月(父の日)、9月(敬老の日)、11月(勤労感謝の日)
感謝を伝えるこれらの日には、「有難うセット」を作りましょう。
母の日は、お料理の提供と共に、メッセージカード&カーネーション一輪を贈呈。また、父の日は、錫製などの特製グラスで乾杯できるようにしたり、名前入りラベルのミニボトルを用意したり。カードに入れるメッセージやラベルに入れる名前は予約の時に確認しましょう。SNSのメッセンジャー機能を利用すれば更に便利です。
敬老の日や勤労感謝の日は、「わがままリクエスト」として、「大人のお子様ランチ」を数量限定などで販売してみましょう。大人になっても「お子様ランチを食べたい…」と、密かに思っている大人は多いです。なお、糖質やカロリーを気遣ったバージョンも提供できると更に喜ばれます。上記のお料理にチェキの撮影サービスをプラスして記念写真をプレゼントするなど、ご家族同士の「ちょっと照れくさいけど、ありがとう」を形にしてみてはいかがでしょうか?②思い出を残す参加型セット ~お客様自身が体験する、関与型コンテンツ~
2月(バレンタイン)
「バレンタインセット」は、お客様がチョコペンでメッセージをお皿に書ける体験はいかがでしょう。その際、試し書きができる練習用のお皿もお渡ししましょう。最近のバレンタインは、自分へのご褒美や推し活利用なども多いので、楽しんで書いていただけると思います。
7月(七夕)
「七夕セット」は、店内に短冊をつるす笹を飾るか、壁などに貼り付けられる短冊コーナーを設置しましょう。ファーストオーダーの後、短冊とペンを渡し、「よろしければ、願い事を書かれませんか?」と無理強いしない程度にお伝えし、提供の待ち時間に書いていただきましょう。
そして、このイベントをスタートする当日までに自分はもちろん、身内や配達の業者様にも声をかけて10枚ほど飾った状態にしておくのがポイントです。既に短冊が飾ってあると、初来店のお客様のハードルも下がります。
記入が完了したら「記念撮影はいかがですか?」と、お客様のスマホで、短冊を持った姿を撮影するのもよいでしょう。10月(ハロウィン)
10月は、「ハロウィンセット」 です。安価な物で構わないので事前に仮装グッズを用意しましょう。
特に20席を超える飲食店がおすすめです。一人で抱えられる大きさの箱に入れてスタンバイ完了です。
入店から30分ほど経過し、お料理やアルコールを楽しんでいただいているタイミングで仮装グッズが入った箱をテーブルに持参し「ハロウィンの仮装はいかがでしょうか?」とお声がけしてみましょう。この時、SNSフォロー&投稿で忘年会の予約内容をグレードアップできる(例:飲み放題の種類が増える)など、年末の宴会予約のPRも兼ねてお伝えしてみると、お酒が入っていることもあって盛り上がってくださいます。なお、小規模な飲食店でもアクティブな店主やお客様が多ければ仮装サービスは高相性ですので企画をおすすめします。③記念日を飾る撮影セット ~写真映え&思い出に残る瞬間を演出~
4月(お花見シーズン)、10月(ハロウィン)
女性のお客様が多いお店には、4月のお花見シーズンや10月のハロウィンシーズンに、撮影スポットを用意してみましょう。
カウンターやテーブル上に桜モチーフの装飾やハロウィンの小物を飾ったり、お手洗いや店内のお客様が通られる廊下などの動線にタペストリーをかけてみたり。お料理の盛り付けや器などにも「思わず写真を撮影したくなる演出」をたくさん仕掛けましょう。
「かわいい!」が好きな女性のお客様は多いです。反応を感じたら「有難うございます」と、一言お伝えしてみると、そこから会話が繋がることも多々あります。
男性のお客様が多いお店なら、4月のお花見シーズンは、ビールや日本酒などの「アルコール飲み比べセット」を数量限定で販売してみましょう。なお、10月は、ハロウィンだけでなく「鉄道の日(14日)」「禁煙の日(22日)」「サワーの日(30日)」と、男性が反応しそうな記念日が他にもあります。客層にあったイベントを考えてみましょう。
8月(縁日)
8月は「縁日セット」と称し、ご希望のお客様にメニュー選びを「ガチャガチャ」で提供してみるのはいかがでしょう?ガチャガチャで出てきた料理を召し上がっていただくという、ちょっとした遊びです。
実際に「ガチャめし」は、2017年にブームになったこともあって、懐かしんでくださるお客様も多いですし、若い方には新鮮に映ります。ガチャガチャは、自分でも作れますし、出費を抑えたいなら、くじを作りましょう。ポイントはくじを引く前に「お客様のスマートフォンで動画撮影しましょうか?」と、声をかけることです。お客様の反応を記録に残すことで、お客様がオーバーに反応してくださり、SNSでシェアしてくださる可能性が広がります。
12月(クリスマス&忘年会)
12月は定番の「クリスマスセット」です。
基本的には「お花見セット」や「ハロウィン」と同じですが、あえて大きく演出せずに一人利用のお客様を静かに淡々とおもてなしするのもアリです。また、忘年会などのお客様に「皆さんのお写真を撮影しましょうか?」と、お声をかけるだけでも充分喜ばれます。お店に合った記念日を調べてみましょう
今回チョイスした記念日は、ほんの一例です。日本には「日本記念日協会」という記念日が作れる協会があり、さまざまな記念日が毎日生まれています。検索機能があるので、調べることもできますし、協会に受理されるものであれば自分で記念日を作ってしまうことも可能です。
ぜひ、貴店にあった記念日で、お客様に楽しんでいただけるプチイベントを開催してみてください。
小さな工夫が、忘れられない大きな価値を生み出せる
体験は、記憶に残ります。料理と会話、笑顔とサプライズ…。「ちょっと照れくさいけど嬉しい」や「ちょっと遊び心」のある演出は喜ばれます。お客様は、きっと誰かに話したくなるはずです。
「あの日の演出が忘れられなくて」「なんだか、温かかったな」と素敵なひとときを過ごしたお客様の喜ぶ笑顔が目に浮かぶでしょう。
飲食店の役割は、お腹を満たすだけでなく心も満たすことです。だからこそ、体験を得られるお店は選ばれます。
今回はストレートな客単価UPではありませんでしたが、お客様にささやかな幸せを提供することでリピートして下さったり、紹介が増えたりする「次につなげる種まき演出」だと思っていただけると幸いです。
あなたのお店らしい体験ギフトを育てていってくださいね。
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