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飲食店は業界用語だらけ!新人アルバイトには優しく教えてあげよう

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飲食店に行くと、オーダーに料理の提供・水の注ぎ足しなど複数の作業を手際よくこなしているスタッフがたくさんいます。新人アルバイトとして新たに入る人の中には、ついていけるか不安に思う人もいることでしょう。

今回は、飲食店でよく使われる業界用語や隠語を詳しく解説します。
用語は頭に入っているという方も、用語を使う目的や意味をおさらいしておくことで、新人アルバイト教育のヒントが得られるかもしれません。

飲食店などサービス業で隠語が多い理由

飲食店などのサービス業では、隠語が多いのが一般的です。その業界独特の表現なども多く、初めてその業界に触れる人は戸惑うことも多いでしょう。
飲食店で隠語が多い理由は次のとおりです。

仕事を効率よく仕事を進めるため

1番の理由が、効率よく仕事を行うためということです。飲食店は、ほとんどの方が見ていてわかるように、従業員が忙しなく働いており、かなり時間との勝負をしているお店です。そんな時間と勝負をしている飲食店にて、長文で会話をしていたとすれば、それだけでかなりの時間が取られてしまうのです。そのようなタイムロスを少しでもなくすために、長文が一言で伝わるような専門用語を飲食店にて作ったと言われています。

お客様を不快にさせないため

次に挙げられている理由としては、お客様を不快にさせないためと言われています。例えば、毎回ご来店下さるお客様の中には大変迷惑なお客様もいます。そんなお客様がご来店をされた際には、ほかの従業員も細心の注意が必要だったりします。その際に、「あの客きたよ」とコソコソしていると、見るからに不快感丸出しです。そんな不快感を無くすためにも専門用語は存在をしているのです。また、トイレなど飲食店において不潔な用語を使わないためもあります。

仲間意識を強めてよりスムーズに作業を進めるため

飲食店では、スタッフ同士の連携が重要です。スタッフにしかわからない隠語や業界用語をお互い使うことで仲間意識を深め、よりスムーズに作業ができるようにするという目的もあります。

飲食業界が初めての人には意味不明な用語

初めての人にとっては意味不明な専門用語や隠語も、飲食業界にはたくさんあります。本来の意味と異なるものや、面白いものをいくつかまとめました。

飲食業界が初めての人には意味不明な用語

来店客が少ない14〜17時頃の時間帯を指す「アイドルタイム」

「アイドルタイム」は、アイドルのように歌って踊ったりするショータイムのことではなく、来店客が少なく、スタッフの手が空いている時間帯のこと。英語にするとIDLEで、「空いている・暇な」という意味からできた言葉です。
モーニング・ランチ・ディナーなどのピークタイム・ビジータイムの逆で、14〜17時くらいのことを指すことが一般的です。

ティータイムがメインのカフェなど例外はありますが、スタッフの休憩や販促活動、店舗のメンテナンスなどの時間に充てられることが多いです。

食材の新鮮さを表現する「兄貴と弟」

「兄貴と弟」は、食材の新鮮さを表現している言葉。先に調理したもの・先に仕入れたものを「兄貴」と呼び、後に調理したものや仕入れたものは「弟」と呼びます。
アクセントは一般的な兄貴とは違い「あ」ではなく、語尾上がりの「き」で、若い世代がよく使う「カレシ」と同じです。

兄貴から先に使い、食材の腐敗や賞味期限切れなどで食品ロスになることを防止することを「先入れ先出し」といいます。

食材を箸などで動かすという意味の「蹴(け)る」

「その肉蹴っておいて」と先輩スタッフにいわれて、肉を蹴り飛ばす人はいないと思いますが、この「蹴る」は、フライパンや鍋で食材を炒める際に箸などで食材を動かすという意味で使われます。

「あたる」は「焦げる」の意

「この鍋はあたりやすいから気を付けて」といわれても、「あたる=食中毒」ではありません。この場合の「あたる」は焦げるという意味で、あたりやすい鍋=焦げやすい鍋なのでよく混ぜながら使ってほしい、といわれたことになります。

売り切れを指す「山」とおすすめメニューを指す「川」

飲食店で使われる場合、「山(ヤマ)」は売り切れという意味で、「川(カワ)」はおすすめメニューのことです。つまり「今日のカワヤマ」は、今日のおすすめメニューは売り切れましたという意味になります。

飲食店でよく使われている用語35選!

