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飲食店では他の競合店との差をつけるための要素が必要です。そこで、中国茶は「この辺りで中国茶が飲めるのはあのお店だけ」という大きなセールスポイントなり得るのか、その可能性について探って行きます。
中国茶のセールスポイント
まずは中国茶について学んで行きましょう。
とにかく種類が豊富
中国茶にはさまざまな種類があり、その中にはあまり日本になじみのないものも多数あります。新しいものに敏感な顧客層を開拓するという視点なら、種類を豊富に揃えられる中国茶はピッタリでしょう。
茶葉から淹れた中国茶は珍しい
日本で有名な中国茶と言えばウーロン茶です。また、茉莉花茶はジャスミンティーの名前で親しまれています。しかし、それらはほとんどペットボトル商品として認知されており、茶葉からきちんと淹れたウーロン茶やジャスミンティーは非常に珍しいです。茶葉から正しい手順で淹れた本格的な中国茶の香り、風味のよさはペットボトル商品の比ではありません。
料理と一緒に中国茶
ウーロン茶は半発酵させたお茶ということは知る人ぞ知るお話。そのほかの中国茶にも発酵具合に応じて、それぞれの好みや料理の味に合わせられます。
つまり、オーダーを受けるときの「このお料理にはこのお茶がおすすめです」のひと言で、追加オーダー獲得の可能性が高まります。女性客のニーズに応えられる
中国茶の中には冷え取り効果のあるものも。成人女性の多くは冷え症に悩んでいると言われているので、その点をアピールし、女性客を取り込むのもいいでしょう。また、ジャスミンティーのように花をブレンドして香りを楽しむお茶も、女性に好まれる傾向にあります。飲食店において、女性客の口コミ効果は非常に力強いもの。中国茶は顧客ニーズの開拓にも活用できる可能性があります。
粗利率が高い
茶葉の種類にもよりますが、中国茶の値段は主に100g1000円ほど。1回に使用する茶葉は3~5ℊ程度です(中国茶は小さめの急須を使うのが一般的なため)。つまり、1回のお茶の原価は50円以下。それに急須と茶器のセットに継ぎ足しのお湯を付けて400~500円ほどで提供すると、非常に高い粗利率の商品になるのです。最初に揃える急須や茶器の値段を考慮しても、すぐに元が取れると考えていいでしょう。
中国茶の種類
お茶に代表される飲み物の嗜好品文化は世界中にあります。しかし、中国ほど種類の多い国も珍しいです。中国茶はもともと同じ茶葉でも、それぞれの発酵段階で6つに分けられ、緑茶、白茶、黄茶、青茶、紅茶、黒茶の順で発酵度が高くなっています。そして、発酵度が高いほど体を温める作用が強くなります。
緑茶
発酵させていないので、不発酵茶とも呼ばれ、煎茶・玉露、ほうじ茶も含め日本茶とされるものすべてがこの緑茶に分類されます。茶葉の栽培方法によって味わいだけでなく香りの華やかさなどに違いが出るのが特徴です。一般的に緑茶といわれ想像するお茶は煎茶であることが多いです。沿岸部よりの生産地では、新明節という新暦の4月5日以前に摘まれた茶葉が高級品とされています。
白茶
白茶の多くは新鮮な芽の部分が使われていて、うぶ毛に覆われている雰囲気が雪のようであることから白茶と呼ばれています。緑茶とは異なり、少し発酵させていることから、軽発酵茶とも呼ばれています。緑茶と同様、沿岸部よりの生産地では、新明節より前に摘まれた茶葉が高級品とされています。
黄茶
黄茶は、緑茶を作っている過程で偶然生み出されたお茶と言われています。緑茶よりも少し黄色いことから黄色茶と呼ばれており、軽発酵茶に分類されます。黄茶を作る人が減少していることから、生産量も減少してきており、中国茶の中では希少価値が高くなっています。緑茶と同様、沿岸部よりの生産地では、新明節より前に摘まれた茶葉が高級品とされています。
青茶
