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お店を潰す経営者10の特徴…ダメな飲食店経営者から学ぶ成功の秘訣とは?

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ダメな飲食店経営者とは?・・・
飲食店の経営にあたってに知っておくことで、成功するためのスタンダードを導きます。

特に、お店が不調な場合は、あらゆる原因が考えられるものです。
世の中の動き、経済などに左右されることは多いでしょう。
ですが、どのような不況、苦境な場合でも、前に進もうとして成果を出す経営者は多くいます。
ダメな経営者を知って、成功を考えていきましょう。

参考記事:飲食店経営が難しい理由って?必要な考え方や成功に欠かせないポイントもご紹介

まずは、ダメな飲食経営者の10の特徴を見ていく

其の壱 売上が上がればいいと思っている

売上は大事ですが、その売上を上げるために、さまざまな経費がかかっています。
本来ならば、そうした経費を引いた「利益」を見ていくべきなのですが、ダメな飲食店経営者は目先の数字ばかりを追ってしまいがち。
売上はあるはずなのに、経費を支払うとわずかな額しか残らない。
「ならばもっと」と、宣伝にお金をかけ、原価が高い食材でお客様を呼び込むといったやり方で、即売上を確保しようとします。
そして利益率がどんどん下がる……という悪循環を繰り返してしまうことが多いのです。

其の弐 スケジュール管理ができない

待ち合わせで毎回遅刻をしてくるような人は、ダメな飲食店経営者の候補と言えます。
自分で自分の管理ができない人は、当然ながら他人の仕事もコントロールできません。
経営者が遅刻してくるのに、従業員ばかりに時間通りに来いとは言えませんよね?
こうした経営者は、テナント料や給料、仕入れ料金、光熱費などの、毎月の決まった支払にも、期限が近づいてきてから慌てて対処するような対応をする傾向にあります。

其の参 どんぶり勘定

個人の家計でもよく聞かれる“ どんぶり勘定”。
これが仕事の場でも行われているとすれば、もはや致命的です。
キャッシュフローをまったく把握していない、ということなんですね。
でも、実はこうしたダメな飲食店経営者が意外に多いんです。

キャッシュフローは、その場で現金をやり取りするだけではありません。
お客様がカードで支払った売上など、後日入金となるのが「売掛金」、仕入れ先でいわゆるツケで買った食材の経費は「買掛金」と呼ばれていて、それぞれの入金、出金が時間差でやってきます。
このスケジュールと金額をきちんと管理しておかないと、売上はあっても売掛金の入金がなく、買掛金の支払い期日がきてもお金が手元にないという状態になってしまいます。
「掛」は信用取引なので、安易に滞納していると、取引自体が断られてしまいます。借金だけが残ってお店を手放すことになりかねません。

其の四 すぐにスタッフの数を増やす

飲食店に限らず、経費の大きな部分を占めるもののひとつに「人件費」があげられます。
ところが、「忙しいから」と無計画に従業員を増やしてしまうダメな飲食店経営者が少なからずいます。
これでは固定費がぐっと上がってしまい、経営はすぐに圧迫されてしまいます。
しかし、今は労働基準法が厳しく、しかるべき理由がないとアルバイトでもすぐに解雇はできません。
とはいえ、安易に給料を下げようなどという考え方は禁物。
これが従業員との信頼関係の崩壊につながり、適正な在庫管理など、店をよくするために働こうという士気が下がってしまいます。
結局、無駄な出費が増え、売上は落ち、従業員は辞めてしまい、ますます資金繰りがピンチになるという悪循環が生まれます。

其の五 決断が遅い

店の経営は決断の連続。
ターゲットは適正か、価格はどうか、時流に乗り遅れてはいないかといった判断を、次々とこなしていかなくてはなりません。
そのスピードが遅いと、やっと決意して新しいメニューを導入したら、すでに世の中ではブームが下火になっていた、なんていうことが起きてしまいます。
もちろん、新規事業やまとまったお金が動くときには慎重な検討が必要ですが、タイミングを逃しては元も子もありません。
お客様との間で発生したトラブルの処理も、決断が遅くなるほど事が大きくなり、必要以上に店のイメージや信用を傷つけてしまいます。

