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全国・海外から約1,500社が参加する「ワクワク系マーケティング実践会」を主宰する小阪裕司が商売成功のヒントを毎週お届けします。
今のビジネス社会で必要なもの
今年もあとわずか。今年も数々の商売のエピソードをお伝えしてきたが、みなさまにはお付き合いいただき感謝申し上げたい。また、ここでお伝えするエピソードのほぼすべてはワクワク系マーケティング実践会(このコラムでお伝えしている商売の理論と実践手法を実践する企業とビジネスパーソンの会)会員のお店・会社からの、実際の報告に基づくものだ。それら貴重な実践を分かち合ってくれる彼らにも、この場を借りて感謝申し上げたい。
私の手元には、毎月150件から200件、このような報告が届く。年間にすると2千件を超える〝実話〟が届くわけだが、それらを読み続けていると、一見混沌とし、何が正解なのか分からなくなっている今のビジネス社会で、はっきりと「今社会に何が足りないのか」「人々は何を求めているのか」が見えて来る。
例えば最近も、実践会員のある問屋業の経営者から次の報告をいただいた。そこには、最近取引先から立て続けにメールをいただいたとあり、文面が載っていた。その1つは、「いつもとても丁寧で素晴らしい会社だと思います。手書きの手紙も事ある度に添えてあり感動です!またなくなったら頼ませていただきますのでよろしくお願いします」。もう1つは、「何度か利用させていただいています。いつも迅速な対応ありがとうございます。手書きのお手紙や、時々届くお便りも楽しく拝見してます。段ボール箱がしっかりしており、解体もしやすくて助かってます。またよろしくお願いします」。
これらの顧客が触れている「手紙」も報告書にあったが、メモ紙くらいのサイズに手書きで一言書かれただけのもの。書かれている言葉も、「いつもありがとうございます。街中がキラキラし、クリスマスが近づいて来るこの季節が好きです。ますます寒くなりますので、暖かくしてくださいね」とシンプルなものだ。
「ちなみに」と同社経営者は言う。「感動です!と言ってくれたお客様に販売したのは、企業に景品用で販売している、どこにでも売っている大手メーカー品です」。また、しっかりしていると顧客が評価する段ボール箱も、ずっと前から使っているもので、他社も使っているであろうものだ。人々が求めているものを提供する
しかし同社は人の「感動」を呼び、顧客らは「またお願いします」と、自らリピートを確約する。なぜか。それは同社が、今人々が求めているものを提供しているからだ。来年以降、この傾向はますます強くなる。そうしてビジネスは急激に変化していく。新しい時代はもう始まっているのである。
この記事の執筆
博士(情報学)/ワクワク系マーケティング開発者
小阪裕司
1992年「オラクルひと・しくみ研究所」を設立。人の「心と行動の科学」をもとにしたビジネス理論と実践手法(ワクワク系)を研究・開発し、2000年からその実践企業の会「ワクワク系マーケティング実践会」を主宰。現在全都道府県・海外から約1500社が参加。近年は研究にも注力し、2011年、博士(情報学)の学位を取得。学術研究と現場実践を合わせ持った独自の活動は多方面から高い評価を得ている。2017年からは、ワクワク系の全国展開事業が経済産業省の認定を受け、地方銀行、信用金庫との連携が進んでいる。
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