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お酒に関する知識や情報、ちょっとした「雑学ネタ」を持っていれば、お客様とのコミュニケーションが取やすくなり、お店の信用にもつながります。また、メニュー作りをする上でも、お酒に関する情報や知識はとても重要。まずは、基本的なお酒の種類をおさらいし、それにまつわる知識を身につけて飲食店の経営に役立てましょう。
お酒は大きく分けると3種類
お酒を製造方法によって分類すると「醸造酒」と「蒸留酒」、そして醸造酒や蒸留酒に、果実やハーブ、糖分、香料などを加えた「混成酒」の3つに分けることができます。
醸造酒の代表的なお酒と雑学
醸造酒とは、主に穀物や果実に酵母を加えることによってアルコール発酵させたお酒のこと。
アルコール度数は高くても20度前後と、蒸留酒に比べて低いものが多いのが特徴です。ブドウを原料とする「ワイン」や「シャンパン」、大麦や小麦を原料とする「ビール」、米を原料とする「日本酒」などが、醸造酒の代表格です。さっそく、代表的な醸造酒の特徴や雑学、メニュー作りのヒントなどを紹介していきましょう。ビール ~今も昔も、男も女も、合言葉は「とりあえず、ビール!」~
「とりあえず、ビール!」と無意識に言ってしまう人も多いビールは、日本人に最も親しまれ、愛され続けているお酒かもしれません。「原始、女性は実に太陽であった。」の一節が有名な、女性解放運動家の平塚らいてうも、ビールを愛した女性のひとりです。
女性の社会進出がまだまだ珍しかった明治時代、それまでの封建的な慣習からの脱却と女性の地位向上を目指した彼女は、明治44(1911年)、女性による女性のための文芸誌「青鞜」を創刊。その編集に携わったスタッフの女性たちは、仕事終わりの息抜きにと、バーやビアホールを度々訪れたそう。
今も昔も、仕事の後に飲む1杯のビールの美味しさは、男性にも女性にも平等に美味しく、格別なもののようです。シャンパン ~バブリーブームに便乗!?シャンパンが再びブームに?~
最近では「とりあえず、ビール」というかわりに、「とりあえず、泡」という人も増えているようです。“泡”とは、つまり「シャンパン」のこと。バブル期に流行したお酒の象徴でもあるシャンパン(文字通りのバブル!)が、バブリーファッションなどが再注目される今、再び女性たちにウケているようです。
女性のお客様に積極的に利用してもらいたいという飲食店ならば“とりあえず、泡”は、用意しておいたほうがいいかもしれません。また、ランチタイムのセットドリンクとしてメニューに加えるのもおすすめ。
カフェなどでは、チョコレートやケーキなどのスイーツや、イチゴなどのフレッシュフルーツとともに提供するのもおすすめです。日本酒 ~世界中から注目される日本酒“SAKE”~
世界各国に広がる日本食ブーム。最近では日本産のウィスキーが世界的に評価され、品薄状態となっていますが、それと並び人気があるのが、“SAKE”(日本酒)です。海外に向けての輸出量は年々、増加傾向にあるそう。海外からのお客様も増えている今、“SAKE”は、ぜひ常備しておきたいもの。また、日本酒はどんな料理にも合わせやすいので、各国のメニューとの組み合わせ(マリアージュ)を探求してみるのも面白そうです。
薄手のワイングラスに注ぐなど、提供する酒器を変えてみると、新たな発見があるかもしれません。蒸留酒の代表的なお酒と雑学
蒸留酒とは、醸造酒をさらに“蒸留”して造ったお酒のことを指します。ざっくりと言ってしまえば、醸造酒であるワインを蒸留したものが「ブランデー」であり、ビール(のようなもの)を蒸留したものが「モルトウィスキー」、そして日本酒を蒸留したものが「米焼酎」となります。
“蒸留”とは、液体を熱することで水蒸気となった気体を冷やして、再び液体に戻す操作のことで、醸造酒よりも純度の高い液体、つまりアルコール度数の高いお酒を造る工程のこと。代表的なものでは、ジンやテキーラ、ラム、ウォッカ、泡盛などがあり、どれもアルコール度数の高さが特徴です。さっそく、代表的な蒸留酒の特徴や雑学、メニュー作りのヒントなどを紹介していきましょう。ウィスキー ~暖かい地域でもウィスキーは作れるの?~
