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2020年12月7日、日本ミシュランタイヤは「ミシュランガイド東京2021」を発表し、三つ星12店舗、二つ星42店舗、一つ星158店舗、ビブグルマン234店舗、そして今回から新設された「グリーンスター」から6店舗を選出しました。
この聞きなれない「グリーンスター」とはどのような賞で、どのようなところが評価されて授賞することができるのでしょうか。
これからの飲食業界でトレンドになるであろうグリーンスターについて解説していきます。
目次
ミシュランガイドとは?
ミシュランガイドとはフランスのタイヤメーカー、ミシュランが発行する飲食店やホテルなどの情報をまとめたガイドブックです。
創始者であるミシュラン兄弟が「遠くまで快適にドライブをしてほしい」との思いを込めて、宿泊施設やレストランなどのドライブに欠かせない情報をまとめて発行したのが始まりだそう。
そして、2007年にはアジア初となるミシュランガイドとして「ミシュランガイド東京」が発行されました。
本の内容はミシュランの調査員が優れているお店に対して、最高ランクの三つ星から順に二つ星、一つ星、6000円以下で楽しめるビブグルマンの評価を付けていくというものですが、2021年度版のミシュランガイド東京にはサステイナブルな取り組みを評価する「グリーンスター」部門が新設されたのです。新設されたグリーンスターの指標「サステイナブル」とは?
グリーンスター部門の指標は「サステイナブル」。サステイナブルとは「持続可能な」という意味で、俗に言う「サステイナブルな社会」とは、今の地球環境を維持し未来につなげる、発展させていく社会のことを指しています。
つまり、飲食業界で言うならば食材ロスを出さない、通常ならば規格外になってしまう食材を使用する、割り箸を使用しない、プラスチックストローを使わない…などの取り組み等が該当するのではないでしょうか。
このような取り組みを行い、なおかつ、優れた料理やサービスを提供しているお店に対してミシュランのグリーンスターが与えられるのでしょう。グリーンスター獲得へ。食のサステイナブルってどんなものがある?
一口に「食」のサステイナブルと言っても、どんな取り組みがあるのでしょうか。その一例をご紹介していきます。
食材ロス(フードロス)をなくす取り組みをしている
食材を余らせてしまったことにより、結局捨ててしまう…そんな状況を防ぐようにしましょう。正しい仕入れ量を行うことでコスト削減にも繋がります。また、突然の予約キャンセル等で食材ロスが発生してしまいそうなときに、お得な価格で料理を食べたい人とをつなげる「フードシェアリング」も話題になっています。
規格外の材料を使用する
普段なら規格外として売り物にもならないような野菜などをあえて使用してみるのはいかがでしょうか。見た目は悪くても味は保証されているという場合がほとんどです。また、売り物にならない分、安価で仕入れられる可能性もあります。
再生紙などで作られたストローを使う
スターバックスコーヒーでは使い捨てのプラスチックストローを廃止し、適切に管理された森林だと認められた森で生産されたFSC認証紙製のストローを導入しています。ストローひとつとってもできることがあるのです。
割り箸廃止
店舗の割り箸を廃止し、洗って使えるお箸を使用する取り組みです。現在では多くの店舗でこの光景が見られるようになりました。
サステイナブルシーフード
22世紀以降を生きる子どもたちにも魚を食べ続けてもらえるようにと、魚介類の乱獲や環境へ配慮した取り組みです。希少価値の高い魚を料理に使わないといったこともひとつの取り組みになるでしょう。
サステイナブルコーヒー
オーガニックコーヒー(無農薬コーヒー)やフェアトレードコーヒー(公正な取引をされたコーヒー)を提供します。このフェアトレードはコーヒーだけの話ではなく、様々な作物に対して近年この考え方が広がりをみせています。
ジビエ料理
鹿や熊など、野生鳥獣が増えすぎてしまったことにより、農作物が荒らされてしまったなど、環境被害が叫ばれています。これらの動物類を駆除するのではなく、ジビエとして美味しくいただくという取り組みです。
そもそもどうすればミシュランに掲載されるの?
ミシュランガイドは公式サイトによると「5つの約束」を基にし、厳選した飲食店・レストラン、宿泊施設を紹介しています。
その5つとはお店に匿名で訪問する「匿名調査」、調査はミシュランが独自に行うことでの「独立性」、厳選した飲食店・レストラン、宿泊施設を紹介することでの「厳選されたセレクション」、信頼できる情報を掲載するために評価を毎年見直す「年次更新」であること、同じ評価基準の下で調査することの「同一の5つの評価基準」です。
この約束に沿ってミシュランは星を付けています。
先述したようにミシュランの調査員は匿名でお店に訪れます。公式サイトにも「飲食店・レストランを定期的に匿名で訪問し、宿泊や飲食の代金を支払い、立場を明かすことなく立ち去ります」と記しています。
したがって、ミシュランの調査員だから手厚くもてなす、といったことはできないのです。
実はこの匿名調査「一般の方が訪れた時も同じサービスを受けられることを保証するため」に行っているそうです。
いつもと同じ味・接客を「毎日する」。この心がけが大切なのかもしれません。ミシュラン調査員は正体を明かすこともある?
ちなみに、匿名を貫くミシュラン調査員も時にはより詳しい情報を得るために正体を明かし名乗ることもあるそうです。ただこのケースは非常にまれだそうですが…。
これからの開業にサステイナブルは必要?
ミシュランのグリーンスターは結果として得られるものであり、どの店舗が獲得できるのかは誰にもわかりません。しかし、この「サステイナブル社会」、地球環境を守るための取り組みはどの店舗も向き合っていかなければいけない問題ではないでしょうか。
いますでにお店を開業している方はもちろん、これから開業する方も「サステイナブル」というキーワードを意識することが大切です。
今回ミシュランガイドにグリーンスターという部門が出来たことにより、「サステイナブル社会」をいろんな人が意識するきっかけになったのではないでしょうか。この記事の監修
株式会社USEN/canaeru 開業コンサルタント
○会社事業内容
IoTプラットフォーム事業・音楽配信事業・エネルギー事業・保険事業・店舗開業支援事業・店舗運用支援事業・店舗通販事業。
○canaeru 開業コンサルタント
銀行出身者、日本政策金融公庫出身者、不動産業界出身者、元飲食店オーナーを中心に構成された店舗開業のプロフェッショナル集団。
開業資金に関する相談、物件探し、事業計画書の作成やその他の店舗開業における課題の解決に取り組む。- NEW最新記事
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