其の六 役割分担ができない

なんでもかんでも自分でやってしまう経営者がいますよね。
一見、責任感が強そうに思えますが、余裕がなく、店全体のコントロールできない人も多く見られます。
経営者としては、従業員を信用していないという心の表れでもあります。
従業員の成長の機会を奪ってしまっては、経営の底上げができるはずがありません。
また、仕事によってはプロのサポートが必要になることがあります。
例えば、税金対策のために税理士の手を借りたり、ホームページのデザインをデザイナーに依頼したりするのは普通のこと。
ところが、ダメな飲食店経営者は、少しかじっただけで「自分でもできるかも」と、安易に自分でやってしまおうとする傾向があるようです。
もちろん経費はかかりますが、短時間で効率よく、質のよいものを提供するのがプロ。
結果的にお得な場合も多いんです。
かかる費用以上のノウハウを引き出してやろう、というぐらいの気構えがなければ、よい経営者とは言えません。

其の七 他人のせいにする

時々、従業員がミスをした数を月ごとにまとめ、順位づけして発表する、なんていう経営者に出会うことがあります。
しかし、これでは従業員とのコミュニケーションがギスギスするばかりで、なんら改善にはつながりません。
さらにこうした経営者は、「バイトリーダーの指導が悪い」「ベテランがもっと若手を教育しないと」と、その責任の所在を他人にすりかえてしまいがちです。
厳しく指導しつつも、万一失敗した時の責任はすべてとると腹をくくってくれる経営者に人はついていきたいと思うものですが、これでは従業員もどんどん辞めていってしまう原因になってしまいます。

其の八 行動力がない

「なぜあのお店には行列ができているのか」「もっと新鮮な野菜が手に入らないものか」そんな疑問をもっても、相変わらず自分の店と自宅の往復だけをしているようでは、競争から取り残されてしまいます。
業界内外の人脈も増やすことはできないでしょう。
週に1回は話題の店で食事をする、農家から直接食材を買い付けるなど、良い経営者は常にアンテナを張って、自分の店のプラスになることを探しています。
「いつかは」「来月には」なんて言い訳ばかりしていたら、好機を逸してしまいます。

其の九 他人の目をものさしにする

お客様や取引先などの態度にいちいち右往左往し、一度決めたことがコロコロ変わるような経営者には、現場はついていけません。
しかし、頑固ならいいというわけではなく、常に“イエスマン”ばかりを取り巻きに置いて人の意見を聞かない経営者も困りもの。
でもワンマン経営者は、裏を返せば他人の意見に対するジャッジができないため、自分に楽な環境をつくっているだけの人と見ることもできます。
いずれも主体性がないダメな飲食店経営者の例です。
こうした経営者は、高額な経営者セミナーに走り、そこでまた他人のものさしで自分の店の将来を決めてしまう傾向にもあります。

其の十 無駄にポジティブ

極度にネガティブな思考の人が店を経営することは少ないかと思われますが、売上が上がらないにもかかわらず、「もう少しすれば、よくなるんじゃない?」と言って、何ら具体的な対策を取らずにいるような楽観主義も困ります。
惰性で店をやっていても、お客様は寄ってきません。
こうした姿勢では「何とかなるって言って、何もしていないじゃない?」と、従業員も楽観を通り越して不安に感じてしまうでしょう。

ダメな飲食店経営者とデキる飲食店経営者の違いは?