青茶は別名ウーロン茶と呼ばれており、日本人にも馴染み深いお茶の1つです。茶葉の発酵を途中で止めるため、半発酵茶とも呼ばれています。発酵の度合いは、20~80%と幅広いため、同じ青茶の中でも、銘柄によって様々な味わいを楽しめることが特徴です。青茶は緑茶とは異なり、1年に収穫期が複数あります。品種や産地の気候によって適した時期は様々ですが、夏を除いて各季節に持ち味があると言われています。
紅茶
紅茶は、緑茶が不発酵茶であるのに対して、完全に発行させるため、完全発酵茶と呼ばれています。お茶の中では、世界全体の生産量が最も多く、幅広い国や地域で好まれているお茶です。紅茶と聞くと、ミルクやレモン、砂糖などを入れるという印象を抱いている人もいるかもしれませんが、中国の紅茶はそれらがなくてもおいしく飲むことができます。紅茶は、夏に収穫され、製造されるのが一般的です。
黒茶
黒茶は、長期保存することによって発酵が進むため、発酵度合いによって様々な味の変化を楽しむことができます。40年以上発酵させたヴィンテージ品などは高値で取引が行われることもあります。発酵期間が長いことから、クセがあるため、好き嫌いが分かれる部分がありますが、愛好家には長く愛されているお茶と言えます。発酵方法が他の茶葉とは異なっているため、他の茶葉のように一般的な収穫シーズンはとくにないようです。
花茶
発酵段階では6つに分類されましたが、中国茶という分類では7つ目のお茶として花茶があります。花茶とは、茶葉に花の香りを吸わせて作ったお茶のことです。完成した緑茶等の茶葉に手を加えて再加工するため、再加工茶とも呼ばれています。茶葉として使われるのは主に緑茶です。ジャスミンや菊花など、様々な花と組み合わせることができるため、幅広い風味のお茶を入れることが可能です。また、淹れた時に花のように開く工芸茶もあります。見て楽しむ・飲んで楽しむことができるため、カフェなどで提供する際は、SNSに投稿する人の増加が予想されるため、高い宣伝効果が期待できる茶葉と言えるでしょう。
ウーロン茶は青茶に分類
ウーロン茶は青茶に分類されます。ウーロン茶は4つの産地が有名で、それぞれに名前が付いています。有名なのが福建省南部の鉄観音と台湾で取れる東方美人茶。鉄観音は和食に合い、二日酔い防止の効果が期待できます。東方美人茶は洋食に合うため、ブランデーとブレンドして飲むスタイルも人気です。黒茶に分類されるプーアル茶は、ややクセがあるので、花茶とブレンドしてもよいでしょう。お店のコンセプトや料理、お客様の好みに合わせることでサービスのクオリティが向上します。
上手な中国茶の淹れ方
中国茶をおいしく淹れるポイントは、茶器に陶器ではなく磁気かガラス製のものを使うこと。最初に急須や茶器を温めておきましょう。お湯は基本的には熱湯で、2度目以降は90℃ほどの少しぬるめのお湯をつぎ足して淹れます。ただし、プーアル茶は別で2度目以降も熱湯で淹れます。中国茶は小さな急須で2度、3度と繰り返し淹れて飲むのが普通。ジャスミンティーの場合は、香りを楽しみたいときは90℃のお湯、茶葉の甘みを引き出したいときは80℃のお湯と使い分けることがポイントです。
まとめ
非常に種類が多い中国茶はコストパフォーマンスのよさや、見た目の美しさからもお店のサービス作りにピッタリ。ただし、ほかの食品の香りが移らないように保存は密封容器で行いましょう。おいしい中国茶を上手に選んで、お店のメニューに組み込んでみてはいかがでしょうか。
この記事の監修
株式会社USEN/canaeru 開業コンサルタント
○会社事業内容
IoTプラットフォーム事業・音楽配信事業・エネルギー事業・保険事業・店舗開業支援事業・店舗運用支援事業・店舗通販事業。
○canaeru 開業コンサルタント
銀行出身者、日本政策金融公庫出身者、不動産業界出身者、元飲食店オーナーを中心に構成された店舗開業のプロフェッショナル集団。
開業資金に関する相談、物件探し、事業計画書の作成やその他の店舗開業における課題の解決に取り組む。- NEW最新記事
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