例えばどのような専門用語があるのかいくつかご紹介していこうと思います。

1.兄貴・弟…兄貴は先に仕入れたもの、弟は後から仕入れたものであり、食品の鮮度を示す専門用語です。

2.蹴る…一般的に聞けば「足で蹴るの?」と思いがちですが、使い方としては「この具材蹴って」という感じです。この意味としては、箸などにて動かして置いてという意味になります。

3.バッシング…お客様が食べ終わった食器類をさげることです。

4.セット…テーブルにてお客様を通す準備が一通りできていることを示します。

5.サプライ…不足したグラス・食器類を補充することを示しています。

6.落とし…消費期限や賞味期限間近などにて客様に提供できない飲食物を、従業員たちのまかないとして使用することを示しています。

7.ストッカー…冷蔵庫のことを示しています。

8.ポーション…一人前の料理の標準量のことを示しています。

9.アイドルタイム…お客様の来客数の少ない時間帯のことを示しています。

10.シルバー…ナイフ、フォーク、スプーンなどのことを示しています。

・パントリーでよく使われる用語

パントリーは、ホールスタッフが水や配膳の準備をする場所(配膳室・提供口)で、デシャップともいわれています。

デシャップ(デッシュアップ)…キッチンから料理が上がってくる場所。配膳やコース料理の進捗確認をしながら提供スピードを調整する業務
サプライ…足りなくなった食器やグラスを補充する
同時同卓…同じテーブルのお客様がオーダーした料理は、違う料理でも同じタイミングで提供できるように配慮し、お客様の食事のタイミングがずれるのを防ぐ
急き前(せきまえ)…注文したものがまだ来ない、とお客様から言われている注文「これ、急き前だから急いで運んで!」など
ドリンカー…ドリンクを作る担当のスタッフ。デザート担当を兼ねるケースもある
チップ…グラスや食器が欠けている部分のこと
アナザー…2杯目以降のドリンクのおかわり(注ぎ足し)1杯目はファーストで、アナザーよりも優先される
アフター…食後に提供するドリンクやデザート

・キッチンでよく使われる用語

キッチンでは使用する道具や器具などの用語を覚えることが多いです。

ウェイスト…食材として使わない部分や傷んでしまった部分を廃棄
落とし…消費・賞味期限間近でお客様に提供できない飲食物をまかないとして使う
ポーション…1人前(1皿分)の料理の標準分量
掃除 食材を調理可能な状態にすること(玉ねぎの皮をむく、葉野菜を洗うなど)
チャンバー…大型冷蔵庫
ストッカー…冷凍庫
ストーブ…コンロなどオーブン台
リーチイン…ビールジョッキなどを冷やしておくガラス扉の冷蔵庫
グリストラップ…油水分離阻集器(ゆすいぶんりそしゅうき)下水に油脂や残飯・野菜くずなどが流出しないための装置

仕事をスムーズに進めるために用語を理解する

業界自体が初めての新人アルバイトの方は、これらの用語を一通り理解できるようになるまでが大変です。職場全体で仕事をスムーズに進めるためにも、新人アルバイトの方も用語をしっかり理解できるよう優しくサポートしましょう。

この記事の監修
株式会社USEN/canaeru 開業コンサルタント

○会社事業内容
IoTプラットフォーム事業・音楽配信事業・エネルギー事業・保険事業・店舗開業支援事業・店舗運用支援事業・店舗通販事業。

○canaeru 開業コンサルタント
銀行出身者、日本政策金融公庫出身者、不動産業界出身者、元飲食店オーナーを中心に構成された店舗開業のプロフェッショナル集団。
開業資金に関する相談、物件探し、事業計画書の作成やその他の店舗開業における課題の解決に取り組む。

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