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飲食店の清潔さは経営指標!衛生管理の重要項目4点をおさえる[人気記事]

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リアル店舗でお客様をもてなすお店は、清掃を怠ることはできません。
人がものを食べるところは特に、どこよりも清潔にしなければなりません。
ほとんどのお店が閉店作業の一環として、キッチンもホールも綺麗に清掃して一日を終えています。
しかし、日々の忙しさなどで、清掃レベルが著しく低いお店もチラホラ。
清掃を怠ることはお店にとってマイナスなことしかありません。

2020年、コロナウイルスの流行によって、衛生についてを多くの人が意識することとなりました。
特に、食べ物を扱う飲食店は、衛生面への配慮に対して、お客様がシビアな目を向けるようになったのは事実です。

いつも通りの掃除ではだめなのか?・・・
飲食店の掃除・衛生についてまとめました。

掃除の手抜きは、間違いなく売上げの低下を招く

飲食店においてお店が清潔であるということは、重要な経営指標です。
清掃を怠たれば、いたるところにほこりが溜まったり、床やテーブルがベタベタするなど、食事のできる環境ではなくなります。
このようなお店の状態では当然ながらお客様の再来店の機会を失ってしまい、結果、売上げの減少にも繋がってしまいます。
たかが掃除という考えは捨て、お客様に満足していただくための企業努力としてしっかりとした清掃を心掛けましょう。

掃除の手抜きは、無駄なコストが増える

汚れは放置すればするほど落ちにくくなるもの。飲食では煙草のヤニや調理場の油汚れなど、掃除が大変な汚れが付きやすいです。
定期的に掃除をしていても大変なので、普段から掃除をしていないお店では、いざ掃除をしようとしてもなかなか綺麗になりません。
従業員が掃除に使う時間が増え、人件費がかさみます。
また、専門の業者を雇うなどの手段も考えられますが、業者も安くはありません。こういった自体に陥る前に自分たちでできるだけお店を清潔に保つ努力をしましょう。

離職率の増加

お店が不潔であることで与える影響はお客様に限った話ではありません。
お店が不潔であると働く従業員に対しても悪影響となります。
働き始めた職場が予想以上に汚いとなると、モチベーションの低下にもつながり、離職の原因にもなりかねません。
従業員のことも考えると、厨房や更衣室などのお客様から見えない部分にも気を使う必要があります。
採用費をかけて雇った従業員がこんな理由で退職してしまうのは非常にもったいなく、採用費の無駄にもなってしまいます。
長期的に勤務してもらうためにも、従業員と協力しながらお店を清潔に保ち、従業員みんなが気持ちよく働ける環境を整えてあげましょう。

掃除のルール決め

テーブルや椅子、トイレなどの目につきやすい箇所の掃除はどこのお店でも漏れなく行っていると思いますが、見えづらい所、手が届きにくいところ、高さのあるところなどは見逃しがちです。
「気づいたら誰かが掃除する」では、知らない間に手に負えないほど汚れていた、お客様に汚れを指摘されてしまうなんてことにもなりかねません。
こういった自体を防ぐためにも、事前に掃除のチェックリストや掃除の頻度などのルールを決めることで漏れなく掃除が行き届き、清潔なお店を保つことができます。

スケジュールで管理

掃除の基本は汚れが溜まる前にこまめに取り除いてしまうこと。
毎日、週1回、月に1回など、清掃する箇所と頻度を記載したスケジュールを作るのもおすすめです。
スケジュールに沿った清掃を徹底させれば、リスクが回避できるだけでなく、清潔なお店という印象を持ってもらうこともできるでしょう。

4つの重要な衛生管理とは

お店が不潔なことが原因で、売り上げの低下や無駄なコストの増加、従業員の離職率の増加などのリスクが生じることが分かりました。
これらを未然に防ぐには、定期的にしっかりとお店の衛生管理を行うことが重要です。
しかし、衛生管理を徹底すると言っても、どこをどのようにすればいいのか分からない人も多いと思います。
そこで、4つの重要な衛生管理についてご紹介します。

