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20代でバーを開業、コロナ禍での苦肉の策として出したランチ営業が認知拡大に繋がる

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Bar SLIGHT
笹木皓太

東京都中央区日本橋本石町4-4-15平和本社ビル3F

エリア
東京日本橋
業種
それ以外
ロケーション
ビジネス街
ターゲット
大人向け
業界経験
3~5年
開業時の年齢
20代
目標月商
~100万
開業資金
500~1,000万
坪数
10~20坪
家賃
20万以下

開業を目指すきっかけ

「Bar SLIGHT」の開業に至った経緯について教えてください。
18歳から飲食の仕事をしているのですが、特に夜の酒場が好きだったんですよね。そこから将来はいろいろなジャンルの人が集まるような、居心地の良い場所をつくりたいなと思うようになって。それで自分でバーをやってみたいと具体的に考えるようになったんです。開業前は東京・青山のミュージックバーで3年ほど働き、経営の勉強をしつつ開業資金を貯めていました。僕は今、29歳ですが、30歳になる前に夢を実現させたかった。今考えると情熱が先走っていましたね(笑)。
お店はJR神田駅から徒歩3分と好立地。オフィス街というイメージが強い神田ですが、この場所を選ばれた理由は?
当初は渋谷や恵比寿を考えていましたが、やはり家賃が高い。気に入った物件でも住宅地のど真ん中にあることが多かったんです。深夜営業が肝であるバーは商業地域でないと深夜営業の許可が下りない。賃料の安さにひかれて、住宅地でこっそり営業する店は少なくないですが、ハイリスクです。店は神田駅から徒歩3分ですが、住所でいうと中央区。このエリアのほとんどが商業地域に当たりますし、思ったほど賃料が高くはない。それに意外と住んでいる方も多いんです。交通の便も良いですし、複合施設のコレド日本橋ができたことで人の往来も活発になった。映画や食事を楽しんだ後、2軒目の店としてうちのバーに寄ってくれたらという目論見もありましたね。
店内にはお酒だけでなく、レコードもたくさんありますね。これは笹木さんのこだわりですか?
そうですね。「Bar SLIGHT」は音楽にこだわった店づくりをしています。前の職場のミュージックバーで使っていたスピーカーの音に惚れて、僕の店でも導入しています。前職でサウンドデザインをした方を紹介してもらい、店内のアンプやケーブル類など、音響設備に関してはその方にお任せしました。店内はジャズやR&Bなどブラックミュージックなどを中心に300枚ほどのレコードがあるのですが、基本は自分でセレクトしたレコードをかけていて、お客様からのリクエストもレコードさえあれば応えています。グラスや年代もののウイスキーを買いそろえて開業したというバーは多いですが、僕はそのお金をレコードにつぎ込んでしまった…(笑)。今後は酒好きがグッとくるような年代もののウイスキーなどのアルコール類を揃えていきたいですね。

開業準備での課題と解決方法
(物件探し・資金集め, etc.)

