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【小阪裕司コラム】第216回:「笑顔の写真」を貼ると売上が上がる!?
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全国・海外から約1,500社が参加する「ワクワク系マーケティング実践会」を主宰する小阪裕司が商売成功のヒントを毎週お届けします。
展示会で“顧客コミュニティ”を前面に打ち出す
前回、「道案内を送る」など一見売上に関係なく見えることに力を入れたある水産業の方が、結果として売上を上げることになる実例をお話しした。今回は同じ方からの、法人の取引先に対しての取り組みをご紹介しよう。こちらも、一見売上には関係ないように見えることが売上を生むというものだ。
同社は例年、新規の取引先を求めて展示会に出展している。今回出展したのもシーフードに特化した大規模な展示会。自社の商品ジャンルにニーズのある事業者が大挙来場するこういう機会は特に重要だ。ただ今回、自社ブースの展示方法を、それまでのコンセプトとは大きく変え、自社の“顧客コミュニティ”を前面に打ち出すものとした。自社と既存顧客との絆が見え、感じてもらえるような作りにしたのだ。展示会出展は新規客の獲得が第一の目的。それを考えれば、自社商品の紹介をメインにするのが普通だが、コミュニティが見えることで、新規客の安心感や信頼感につながり、商談のハードルが下がる効果もあると、同社三代目は考えた。
そこでブースには、既存顧客である取扱店や仲買たち、自社スタッフである漁師らと撮った笑顔の写真や一般消費者との活動の様子を貼り出し、コミュニティの存在をアピールした。また、既存顧客がブースに来場した際には応援メッセージを書いてもらい、それをコルクボードに貼ってブース前に掲出した。
さらに、普段は取引先と直に対話する機会が少ないことから、この機にできるだけ多くの既存顧客と顔を合わせたいと考え、普段からつながっているSNSなどを通じ、出展していることを徹底的に告知した。展示会期間中も、顧客が来場するたび写真を撮りSNSにアップ、応援メッセージも増えていく様をアップするなど行い、それがまた他の顧客の来場を呼び寄せ、多くの方のメッセージでボードは埋まっていった。
結果として、たくさんの既存顧客と直にコミュニケーションでき、新規取引先とのつながりも増えた。これらが今すぐ大きな売上を生むとは限らないが、十分な成果だったと彼は言う。
売上をつくるのは「人」
前回同様、この取り組みも一見売上には関係ないと見えるものだ。しかし、既存顧客、新規客ともに、こういう取り組みは先々で大きく実を結ぶ。そして注目してほしいのは、前回の取り組みも今回も、「商品ではなく、人に目が向いている」ことだ。売上を作ってくれるのは「商品」ではなく「人」。この当たり前の事実に立って商売を考えることが、常に結果を生んでいくのである。
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