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【小阪裕司コラム】第209回:握力計でレストランの売上が増えた!?①

【小阪裕司コラム】第209回:握力計でレストランの売上が増えた!?①

全国・海外から約1,500社が参加する「ワクワク系マーケティング実践会」を主宰する小阪裕司が商売成功のヒントを毎週お届けします。

握力計が生み出したコミュニケーション空間

 本年、ワクワク系マーケティング実践会では、“一見 なんでもないこと”、それをやったからといって直接顧客増や売上増にはつながらないと思われがちなことを重視している。なぜなら、まさにそういうものこそが成果を生むカギになるからだ。そこで今回は、その実に興味深い実例をご紹介しよう。
 あなたがレストランに食事に行ったとき、入り口脇のテーブルをふと見るとそこに握力計が置いてあり、そこにすでに数名の書き込みのある握力記録表と「記録をぬりかえろ!」の文字があったら、どうするだろうか?
 ある日、実践会員同士の会合で、ある参加者が握力計を持参してきた。それをネタに、彼らだけでなく店内の他のお客さんも巻き込んで盛り上がる様を見て、この会合に参加していたワクワク系のレストラン店主は考えた。これを自店でやったら盛り上がるに違いない。そこで早速握力計を購入。冒頭のしつらえになった。
 そうして始めてみたところ、予想以上に盛り上がり、そこで見られた光景はまさに店主が想像していた以上のものだった。それは例えば、男同士で誰が一番か競う、女性同士でキャッキャと言いながら楽しくやる、彼女に俺の力を見とけとばかりに張りきる彼氏と横で笑う彼女、息子に勝ってドヤ顔な父親、上司と部下でガチンコの無礼講な握力大会、真面目に食前と食後の記録を測定する人、記入されている最高記録を抜かそうと頑張る熱血な人、といったもの。そこには「“笑いと微笑ましい空間”が存在していた」と店主は言う。

間接的に売上アップに繋がっている

 もちろん、この握力計があるからといって、お客さんが「あの店、握力計があるんだ!行こうよ!」となるわけではなく、直接売上につながるものではない。しかし、「このような“笑いと微笑ましい空間”があるかないかはその後の業績を大きく左右する」と店主は言う。
 そうして、想像以上に来店客の足を止め盛り上げる効果を持っていた握力計は、これをきっかけにそこに置いてある他のもの、お店の交換日記や人気メニューの選挙に参加してくれる人の数、ひいてはこの店の会員登録数が増えるという結果ももたらした。会員登録数が増えることは、その先のリピート客増、ひいては売上増にもつながっていく。たかが握力計、されど握力計というわけだが、この話を聞いて、あなたには握力計がどのような存在に見えてきているだろうか?そしてさらにこの話には興味深い後日談がある。この続きは次回に。

この記事の執筆

博士(情報学)/ワクワク系マーケティング開発者_小阪裕司

博士(情報学)/ワクワク系マーケティング開発者

小阪裕司

1992年「オラクルひと・しくみ研究所」を設立。人の「心と行動の科学」をもとにしたビジネス理論と実践手法(ワクワク系)を研究・開発し、2000年からその実践企業の会「ワクワク系マーケティング実践会」を主宰。現在全都道府県・海外から約1500社が参加。近年は研究にも注力し、2011年、博士(情報学)の学位を取得。学術研究と現場実践を合わせ持った独自の活動は多方面から高い評価を得ている。2017年からは、ワクワク系の全国展開事業が経済産業省の認定を受け、地方銀行、信用金庫との連携が進んでいる。

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