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カルトンって何?…新型コロナで飲食店必須アイテムとなったカルトンとは?

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飲食店はもちろん、現金を扱う店舗では当たり前のようにレジの横に置かれているお金を入れるためのトレー。その正式名称を「カルトン」と言うことをご存知でしたか?
たった1枚のトレーですが、会計時に「カルトン」があるのとないのでは大違い。
「カルトン」を置くことによる利点と、「必須なワケ」を解説します。

カルトン(キャッシュトレー)とは?

会計時にカルトンに載せて現金をやりとりする方法は、ごく普通の光景のように見えますが、実は、海外では存在しない日本特有の文化なのだそう。
別名「キャッシュトレー」とも呼ばれるカルトン。
カルトン(キャッシュトレー)の語源はフランス語の「carton」で、本来「厚紙」や「紙箱」を意味する言葉です。
タバコを箱買いする時に「カートン」という単位で呼ぶことがありますが、語源としてはカルトン(キャッシュトレー)と同様のもの。
その歴史は古く、日本では100年以上も前から使われていたそうです。

カルトン(キャッシュトレー)とは?

カルトン(キャッシュトレー)の特徴、販売価格は?

日本においてはなじみ深いカルトン(キャッシュトレー)ですが、ただ、なんとなく置いている……というお店も多いのではないのでしょうか?
実際のところ、このカルトン(キャッシュトレー)はどのように利用するものなのでしょうか?
まずは、カルトン(キャッシュトレー)各種の使い方や特徴、販売価格を確認していきましょう。

レザー調

レザー調のカルトン(キャッシュトレー)は、高級感漂う、落ち着いた印象が特徴です。
合皮製のカルトンは、小銭や爪による傷がつきにくく、水や汚れにも強いので、飲食店にも適しています。
もちろん本皮製ならば、使えば使うほど味わい深くなり、もうワンランク上の上質な印象になりますが、お手入れ次第では、汚れや傷が付きやすいという欠点があります。
実際、カルトン(キャッシュトレー)は、お客様からお預かりした代金を載せる大切なもの。お客様の目に付きやすいものなので、清潔感は常に保つようにしましょう。
また、レザー調のカルトンなら、クレジットカードのサインに必要なペンやショップカードなど、レジ周りのちょっとした備品を載せても様になるので、キャッシュ用とは別にもうひとつ、同じデザインのものを用意してもいいかもしれません。
統一感が生まれ、ゴチャつきがちなレジ周りがすっきりと洗練された印象になります。
レザー調カルトンの販売価格の目安は、およそ1,000円~
本皮製のカルトンの販売価格の目安は、およそ2,500円~
※本皮製は天然素材を使用するため、皮の素材によって価格が変わります。
※オリジナルのロゴやメッセージを入れた場合は、別途料金がかかります。

木製

自然素材特有のぬくもりのある印象が特徴です。ナチュラルな雰囲気が出るので、オーガニックレストランやカフェ、パン屋などで広く使われています。
オリジナルで店名やロゴの焼印を入れることができるので、開店祝いの贈り物としても、多くの人に利用されています。
木製カルトンの販売価格の目安は、およそ2,500円~
※天然素材を使用するため、木材の種類等により価格が変わります。
※オリジナルのロゴなどの焼印を入れた場合は、別途料金がかかります。

ステンレス製

ステンレス製のカルトン(キャッシュトレー)は、ほどよい重さと安定感があるため、飲食店でも多く使われています。
光沢感が際立っているので、バーなど比較的照明を落とした店での使用にも適しています。

また、付着した汚れも落としやすく、お手入れも簡単なので、業態を問わず人気のある素材です。ただし、つり銭を置く際は音を立てないよう、お札やレシートを挟み込んだりする工夫が必要です。
ステンレス製カルトンの販売価格の目安は、およそ2,500円~

プラスチック製

カラフルで安価なものが多いのが特徴です。郵便局や銀行で目にする機会の多い、内面に滑り止めの細かなイボイボがついたカルトン(キャッシュトレー)もプラスチック製です。
このタイプはカルトン(キャッシュトレー)からお金をピックアップしやすいため、会計時の時間短縮にも有効的です。
しかし、プラスチック製カルトンは、あくまでも実用性重視。
お店の雰囲気と合っているかどうか、吟味しながら選ぶことが大切です。
プラスチック製カルトンの販売価格の目安は、およそ100円~
最近は100円ショップでも購入可能です。