ここまでダメな飲食店経営者の特徴を見てきましたが、では、デキる経営者は何が違っているのでしょうか。その特長を紹介しましょう。

デキる経営者の基本

聞きかじりのノウハウを実践しても、すぐに効果がでるほど経営は甘くありません。
その一方で、せっかくセミナーなどに行って知識を得ても、実行まで移さず、知識の持ち腐れで終わっている経営者も多く見られます。
デキる経営者は、自分でやれることは何か、人にお願いすることは何か、改善に必要なものは何か、それにかかるお金と時間はどれくらいかといった物事を体系的に捉えています。
だから自分も店も成長できるんです。

物事を成功させるまでの時間感覚

デキる経営者は、まず、セミナーやコンサルティングなどで提供されたサポートや知識が自分に合うか、信頼できるものであるかどうかという判断に時間をかけます。
必要であれば、さらなる情報と場を求めます。
そして、納得がいくものに出合って初めて、そのノウハウをいつまでにどのように修得すべきか、「数ヵ月単位の中期的な展望」を立てています。
時間とお金は「自己投資」と考え、目先のものに安易に飛びついて結論を出そうとはしません。

お店の「価値」に対する意識

自分のお店に十分な価値があると思っていなければ、自信をもってお客様に食事を提供できませんし、仕入れ先に「あの食材にだけはこだわりたい!」といった無理を聞いてもらうこともできません。
デキる経営者はここがブレないのです。
ひいてはお客様や仕入れ先が、それほどの情熱を傾ける価値があるということを示すことにもなり、より良い循環が生み出されるというわけです。自分のお店に価値を持たせることを意識しましょう。

根拠のある「あきらめなさ」

デキる経営者は「あきらめない感覚」が凄いのです。
そして、この「あきらめない」は明確な根拠があります。
どんな苦境下となっても先に進める策を見出し、それに労力を費やします。
その策は失敗するかも知れませんが、何もやらないよりは可能性があります。
繰り返していけば、成功する策に到達するでしょう。

そして、その策は、自分たちでコントロールできる策であることが大事です。
売上が落ちたから「メニューの価格を上げる」は、自分たちでコントロールできる策ではありません。
なぜなら、売上増に寄与するのは、ただただ増額分を支払うお客様だからです。

テイクアウト販売をはじめる、デリバリー販売をはじめる、新たなメニューを開発する、新たなセット販売を始めるなどなど、試す可能性がある策はいろいろなアイデアがあります。

学生の部活のように精神論で「あきらめない!」だけでは残念ながらビジネスは成り立ちません。
策を投じることによる「あきらめない」が強い経営者は、生き延びる可能性が高いのです。

飲食店経営を成功させるために必要なモノとは?

ここまで読んでくださってお分かりになったと思いますが、飲食店も含め、どのような事業でも管理体制が甘いリーダーの元では成功することはありません。
記事などでよくみかける「ダメな上司」もおおよそ同じですよね。

個人事業の飲食店に特化して考察してみれば、こと「金銭感覚・経済感覚のリテラシーが低い」経営者のお店は、短期間で廃業となるケースが目につきます。

また、飲食店開業のきっかけとしてよく耳にするのが、
「会社勤めがうまくいかなくなったので、この際、起業 → 参入壁が低い飲食事業で独立」
というパターン。
違う業界でうまくいかなくなったから、飲食事業で成功しよう…というのは、虫がいい話し…。
会社勤めがうまくいかなくなった要因をそのまま飲食事業に持ちこんで、うまくいくことはないでしょう。

個人の飲食店も、開業してしまえば、貴方はオーナーであり、経営者であり、仮に法人格ならば社長です。
お金のことにしても、時間管理にしても、人材管理にしても、管理体制が甘ければ成功することはありません。

お金や時間の管理を苦手にしているならば経営だけ仕事にしてくれる人物と組む、また、お金のことは多くのコストを払ってでも、会計士やコンサルタントなどの専門家に依頼する、なども可能です。

貴方自身が、本当に経営に向いているのか…を第三者の目線でジャッジすることが大事です。

この記事の監修
株式会社USEN/canaeru 開業コンサルタント

○会社事業内容
IoTプラットフォーム事業・音楽配信事業・エネルギー事業・保険事業・店舗開業支援事業・店舗運用支援事業・店舗通販事業。

○canaeru 開業コンサルタント
銀行出身者、日本政策金融公庫出身者、不動産業界出身者、元飲食店オーナーを中心に構成された店舗開業のプロフェッショナル集団。
開業資金に関する相談、物件探し、事業計画書の作成やその他の店舗開業における課題の解決に取り組む。

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