食材の衛生管理

衛生管理と聞くと、厨房やキッチンなどの衛生管理に目が行きがちですが、料理に使用する食材は、お客さんの口に入るものであるため、しっかりと衛生管理を行う必要があります。
特に食材で見落としがちなのが冷蔵庫の衛生管理です。
「冷蔵庫は低温状態なのに細菌が繁殖するの?」と不思議に思った人もいるのではないでしょうか?
確かに低温状態であるため、細菌の増殖のスピードは遅くなりますが、冷蔵庫の中でも確実に細菌は増殖していきます。
あまり使わない食材などは、いざ使用しようとした時に傷んでいるということもよくあります。
飲食店で気を付けなければならないのは食中毒です。
食中毒の原因は腐敗とは異なるため、匂いに問題がない場合でも毒素を発生している可能性があります。
食中毒を一度起こしてしまうと、飲食店にとっては致命的です。
そうならないようにするためにも、冷蔵庫の中の整理整頓、開封日や廃棄予定日が見て分かるようにシールを貼るなど、衛生管理を徹底しましょう。

従業員の衛生管理

衛生管理は1つのことだけを気を付けておけばいいというものではありません。
食材から食材、キッチン用具などから食材、人から食材と、様々な感染ルートがあるため、それらのルートをしっかりと管理することが重要です。
特に人からの感染で注意が必要なのはノロウイルスです。
「ちょっと体調が悪いな」という程度でも保菌者になっている可能性があります。
特に嘔吐や下痢といった症状が見られる場合には、すぐに申し出るような体制を築いておく必要があります。
従業員はとにかく手洗いを徹底するほか、細菌が付着しやすいアクセサリーをあらかじめ外しておくなど、自分が食品を扱う側の人間だという自覚を常に持っておくことが重要と言えるでしょう。

設備器具の衛生管理

従業員の衛生管理の見出しでも触れたように、細菌やウイルスの感染ルートにはキッチン用具からの感染も含まれているため、設備器具の衛生管理が行き届いているかも重要です。
特に食品に直接触れるようなまな板や包丁などの衛生管理は徹底する必要があります。
見落とされやすいのはスライサーの裏やジューサーのカッター周りなどです。
洗いにくい場所であるため放置されがちですが、定期的に外して洗うなど、面倒な部分ほどしっかりと衛生管理を行う必要があります。
また、製氷機が設置されている飲食店もありますが、製氷機は汚れが付着することがないと思っている人が多くいます。
しかし、実際には、内部にある給水口付近に汚れが付いていることがあるため、こまめに確認することが重要です。

施設の衛生管理

従業員の衛生管理で見落としがちなのが施設から食品への感染ルートです。
施設から食品への感染ルートがないと思っている人も多いのではないでしょうか?
実はそんなことはありません。
例えば、冷蔵庫の中にある食材の衛生管理がしっかりと行き届いていたとしても、冷蔵庫の取っ手部分が汚れていた場合はどうなるでしょうか?
せっかく手を洗ってきれいな食材を取ったとしても、取っ手部分の汚れが手に付着した状態で食材を手にすることになるため、食中毒の原因になってしまいます。
また、業務用の大きな冷蔵庫などには、庫内に冷気を隅々に送るために冷気の吹き出し口が付いている場合があります。
冷気の吹き出し口が汚れている場合には、冷蔵庫の中に汚れを分散することになってしまい食材全体に細菌が付着するため注意が必要です。
油を使った調理を行っているキッチン周辺は、油の粘着力によってホコリがこびりついている場合があります。
ホコリは細菌のかたまりとも言えるため、フライヤーのフード裏のほか、換気扇などのホコリの除去は定期的に行っておいた方が良いでしょう。

飲食店の掃除は基本の"キ"が重要

飲食店の掃除について見てきましたが、最も重要だと言えることは、「基本的な掃除を、日々しっかりやっているか?」に尽きます。

専門業者に頼むと、いわゆる「プロの掃除」や、消毒や害虫駆除などいろいろな衛生ソリューションがありますが、お金をかけてプロのソリューションを実施しているから大丈夫…ということは決してありません。

基本的な掃除項目を毎日必ず100%で実施する…
これが大事なわけですが、そのためには、体系的な管理が必要です。

お店の清潔さは飲食店の経営指標だと言えますから、オーナーや店長などが、きちんと管理し、実施していくことが重要です。

この記事の監修
株式会社USEN/canaeru 開業コンサルタント

○会社事業内容
IoTプラットフォーム事業・音楽配信事業・エネルギー事業・保険事業・店舗開業支援事業・店舗運用支援事業・店舗通販事業。

○canaeru 開業コンサルタント
銀行出身者、日本政策金融公庫出身者、不動産業界出身者、元飲食店オーナーを中心に構成された店舗開業のプロフェッショナル集団。
開業資金に関する相談、物件探し、事業計画書の作成やその他の店舗開業における課題の解決に取り組む。

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