ウィスキーとは、モルト(麦芽)やコーンなどの穀物を原料とした蒸留酒。生産地別に、スコッチ・ウイスキー、アイリッシュ・ウイスキー、アメリカン・ウイスキー、カナディアン・ウイスキー、ジャパニーズ・ウイスキーに分けられ、これらは、世界の5大ウィスキーと称されています。
最近ではこれらの生産地以外でも、ウィスキーは造られており、最近、注目を浴びているのが台湾のウィスキー「KAVALAN(カバラン)」です。カバランの蒸留所があるのは、台湾の北東部に位置する宜蘭県(ギーラン)という山岳地帯。ウィスキーといえば、寒い地域で造られるのが常識で、台湾のような温暖な地域では、美味しいウィスキーを造ることはできないというのが通説でした。しかし、ウィスキーづくりに向かないとされる場所ながらも研究に研究を重ね、高品質のウィスキーの生産に成功。権威ある賞を多数受賞しています。また、マンゴーやココナッツなど、南国を思わせる香りと、クリーミーでまろやかな甘みのある味わいが特徴。温暖な気候のおかげで熟成も大胆かつスピーディーに進むため、スピーディーに出荷できるのだそうです。ウィスキー愛好家の中でもファンが多い台湾のウィスキー「KAVALAN(カバラン)」。
1本仕入れておけば、お客様との会話も弾みそうです。ジン ~ジンは、もともと薬だった?~
癖のない爽やかな香りと味わいが特徴のジン。
日本では、ジントニックや、ジンライム、マティーニなどの人気カクテルのベースとしてもお馴染みです。オランダの医学博士によって1660年に製造されたというジンは、当初、マラリアやチフスなどの熱病の治療薬、解熱剤として誕生しました。しかしその、その爽やかな香りから、“薬”としてではなく“お酒”として大流行。その後、イギリスに渡ったジンは、本国オランダ以上に爆発的な人気を集め、“安い”“強い”“美味い”3拍子揃ったお酒として、労働者階級を中心に広まっていきました。ラム酒 ~ラム酒があれば、いつものメニューがおしゃれに変身~
ラム酒はそのまま、あるいはカクテルベースとして用いられる以外に、ケーキやタルトなどの焼き菓子の風味づけにも多く使われます。バニラアイスクリームに少量加えれば“大人”風味のおしゃれなデザートに変身。また、紅茶に少量加えると、紅茶とラムの香りがそれぞれ立ち、身体も温まります。
このように通常のドリンクやスイーツのメニューにラム酒を数滴加えるだけでも、メニューの幅が広がります。混成酒とは?
混成酒とは、醸造酒や蒸留酒に、果実や糖分、香料などを加えた“再製酒”のこと。梅酒やリキュールなどが混成酒にあたります。また、調味料の「みりん」も混成酒のひとつ。アルコール度数は、ベースとなるお酒によってさまざまです。
ヨーグルトや卵のお酒がある?
混成酒の代表格である「リキュール」は、蒸留酒やワインなどに、砂糖などの甘味料や果実やハーブなどの植物成分を加えたお酒。珍しいものでは、卵やクリームやヨーグルトなどの乳製品を加えたものもあります。甘みや香りの強いものが多く「液体の宝石」という異名を持つほど、美しい色合いのものも多いのが特徴。個性的な瓶も多く、並べただけでも華やかな雰囲気を作り出します。重厚な風味と甘みを持つコーヒー豆やカカオ豆を使ったリキュールや、チョコレートリキュールは、スイーツなどにほんの少し加えるだけでも、味に深みがでます。バレンタインの時期などに、限定メニューとして取り入れてみてはいかがでしょう。
この記事の監修
株式会社USEN/canaeru 開業コンサルタント
○会社事業内容
IoTプラットフォーム事業・音楽配信事業・エネルギー事業・保険事業・店舗開業支援事業・店舗運用支援事業・店舗通販事業。
○canaeru 開業コンサルタント
銀行出身者、日本政策金融公庫出身者、不動産業界出身者、元飲食店オーナーを中心に構成された店舗開業のプロフェッショナル集団。
開業資金に関する相談、物件探し、事業計画書の作成やその他の店舗開業における課題の解決に取り組む。- NEW最新記事
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