POP、メッセージ型

底面にメッセージカードを挟み込めるプラスチックタイプのカルトン(キャッシュトレー)です。
あらかじめ「ありがとうございます」「THANK YOU」などとデザインされた紙が挟みこまれている場合が多く、さまざまな業態で人気のあるタイプです。
中に挟みこまれている紙を、好みのものに差し替えることも可能。お店のロゴや、メッセージを挟み込めば、簡単にお店オリジナルカルトンが出来上がります。
そのまま使うよりも、オリジナルのメッセージの方がお客様への気持ちがより強く伝わります。
オリジナルデザインのカルトン(キャッシュトレー)を注文しようと思えば、やはり、コストが気になりますが、メッセージタイプのカルトン(キャッシュトレー)がひとつあれば、何度でも中身を入れ替えることができ、お客様とのコミュニケーションのきっかけにもなります。
POP、メッセージ型カルトンの販売価格の目安は、およそ400円~

カルトン(キャッシュトレー)が「必須」なワケ

会計時にカルトン(キャッシュトレー)を使った際のメリットのひとつとして「お客様との程よい距離感が保てる」ということがあげられます。
小銭を落とさないよう両手を添えてつり銭を返すことは、丁寧で確実な方法ではありますが、直接手と手が触れた際、不快感を持つお客様もいらっしゃいます。

カルトン(キャッシュトレー)は、本来、このような問題を解決するため設置されてきました。
しかし、2020年の新型コロナウイルス感染防止の観点から、カルトン(キャッシュトレー)は、飲食店では一気に「必須」なアイテムになったのです。
すでにみなさんも認知されている通り、コロナ禍では人と人の接触を徹底的に削減しているわけですが、「お金」はあらゆる人々に手に渡っており、衛生面を注意するべきモノです。
特に飲食店では、口に直接入るものを提供しています。
コンビニやスーパーなどでもカルトン(キャッシュトレー)を使っての金銭の受け渡しを実施していますが、飲食店ではさらに厳重なカルトン(キャッシュトレー)を使っての金銭が必要との見方もあります。

新型コロナウイルスの感染予防策は、緊急事態宣言が解除された2020年6月でもまだまだ拡大すべき策です。
カルトン(キャッシュトレー)での会計はを実施していない飲食店は、「衛生面」を鑑み導入を検討すべきです。

お釣りの金額は必ず確認を

混雑時に起こりやすい「つり銭間違い」防止のためにも、落ち着いて代金の目視確認ができるカルトン(キャッシュトレー)は、店側にとって欠かせない存在です。
お客様から代金を受け取ったら、まずは目で確認し、必ず指で触って確認しましょう。
一方、カルトン(キャッシュトレー)があることにより、目視のみで金額の確認を済ませてしまう方も多いようですが、なるべくお客様が目の前にいる時は、お客様と一緒に数えて確認するようにしましょう。
テーブルチェックの場合も、預かったお金はまず、レジの前でカルトンに広げ、確認してから会計に移り、お返しの際もスタッフ間で確認しあうなど、細心のチェックが必要です。

レシートの置き方に工夫を

カルトン(キャッシュトレー)を使ってつり銭を返す際は、レシートの置き方も重要です。
レシートが飛ばないよう、そして、お客様がカルトンから金銭をピックアップしやすいようにするためにも、レシートは下に敷いてお返しするなど工夫が必要。
どんなに丁寧な接客をし、美味しい料理を提供したとしても、会計時の金銭の受け渡しで不手際や、不快感が漂うようであっては、お店の信用は台無し。お店の信頼度アップのためにも、もう一度、カルトン(キャッシュトレー)から、見直してみましょう。

この記事の監修
株式会社USEN/canaeru 開業コンサルタント

○会社事業内容
IoTプラットフォーム事業・音楽配信事業・エネルギー事業・保険事業・店舗開業支援事業・店舗運用支援事業・店舗通販事業。

○canaeru 開業コンサルタント
銀行出身者、日本政策金融公庫出身者、不動産業界出身者、元飲食店オーナーを中心に構成された店舗開業のプロフェッショナル集団。
開業資金に関する相談、物件探し、事業計画書の作成やその他の店舗開業における課題の解決に取り組む。

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