フランチャイズ店の店長も、経営も経験。でもやっぱり自分のお店が作りたい！

開業を目指すきっかけ

これまでの経歴を教えてください。

高校生の頃から飲食店をやりたいという夢はあったのですが、学校を卒業後は飲食以外の会社に就職しました。ですが、30歳を過ぎてやはり飲食への想いを諦めきれず、脱サラしてこの業界に飛び込みました。最初はアルバイトとして経験を積み、その後は、ご縁があって某カフェチェーンのフランチャイズ店にて、静岡の2店舗兼任で7、8年ほど店長を務めていました。ですが、運営会社がフランチャイズ業から撤退することになったんです。それで、今度は自分で起業して小田原で同じカフェチェーンのフランチャイズを10年ほど経営しました。

今回独立開業しようと思ったきっかけは何でしたか？

フランチャイズの店長や経営者として経験を重ねていくうちに、自分の理想とするお店づくりができないもどかしさを感じるようになってしまったんです。メニューや店舗の運営方法などは本部によって決められ、当たり前のことですが、自分の個性を出すことができない…。その状況がストレスになっていったんですね。
それで、2018年頃に自分で経営していたフランチャイズ店を人に譲って、1年間勉強するつもりで東京の飲食関連の学校へ行き、またレストランで働きながら2019年の後半から「自分のお店を持つ」という目標を実現するために店舗を探し始めました。

開業準備での課題と解決方法
（物件探し・資金集め, etc.）

開業準備で苦労したことは何でしたか？

最も苦労したのは物件探しです。当初は熱海・小田原を中心に探していましたが、なかなか条件に合う物件が見つからず、地元である静岡市の物件も検討しました。ただ、ちょうどその頃にコロナ禍に突入してしまい、積極的には動けないし、なかなか物件も決まらないし…という状況でしたね。2019年から探し始めて、オープンが2025年なので5年ぐらいかかりました。この店舗も実は1度、不動産屋からお話があって申し込んだのですが、その時は別の方に決まってしまいました。ですが、そのお店が閉店してしまったそうで、再度お話があったんです。これも何かの縁かなって思ってここに決めましたね。

canaeruの開業相談をご利用いただくきっかけは何でしたか？

USENが開業支援のサービスを行っていることは知っていたのですが、具体的にどのようなサポートを受けられるのかは知りませんでした。それで問い合わせて、canaeruで開催しているセミナーにも参加して、という流れで開業相談をするようになりました。
最初は自分でやろうとも思っていたのですが、飲食店の経営からも離れていましたし、最近の動向に関してもわからない部分が多かったので話を聞いてみたかったんですね。
相談して良かったと思うのが、当然自分の「こうやりたい」という理想があるわけですが、それを第三者の視点から自分では気づかなかった課題や改善点などを指摘してもらえたことですね。事業計画書もより現実的なものにすることができたと思います。
それに、日本政策金融公庫から融資を受けたのですが、自分でやっていたらスムーズには進まなかっただろうなと感じました。改めて相談させてもらって良かったなと思います。

仕入れに関してもチェーンにいた時は、すべて本部が用意してくれていましたが、今は全部ひとりで探さなければいけません。そういった業者も紹介していただいたりと、トータル的にもすごくお世話になりましたね。

開業後の気づき／今後の課題

現在の課題、今後の展望を教えてください。

まずは夜の営業を軌道に乗せることです。近くに小田原市役所や税務署があり、ランチ営業は順調ですが、今後は夜の営業、集客に取り組んでいきたいです。そこが当面の目標になるかなと思っています。
また、自分自身、人との縁を大切にしています。仕入れ業者さんにしても、仕入れ価格じゃなくて、自分と分かり合える方を選択させてもらっています。
人に任せてビジネスに徹する方法もあるかもしれませんが、私は現場にも立ちたいんですよね。なので、経営と現場、両方を楽しみたいです。
お客様はもちろん、アルバイトの方、業者の方ともちゃんとコミュニケーションをとって、地域の方に愛されるお店が作れればいいですね。
それはフランチャイズを経営をしているときにはできなかったことですから。