「Bar SLIGHT」開業への第一歩として、準備はどんなことから始めたのでしょうか。
第一歩目として始めたのは物件探しですが、なんせ開業に関しては知識も経験もなかったものですから、ネットで知ったUSENの開業支援サイト、canaeru(カナエル)に連絡してみたんです。他にも似たようなサイトを見つけたのですが、USENが運営しているcanaeru(カナエル)を選んだのはネームバリュー。こうした開業支援サイトって無料の相談やセミナーを開催していますが、正直な所、無料であることで返って「騙されたりしないかな…」と不安に思うこともありました。だけどUSENは誰でも知っている会社ですし、それが僕の中で安心材料につながったんですよね。もちろん、騙されることなんて一切なく、僕の杞憂に終わりました(笑)。USENの開業サポートにアクセスしてからが、本格的な開業準備に着手できたといえるかもしれません。
最初に始めた物件探しの中で、USENの開業サポートが役立った点について教えていただけますか。
物件を探し始めた頃は、どんな部分に着目して物件を見ればいいのか、自分の中でぼんやりしていたんです。たとえば居抜きとスケルトンがあった場合、それぞれのどんなところをチェックすべきかわからなかった。だから一人で内覧に行っても、不動産屋の話を聞くだけで精一杯。どんな点を質問すればいいのかわからない中で、USENの担当者の方からチェックシートをもらったんです。物件を下見する際のチェックポイントが書かれたシートで、これさえあれば、どんなところを確認すべきか一目瞭然でした。また、物件の下見に同行してくれた際には、担当者の方が僕にかわって不動産屋と交渉もしてくれたのですが、非常に学びがありましたね。物件探し以外にも、開業準備を進める中で細かいフォローもたくさんありました。
細かいフォローというと、たとえばどのようなことでしょうか。
ひとつ例を挙げるとしたら、店内に設置した監視カメラですね。ひとりで店に立つことがあるので、何かあった時のために導入したんです。カメラを買えばすぐに使えると思っていたのですが、工事が必要であることが発覚。すぐにUSENに相談して、設置業者さんを紹介してもらえました。この他にもレジや光回線の導入、損害保険への加入などといった細かいところもフォローしてもらいながら進めました。ひとりだったら多分抜けていたでしょうね。深夜営業の許可を取るための手続きもそう。保健所に許可を取りに行ったり、警察への届け出が必要ですが、その書類を作成してもらうために行政書士さんを紹介してもらいました。USENとはオープンまで二人三脚でやってきたな、という感慨がありますね。開業までやることが山のようにあるからこそ、プロのアドバイスをもらえるUSENの開業サポートは開業初心者にとっては必要不可欠な存在ですし、開業後も相談できるのは大きな支えになるかと思います。

開業後の気づき/今後の課題

改めて開業準備を振り返ってみていかがですか。オープン時期の4月は緊急事態宣言真っただ中でしたよね。
やはり新型コロナに尽きますね。今年はコロナのことばかり考えていた気がします。店をオープンさせたのは4月でしたが、これもスケジュールを延ばしてのこと。本当はもっと早い時期にオープンするつもりだったのですが、コロナの影響で先延ばしせざるを得ない状況でした。仕方ありませんが、夜の営業ができなかったのが痛かったです。アルコールを出せるのも19時までだし、閉店もその時間。これでは会社帰りに飲みに来たい、というお客様を受け入れることができませんしね。

改めて開業準備を振り返ってみていかがですか。オープン時期の4月は緊急事態宣言真っただ中でしたよね。

逆境の中、大変だったかと思います。お店のコロナ対策として特別に実施されたことなどありますか。
やる予定のなかったランチ営業を始めました。というのも、周囲の飲食店が軒並み閉店してしまい、ランチ難民が出ていたことがわかったからなんです。メニューはパスタやサンドイッチとコーヒーのセットと簡単なものですが、近隣の会社員の方が足を運んでくれるようになりました。今は通常営業に戻った飲食店も多いので、うちのランチの客足は落ちました。そもそもバーですし、牛丼屋みたいにすぐに料理を出すことはできないので、ランチ営業は辞めるつもりです。ただ、ランチをきっかけにうちの店を知り、バー営業に来てもらえるケースも増えたので、やってよかったですね。
コロナ禍のオープンというイレギュラーではありますが、大変な事態を潜り抜けて、どんな気づきがありましたか。
気持ちの余裕を持つために手元にお金はあった方がいいな、ということですね。コロナで当初の計画がすべて狂ってしまったんです。オープニングレセプションもやりたかったけど、人を集めること自体憚られる雰囲気があって、結局何もすることができなかった。当初の売上はオープニングレセプション頼りの部分も大きかったんですよね。融資は利息がつくのが嫌で、開業資金はすべて手元の資金でやり繰りしたのですが、やはり融資は受けておくべきだったと後悔しています。あとは経営相談できる相手が身近にいてよかったということ。店のスタッフは僕以外にもうひとりいるんですが、そのスタッフが料理上手なこともあってランチを始めたんです。僕は料理ができないし、ランチ営業なんて想定していなかったけど、彼のアドバイスもあって始めたこと。自分ができないことを補ってくれるスタッフがいるというのは心強いですし、精神的にも助かっています。
Bar SLIGHT
  • 東京都中央区日本橋本石町4-4-15平和本社ビル3F

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