2017年2月24日からスタートしたプレミアムフライデー。その取組みの仕組みと飲食店や小売店がビジネスチャンスとなるためには何をするべきか?を考察します。
プレミアムフライデーは、アメリカで「ブラックフライデー」と呼ばれる、感謝祭の翌日、11月の第4金曜日に行われる大規模なセールを参考にしていると言われています。日本語では「黒字の金曜日」ですが、まさに「赤字のお店でもこの日は黒字になる」というイベントです。ショッピングモールを展開するイオンでは、2016年にブラックフライデーに合わせたセールを開催し、黒字を達成したと発表しました。日本版ブラックフライデーでも目に見えて消費拡大があったことから、プレミアムフライデーも一定の消費拡大の可能性があります。
プレミアムフライデーは、政府および経団連が中心となって実施する取組みのことで、月末の金曜日、午後3時の退社を推進し、食事や買い物、旅行といった余暇を楽しめるようにする制度です。働き方の改革はもちろん、消費の拡大を目的としています。
「プレミアムフライデー」を集客に活用する
未だにふんわりしている「プレミアムフライデー」。飲食店や小売店がどのようなイベントを行うのが正解なのか、分からない状態です。しかし、乗ってみる価値はあります。
飲食店は、夜営業を15時にスタートする
プレミアムフライデーは15時退社が基本です。飲食店であれば、15時にはお店を開店しましょう。スタッフの調整は大変かもしれませんが、最初は手当を出すなどしてでも、最低数を確保する価値はあります。
「目玉商品」を投入
ただ「15時から営業しています」「セール品用意しました」では、定期的に実施しているプロモーションと何ら変わらなくなってしまいます。プレミアムフライデーならではの「目玉商品」を考えて投入しましょう。
ここに例を挙げると
・限定数セール品で、15時退社→直行で来店を促す
・「まぼろしのお酒」のような商品を、15~17時だけ提供する
・プレミアムなノベルティの配布
・15-17時に当選確率が上がる抽選・懸賞を実施する
・「振る舞い酒」のような「振る舞い飲食物」の配布
など
ポイントは「この時間だけしか提供しない”価値ある”モノ」を出すこと。他に代替がなければ、欲しいと思う人が絶対に来店してくれるからです。
参画しよう
季節行事などと連動する消費機会は、多かれ少なかれ消費が上がります。商売をしている側は、売上に対するコストの方がかさむ可能性は否めませんが、自らが企画したイベントを売り上げ増に繋げるためには、販促費はもっと必要になります。ですから、プレミアムフライデーに乗らない手はないのです。だいぶ下火感があるプレミアムフライデーですが、「プレミアムフライデーで帰れる人」がいるのも事実です。その「帰れる人」を誘導できるようなイベント策を投入しましょう。
この記事の監修
株式会社USEN/canaeru 開業コンサルタント
○会社事業内容
IoTプラットフォーム事業・音楽配信事業・エネルギー事業・保険事業・店舗開業支援事業・店舗運用支援事業・店舗通販事業。
○canaeru 開業コンサルタント
銀行出身者、日本政策金融公庫出身者、不動産業界出身者、元飲食店オーナーを中心に構成された店舗開業のプロフェッショナル集団。
開業資金に関する相談、物件探し、事業計画書の作成やその他の店舗開業における課題の解決に取り組む。
