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「米軍基地の街」という独特なフォーマットを持つエリアにある本物のタイ料理店は、そのギャップが差別化であり魅力となる

「米軍基地の街」という独特なフォーマットを持つエリアにある本物のタイ料理店は、そのギャップが差別化であり魅力となる_記事画像

最寄りの福生駅からは徒歩12分、車通りの激しい国道16号に面し、決して好立地とは言えない環境にありながら、タイ料理というコアなジャンルで勝負をして7年。今ではいつも老若男女問わない大勢のお客さんで賑わうお店となった「カオマンガイ16号」が、ハンデを強みに変えて人気店であり続ける極意を探る。

車で来る、駅から歩いてくる、タクシーで来る、お客様の来店手段はさまざま。

車で来る方は多いですけど最寄り駅で降りて歩いて来てくださる方もたくさんいますし、タクシーを使って来てくれる方もいたりして、それは本当にありがたく思っています。自分自身も本当に行きたいお店だったら駅から遠くても何をしてでも行くと思うので、お客さん側がそこまでしてでも来たいと思ってくれている。
おいしい料理といいサービスを提供し続けることが、それを支えていると思います。
それだけではなく、お店の目標が“街のテンションを盛り上げていく”ということなんです。そのために街を上げたイベントにも積極的に参加していて、横田基地でお祭りがあるときは店頭でガイヤーン(タイの焼き鳥)を焼いて売ったり、記念Tシャツを作ったりしました。そういうこともあってか地元のお客さんや顔見知りの人がたくさん来てくれますし、地元に愛されていることが場所に左右されない理由です。

車で来る、駅から歩いてくる、タクシーで来る、お客様の来店手段はさまざま。

提供する料理は”本当の”タイ料理。米軍基地の街で差別化できているのが強み

料理のレシピはある程度ノートにまとめてあって基本的にそれ通りに作っているんですけど、常にレシピの微調整をしています。というのも味付けにはタイの調味料を使っているんですけど、わりとブレがあって味が変わってしまうことがあるので自分たち調理スタッフのなかで味のイメージを定着させておいて、最終的にはそこに合わせるようにしているんです。なのでいま料理をするスタッフは5名ほどいて基本的に2~3人が同時に厨房に入っているんですけど、そのなかで一番上達しているスタッフが毎回味見をしてからお客さんへ出すので、スタッフ間で味の共通認識が持てているというのも大きいと思います。
もともとお店を開いたきっかけは社長がタイ料理にハマって、面白いからお店を出そうって決めたことなんです。そこから社長がタイ料理の勉強を始めて、実際に現地に行ったりいろんなお店を食べ歩いたり、福生のタイ料理店で有名ホテルのシェフをしていたタイ人から直接料理を教えてもらったりするなかで生まれたレシピが軸になっているので本格的な部分もあるんですけど、もともとタイ料理を知らずにタイ料理を始めたお店でもあるので自然と日本人が好きなアレンジが加わっていて本場と一緒じゃないメニューもいっぱいあります。
例えば揚げバナナとアイスのデザートはタイで揚げバナナを食べて思いついたんですけど、向こうでは揚げバナナにアイスを乗せたメニューってないんですよ。でも「こうしたらおいしいっしょ!」っていう日本人的な感覚でこのメニューが生まれました(笑)。そうやって本格的なだけじゃなくて自分たちがおいしいと思うものを出しているのがウケているのかもしれませんね。

提供する料理は”本当の”タイ料理。米軍基地の街で差別化できているのが強み

「うまい・はやい・やすい」タイ料理。

僕たちはもっとタイ料理のおいしさを知ってほしいので、まず自分たちがおいしいと思うものを出しているというのが第一にあるのかなと思います。その上で牛丼屋さんじゃないですけど“うまい、早い、安い”というか(笑)、お店のコンセプトとして早くて、おいしくて、しかも出てきたボリューム感で“うわ、この値段で?”と思ってもらえるような料理を心がけています。タイ料理は当然辛いので、料理ごとの辛さの目安はメニュー表に大きな写真と一緒に唐辛子マークで表記し、もっと辛くしてほしいとか辛さを控えめにしてほしいと言った、お客さんごとの要望にもきちんと対応できるようにしています。お子さんでも食べられるようなタイ料理の秘訣です。とにかくたくさんの人たちにタイ料理を好きになってもらいたい、食べてもらいたい。タイ料理という独特なジャンルだからこそ、こういう差別化が効果があると思います。

基地の街独特の「外国の方からの口コミ」に”乗る”

福生の街の魅力は流れる空気のゆるさや人との距離感の近さにあると思います。
SNSや旅行情報サイトへも外国の方からの口コミが多いので、横田基地に移り住んできた人とかがその口コミを見てお店に来てくれたりしているので外国人のお客さんがすごく多いんです。街並みも異国情緒あふれていてどこかへトリップしたような非日常的な楽しさが別の魅力で、これを求めてこの街以外のお客様もいらっしゃるんですよね。

基地の街独特の「外国の方からの口コミ」に”乗る”

この記事の監修
株式会社USEN/canaeru 開業コンサルタント

○会社事業内容
IoTプラットフォーム事業・音楽配信事業・エネルギー事業・保険事業・店舗開業支援事業・店舗運用支援事業・店舗通販事業。

○canaeru 開業コンサルタント
銀行出身者、日本政策金融公庫出身者、不動産業界出身者、元飲食店オーナーを中心に構成された店舗開業のプロフェッショナル集団。
開業資金に関する相談、物件探し、事業計画書の作成やその他の店舗開業における課題の解決に取り組む。

カオマンガイ16号

店頭のトゥクトゥク(タイで使われる三輪自動車)が目印になった福生のランドマーク的なタイ料理店。平日ランチタイムは看板メニューのカオマンガイなどから選べてごはん、グリーンカレー、スープ、ジャスミン茶がおかわり自由で1000円とリーズナブルな価格設定も嬉しい。昼と夜では違う表情を見せ、夜になるとネオンの看板が灯りバンコクの屋台のような雰囲気に。

大木時哉

東京都出身。高校3年の夏休み、軽い気持ちで「カオマンガイ16号」で働き始めるもタイ料理の魅力にどっぷりハマり、高校を卒業後もその道を追求することを決意して社員として入社。料理初心者だったものの持ち前の好奇心で料理の腕前がめきめきと上達し、前任の店長が独立したタイミングで店長に就任。

「カオマンガイ16号」の叶えた人インタビューを見る!

20歳の店長が切り盛りするタイ料理店は、本場バンコクで"舌"修行したお墨付き

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